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240513【日本-中国】強さは盤石

AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024
グループステージ グループB 第3戦
U-17日本女子代表 vs U-17中国女子代表
@Kapten I Wayan Dipta Stadium /インドネシア
4-0(1-0, 3-0)

我慢比べの消耗戦は早い時間に日本が先制したことと、中国交代直後の追加点が勝敗の分かれ目となった。福島望愛のゴールにつながったクロスしかり、木下日菜子は中国の高い最終ラインを見越し、GKとDFの間へ、空間を意識したグラウンダーのクロスを度々供給。スカウティングの結果だと思われる。

記録

中国も日本のビルドアップにどう制限をかけるか、かなり綿密な追い込み方をしていたけれど、それを打開するためには相手が消している箇所、中盤中央にビビらず差し込むのが1つの方法。眞城美春のパスに対し、中国のDF陣もラインアップを試みたけれど、途中出場の18番が一歩遅れた結果、オフサイドが取れずに菊地花奈に通り、趨勢は決まった。3点目に菊地がボールを奪ったのも18番からで、中国としては交代策に失敗してしまったかなと。

とはいえ、中国の戦い方は思った以上に戦術的で興味深かった。DAZNの表記通り[3-2-4-4-1]or[3-1-5-1]で、引く際には4番を最終ラインに落とす[4-5-1]型。[5-4-1]型に比べてウイングが前に残っていられるので、攻撃力を前に残したままセットアップができる。van Egmond監督の指導の賜物だろう。飲水タイム後には前線選手のポジションを変更したりと、策を講じてきた。

一方、運ぶまでは机上通りに進められても、ファイナルサードでのクオリティと、フィジカル面で日本が上回ったために、決定機を作るまでには至らなかった。そこまで含めてオーストラリアっぽいともいえる。でも、クサビを打って日本を中にまとめてウイングがワンタッチでかわせば絶好機まであと1歩みたいな形を目指していたのは見て取れた。

互いがボールを持てる状況になったがために、日本としては9分の先制点はやはり心理的に大きかった。飲水タイムを挟んでサイドハーフの左右を入れ替え、菅原千嘉のアクシデント(37分にくらいにパス後に足を気にしていた気がする)で福島が右サイドバックに回ったけれど、前後左右各自いろいろなポジションをそつなくこなせるのは、代表に入るためには必須項目なのかな。まだ若いから固定し過ぎるのもよろしくないし。

第2戦で課題として残った試合の締め方に関しても、最終盤でCKという同じようなシチュエーションから点を取ってのタイムアップと、きっちりと修正。コンディションに不安の残る選手が出たこと以外は、強い戦いができたのではないだろうか。あとはU-20でもそうだったけれど、逆境を迎えたときにどう打開できるか。迎えなければそれに越したことはないけれども。

あと1つ勝てばU17女子ワールドカップの出場権を獲得できる。頼もしきなでしこの卵たち、頼むぜ!

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