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ロングスローのメリットとは【ラジオの原稿】

すけ~りょの自分コンテンツラジオ。

この番組は教員経験10年以上のすけ~りょが
もんもんとした毎日をコンテンツ化し、
最終的には転職するまでの日々を面白がってもらおうというラジオです!

みなさんいかがおすごしでしょうか、すけーりょです。

2021年になってからすでに色々な事があり、配信できない日が続きました。

実は年明けから娘の目の手術があり、家族全員心配な毎日だったのですが、娘の手術が終わったと同時に長男が39℃をこえる発熱で娘の目の経過観察と息子の看病で2021年は非常に慌ただしいスタートを切ることになりました。

幸い娘の目の調子も良く、息子も高温の発熱というだけでえインフルエンザでもコロナでもなかったので一安心しています!

そんなこんなで、今年度はまだ1日しか出勤できておりません!

職場の同僚には非常に申し訳ない気持ちとまだ仕事のスイッチが入っていない自分に喝を入れなければなと思っている次第であります・・・

では、本題です。


ロングスロー論争の結末


今日の本題はロングスロー論争の結末についてお話ししたいともいます。

まず結論から言うと、ロングスローを使うチームが決勝まで勝ち残りました。

色々なところでこのロングスローについて論争が巻き起こったと思いますが、ロングスローを使っているチームが勝ち上がったことから友好的な手段であることがわかったかと思います。


では、なぜ友好的なのか。


細かい部分まで解説するときりがないですが、ロングスローのメリットを大きく3つ説明していきたいと思います。


〈1.ゾーン3でのスローインが全てセットプレーになる〉


サッカーの考え方として、ピッチを3分割して捉えます。ピッチを3分割した時、自分たちのチームのキーパーに一番近い方からゾーン1,ゾーン2,ゾーン3と定義します。その時、相手ゴールに一番近いゾーン3でのスローインが全てチャンスになる、要するにゾーン3でのスローインが全てセットプレーになるからです。


実際に、今大会でもここからのロングスローで得点を取っていますし準決勝の山梨学院VS帝京長岡の山梨学院の2点目は、このプレーから生まれました。


均衡した試合でボールがバイタルエリア内に飛んでくることはやってみればわかると思いますが相当怖いと思います。


ロングスローはそれだけでも脅威になると思います。


〈2.オフサイドが適応されない〉


スローインのルールでオフサイドは適応されません。なのでどこから投げてもコーナーキックのような感覚でゴールを狙うことができます。


守備側の人間からすればこれほど怖いことはありません。


セットプレーでの得点率は3割をこえると言われているのでかなり重要なプレーになるといえるでしょう。


〈3.ロングスローのクリアの飛距離が伸びない〉


最後に、これは個人的に面白い見解だなと思ったのですが、ロングスローを守備側がクリアする場合、そのクリアボールの飛距離は、普段のコーナーキックやフリーキックのクリアボールに比べると飛距離が伸びないと言われています。


クリアボールの飛距離が伸びないということは、こぼれ球を押し込みやすいというメリットがあり、守備側としては非常に危険なボールです。


しかも、そのクリアを中途半端にサイドにしてしまうと、再びロングスローが飛んでくるために非常に神経を使います。


高校生は、メンタル的にも成熟してないですし、このような大きな舞台の経験もあまりないので、それだけでも精神をすり減らしてしまうでしょう。


これを、集中を切らさないで90分戦いきることはめちゃくちゃ難しいのではないのかなと個人的には考えています。


以上のような理由から、ロングスローを使うことにはかなりのメリットがあるので使わない手はないでしょう。


しかも、選手権のようなカップ戦で、一度負ければそこで終わってしまうような環境で戦っていれば手堅いサッカーになってもおかしくないですし、ましてや、ミスの多い高校生ではリスク管理をする為にゾーン1,ゾーン2を早く抜け出したいと考えることは至極当然の結果だと思います。


また、日本の高校生は高校でプレーヤーを引退してしまう選手が多い為、部員100人以上の競技人生、そして想いを乗せて戦っていることを考えるとそのプレシャーは最たるものだと思います。


だからこそ、勝つ為の最善の策を施すのは当然で、見ている方が面白いや面白くないは全く関係ないのです。


ちなみに、「面白いサッカー=パス、ドリブルの技術が高いサッカー」と考えている人は別にその人の好みの問題なのでいいですが、「強いサッカー≠パス、ドリブルの技術が高いサッカー」だと私は考えています。


もっと言うと、今年の青森山田も山梨学院も技術的にはかなり高いです。


特に青森山田高校は歴代の中でも相当強いと思います。全く隙がありません。


去年、静岡学園に敗れ、静岡学園の切り替えの速さとプレッシングに少しインスパイアされたのかわかりませんが、今年のハイプレスは最強すぎます。


これをかいくぐるのは非常に難しいでしょう。だからこそ、空中戦が有効になってくるはずです。


今年の選手権はそういう戦いだと思った方がいいです。


もし、これを技術でかいくぐれるチームがあるのであれば、それこそ昨年の王者である静岡学園や今年出場した昌平、帝京長岡あとは大阪の興國あたりがこだわってビルドアップしてくるのでショートパス主体の戦いになるでしょう。

このチームについては、アルティマリーグに参戦しているチームで、以前書いたブログに掲載しています。一度読んでみてください。

それ以外はやはり色々な意味で、長いボールを入れ、セカンドボールを奪うところから始めるサッカーをした方が勝率はかなり上がるでしょう。

これが、僕の見解です。


まとめ


ロングスローのメリットは、様々な点からも考えることができます。

また、それはサッカーの本質から逆算することによってさらに詳しく考察することができるでしょう。



「面白い面白くない」の前に高校サッカーには選手一人一人に背景があって、その一つ一つにドラマがあります。


チームメイトやスタッフに加え、関わっている友人や学校関係者、グラスルーツで指導してくれたコーチ達。


何よりも応援してくれている家族がいて初めてそのピッチに立っていることを私たちは忘れてはいけません。


そして、今年はコロナという100年に1度のウィルス感染によって学校は休校になり、サッカーができなくなってしまいました。

高校の全国大会に繋がる大会は2つしかなく、その一つであるインターハイがなくなってしまいこの選手権もなくなってしまうかもしれないという恐怖の中、最後まで日本一になるために鍛錬を続けてきた選手たちに改めて敬意を示すと共に最大のリスペクトを示したいと思います。


そして、この苦境を乗り越えた世代がやがて大きく羽ばたき、日本のW杯優勝という夢を叶えてくれるような選手になってくれることを信じています!


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