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オーストラリア&ニュージーランド女子W杯 各国メンバー①

来月、FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023が開幕します。正式名で表記するとめっちゃ長いですね。でも豪新W杯なんて表記はみたことがない。日韓W杯とは口をそろえて言っていたのに。

今大会は女子のW杯としては初めて南半球で開催されるので、冬気候の中でのコンディション調整が気になります。気候差が実際どれくらいあるかはオーストラリアとニュージーランドでも異なるでしょうが。

また、オーストラリアがAFC管轄なので、アジアとオセアニア、地域がまたがって共催される男女通じて初の大会ともなります。まぁ、地理区分ではどちらもオセアニアなのでそこは組織の上での話だけれど。

なでしこジャパンやイングランドはいきなり23名を発表しましたが、多くの出場国は概ね+αを加えて短期合宿に正式決定する向きがあるように感じます。今回も東京オリンピックの時のように各国のメンバーを貼っていきたい。もちろん自分のためにです。ちなみに以降はですます調止めます。

アメリカ女子代表

まずはこれを見てくれ。

メンバーがどうこうの話はもちろんなのだが、発表の仕方が超豪華。大統領が前振りしてテイラー・スウィフト(Taylor Swift)やらシャキール・オニール(Shaquille O'Neal)やら、23名の著名人が各選手を紹介するっていう、アメリカにしかできない、アメリカだからこそできる力技というか、正しい力の誇示。8大会中4大会優勝している超強豪だから許され、カッコイイと思わせる演出になっている。

それはそれとしてメンバーね。ベッキー・サウアーブラン(Becky Sauerbrunn)を含めた数名が事前に負傷で招集されないとの報があったが、アレックス・モーガン(Alex Morgan)やミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)を含めて顔ぶれに馴染みはあるんじゃないかな。世代交代の必要性が強くささやかれていたが、トリニティ・ロッドマン(Trinity Rodman)をはじめ、18歳の超新星アリッサ・トンプソン(Alyssa Thompson)も名を連ねた。3人が4度目、9人が前回優勝経験者、14人が初めてのW杯とみれば、バランスは良いか。ツイッターでも触れた通り、モーガン・ウィーバー(Morgan Weaver)がいないのは残念だが。

個人の見解では今回の優勝は難しいかもと思っていたけど、若手の台頭があったのと、最有力候補にしていたイングランドに怪我人が多過ぎることで、3連覇もありそうな気がしてきた。ただし、中盤から前線はタレント豊富なのに対して、後ろの厚みはどうかなと。前述の通り、南半球での1カ月をどれくらいのローテーションで回せるのかがキーかも。ただし、英語圏であることの精神的メリットは大きそう。

イングランド女子代表

名将サリナ・ヴィーフマン(Sarina Wiegman)に率いられてユーロ制覇。誰がどうみても上り調子だったライオネセスだが、推しのフラン・カービー(Fran Kirby)とリア・ウィリアムソン(Leah Williamson)、ベス・ミード(Beth Mead)と、涙沢虎春花もびっくりするほどウルトラな怪我人続出。ミリー・ブライト(Millie Bright)は間に合ったようだ。

シンプルなスタメン11人ならば文句なく強い。問題はイギリスのメディアも指摘しているように、控え選手の層の薄さ。クロエ・ケリー(Chloe Kelly)は確かに時の人となってシティでは主軸だが、ミードに比べて劣るのは否めない。ローレン・ジェームズ(Lauren James)がポジションを食えば面白いが。

アレッシア・ルッソ(Alessia Russo)一択だった頂点は、トッテナムで輝きを取り戻したベサニー・イングランド(Bethany England)が復帰。代表では左サイドバックで起用されていた推しのレイチェル・デイリー(Rachel Daly)も、所属同様FW登録。リーグ得点王の力通りに真ん中でもいいし、それこそウイングに置いても活躍してくれるだろう。ローレン・ヘンプ(Lauren Hemp)も大好きだけど。ルッソ……どこに行くのかな。

パッとみ、ミリーが万全ならペアはアレックス・グリーンウッド(Alex Greenwood)かエスメ・モーガン(Esme Morgan)になるのかな。代表ではジェス・カーター(Jess Carter)、ロッテ・ウーベン=モイ(Lotte Wubben-Moy)の方が使われているけれど、2人とも対人は強いけど足下が不安だからな……。代わりにGK3人はハイレベル過ぎる。

とはいえ、WSLが常に見られるようになったおかげで、知らない選手がいないっていうのは親近感が強くなる。気になるチームを挙げろと言われたら、間違いなく日本、オーストラリア、イングランドだね!あとドイツも。いや、ノルウェーの3トップも……あかん、結局全部好きやん。

イングランドの選手紹介映像はポップな感じに仕立てられている。こういうのがあるだけでも好感度は上がるんだぞ、どこぞの協会め。

日本女子代表(なでしこジャパン)

9大会連続9度目の出場、つまり皆勤賞。ある意味独特ともいえるこの淡々したメンバー発表だが、まぁ想定の範囲内。4-4-2意外だと使いどころが難しく、かつチームでもサブスタートに回った岩渕真奈が外れたことも、復帰後に点も取って快調の千葉玲海菜が来るだろうことも。復帰後1試合の高橋はなには驚いたが、乗松瑠華を招集しても使わないのだから、だったら左でも前線でも生かせる高橋かなという説明はできる。

あらためて見返したら圧迫面接だわ。脇の2人の話は長いし、会見開始から発表まで15分も使っている。もうちょっと応援をお願いしますと口だけの協会だから仕方ないけど。

WEリーグMVPの安藤梢を呼んで欲しいとの外野の声には同意もするし、これまで未招集の選手をいきなり呼べるか、熊谷紗希ですらオフでは11年メンバーに寄っているのに、首脳陣が頭を下げられるかというのを考えれば、このメンバーに落ち着くだろう。オーストラリアのリーグに所属している日本人選手はたくさんいるのに、そこから1人もいないのは少し寂しい。

ぼく個人としては2011年の亡霊に振り回されないようにしつつ、ベスト4までは行って欲しい。1度優勝している以上、周囲はそれと比較するけど、今のメンバーにそれを背負わせるのは違うと思うんだよね。楽しくやってもらいたいし、勝ち進むことが楽しいと思って欲しい。なぜ4強かといえば、ここまで行けば勝とうが負けようが一番多く試合ができるから、見られるから。

推しは杉田妃和と守屋都弥に、癖の強い中盤からでも早めにボールを引き出せる千葉。大学では安藤に論文を見てもらったとのことなので、魂も持っていけるでしょう。個人的には植木理子をシャドーで使って、タリクみたいなジャックナイフのプレッシングを見たいけどね。遠藤純の怪我の具合が気がかり。

ポルトガル女子代表

初出場のポルトガルは4月のなでしこジャパン戦に登録されていたメンバーから23名が選ばれたので、順当オブ順当なのだろう。あの時は発展途上だが可能性のあるサッカーを見せていたので、本戦でも検討を期待したいのだが、同じく初出場のベトナムはともかく、同組にアメリカとオランダというのはちょっと……。ま、まぁカタール大会のような日本の例もあるしね?

https://www.fpf.pt/pt/News/Todas-as-notícias/Notícia/news/40260

でもね、大きな国際大会の舞台に立つ、そこで感じることって大きいと思うんだよね。国として初めての試合、初めてのゴールに初めての勝利。どれをとっても歴史になるわけだから。

というわけで、ポルトガルサッカー連盟がメンバー発表前に上映した「フットボールが結ぶ父親と娘の物語」を貼っておく。「本当は男の子が欲しかった父親が、幼い頃からサッカーを頑張っていた娘の一番のファンになるまでの、父親の感情的な成長を追っています」。と同時に、女の子がお父さんに認めてもらいたくて懸命にサッカーに取り組み、代表へ入り世界大会に出場するという物語。こういうのがあるだけで好感度は(ry。


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