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足助のおばさんと教育 40

通信教育

「好きな時間に自分のペースで進められる」通信教育が大好きでした。私は生まれ育ちが回りの人と異なっていたせいか、「普通」でいることが苦手です。高校生の時に文芸部の出す冊子に便乗していくつか作品を載せてもらった事があるのですが、その時の文章にも、「萩尾望都のようになりたければ、真似をしてはだめだ」という一文があります。とにかく自分らしく、という私に通信教育はうってつけでした。
もちろん、手を出したけど途中で投げ出してしまったものも少なくありません。続けて成功した代表がシナリオなら、失敗した代表は「住宅模型」でしょう。まあ、シナリオも成功したとは言い難いですが、課題はきっちりクリアしましたので。
「住宅模型」の通信教育と言われて、イメージ湧きますか?シナリオでこけて、ECCジュニアでこけて、これまでとは全く違うことをしたい、と思いました。新聞広告を見て案内を取り寄せ、テキスト、道具、材料込みで3万円くらいだったと思います。緑色のカッターマットとクラフト紙、両面テープ、専用の糊、そしてたくさんの発泡スチロールの板。カラー写真をふんだんに利用したテキストは確かにわかりやすかったです。それらの道具と材料を使って、平屋の住宅模型を作りました。自分で自分を器用な方だと思って始めた「住宅模型」ですが、私にカッターナイフを使いこなす才能は持ち合わせていなかったようです。隙間だらけの作品ができました。趣味で楽しむのならまあまあの出来とも言えるでしょうが、私は「これを職業にしよう」と気張ってましたので、あえなく降参しました。
また、「開業のサポートも万全」とうたっていたのは、「作品を写真にしてファイルを作り、知り合いの工務店に持ち込みましょう」というもので、「写真は背景がない方がいい」とか「1度断られてもめげない」とかのアドバイスは非常にむなしかったです。
しかし、これらに多くの出費をしたおかげで、家事の合間に時間を作って何かする、という今の生活スタイルが確立されたという一面もあるので、全く無意味だったものは一つもなかったと今では思ってます。(2008年8月23日 記)

(元ブログ 通信教育: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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