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『ミラベルと魔法だらけの家』|親の在り方って難しい【後半ネタバレあり】

2022年最初に観た映画は『ミラベルと魔法だらけの家』だった。
結論から言うと大正解で、ポジティブな内容と美し過ぎる映像が一年の初めに観るにはピッタリだった。

♦︎好きだったところ

まず何よりも本当に信じられないほど映像が綺麗。冗談抜きに美し過ぎて涙が出たし、ディズニーはもう現実を遥かに超えているんだと思い知らされた。
この映像美を見るためだけに鑑賞してもお釣りが来るくらいだよ。

あとはやっぱり歌が強い。
最近のディズニーは歌なしでも台詞がとても凝っていて面白いと思ってたけど、言葉や動きだけだと短い時間に伝えられる情報量に限りがあって、時間がかかったり分かりにくかったりしてしまうところを、登場人物に心情を歌わせることで、一切の無理なく物語を急展開させることができる。

極端な話、ディズニーは一曲歌えば登場人物のひとがらがガラッと変わっても全然OKなのだ。
つよい…。
そしてもちろんその曲そのもののクオリティー、映像表現もすばらし過ぎた。これはストーリーとか深く考えなくても1つのミュージカル映画として充分楽しめるのでは?

♦︎感想的な

※ここから先は鑑賞済みの人とネタバレOKな強者だけが入れる聖域だから注意してねん。

作品のテーマは名作『リメンバーミー』を彷彿とさせるTHE家族映画。だからリメンバーミーが好きな人には全力でお薦めできる。

なんだろう。家族って村だよね。
たった2人の男女から作られたはずなのに3代も続けば立派な村。普段はバラバラで暮らしてるから気づかないけど、ああやって一つの家に住んでるのを見ると圧倒させられる。女性ってすごい。村を作れちゃうんだ。

あとは、私が個人的に1番刺さったのは「才能は周り次第で呪いになり得る。」と言う事。これは考えさせられた。

魔法と言うギフトを持たないミラベルと、それを明らかに嘆いている祖母と、ギフトに恵まれた他の姉妹たち。

才能がある姉妹たちは皆に必要とされ期待されて背負わされていく。

そしていつしか誰にも本音を言えないほどに自分を偽っていく…。

才能がある=幸せと言うわけではない。
それどころか周りが自分ではなく「才能」そのものを愛し必要としていると感じると、それがない自分がまるで無価値であるように思えてしまったりするのだ。(この作品の凄いところはそれをたった2曲の歌で表現したこと)

そして家族の伝統、ルール、しきたりは時として子供の可能性を奪ってしまうとても危険なものなのだ。(これはRemember Meでも描かれていたよね)

だから私も我が子にかける言葉や世間の常識として教えるルールには最新の注意を払わないといけないなと思った。

私のその一言が呪いとなり彼女の心を一生縛るかもしれないから。

おわり。

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