210131【チェルシー-トッテナム】
FA Women's Super League 20/21 13節@Kingsmeadow
4-0(3-0,1-0)
(……悪天候による延期があるから……13節扱いであっているはずだが)
FA公式
チェルシー公式
当初は岩渕所属のアストンビラとアーセナルの試合を見るつもりだったのだが、天候不順で延期になってしまい……。なら代わりにこちらにしようかと。チェルシーは首位だし、トッテナムは次節の相手だしということで。
なお、イングランドの女子リーグを見たいという奇特な人がいるのならば、FA PLAYERにてストリーミングがあるのでどうぞ。
チェルシー
4-2-3-1
トッテナム
4-4-2
(海外選手の表記をカナにすべきか英字にすべきか、英語読みだったり母国語読みだったり、記者ハンドブックとかに従うという手もあるのだけれど……。とりあえず今回はカナでいこう、間違っていたらごめんなさいという方向で)
FAとクラブとGoogleでみんなシステム表記が異なっていて、もはや笑うしかないうえに、そのどれとも合わせにいかないスタンスの自分。まぁ定義は人によって様々だからね……。
試合の趨勢は、最初の10分がチェルシー、次の10分がトッテナム、残り時間は最後までホーム側、と明確に分かれた。まず単純に感じたのは、互いにむやみにロングボールは蹴らず、ボールを握る戦いをベースにしようとしているということ。立ち上がりはチェルシーのポゼッションに対し、トッテナムのアプローチが素早かったので、落ち着かない状況が続いた。ただ、寄せは早かったけれど、寄せ切って足を出せるまでの距離間ではなかったので、慌てる必要はなかったはずだが、悪い言い方で申し訳ないけれど、女子サッカーにありがちな展開となった。出し手が急いてしまったために、縦パスばかりが増え、ロストしては回収、ロストしては回収の繰り返しに。なので、保持率そのものは高いのだろうが、全然攻め切れていないまま。
逆に10分が経過してからは、トッテナムの方がボールを握りだす。こちらは止めてから半呼吸おいたり、最終ラインで横パスを入れたりと、相手をうかがいながらボールを回せていた。CK崩れでデイヴィソンとアジソンがポジションを入れ替えてからは、それがなお顕著に。13分にはそのアジソンがペナ手前からミドルシュート。GKが弾いてポストに嫌われるという惜しい場面を作る。この10分の間に1点取れていたら、もしかしたら……いやそうでもないか。
20分を過ぎてからはチェルシーが流れを引き戻した。チソヨンとレオポルツが最終ラインとのパス交換を増やし、攻め急ぎ過ぎないようコントロール。正しく自分たちの時間を作り出し、パススピードや攻撃のタイミングに緩急が生まれ始める。先制点はアタッキングサードの左へ入ったあたり、チソヨンの横パスをレオポルツがファーストタッチで前向きにコントロール。躊躇いなく右足を振りぬくと、ややアウトにかかったミドルが右隅へ。男子でもなかなかお目にかかれない見事な軌道とコースだった。さらに、相手の同様に乗じ、パスミスを奪って追加点。30分を過ぎてからはトッテナムの2トップがボールを追えず(早いな!)、かなり一方的な展開に。長いボールで左の高い位置へ進入し、ハーダーのクロスからサム・カー。さすがでござる。
ボールを持てるチームが3点リードしていたら後半はどうなるかっていうのは、想像の通り。追加点も奪うお手本のようなゲームコントロールで、被シュートも1本のみ。首位の貫録を見せつけた。
得点にはならなかったけれど、56分の右サイドでの崩し方は好きなので記述しておく。SBがボールを持ったところへ、相手のSHが寄せてくる。タッチライン側から味方のSHへ縦パスを送ってそのSHをかわし、相手のSBを引き連れて戻りながらボールを受けたSHは、CHへ横パスと同時に、反転して裏へ走る。CHがワンタッチでスルーパスを送り、SHがボールに追い付くタイミングを計ってCFWがニアへ。空いた中央のスペースへ2列目が走り込み、グラウンダーのクロスからシュートという流れ。
総じて球離れが早いせいかリーグやチームの特色なのか、ガチャガチャする場面はほとんどなかった。ボールコントロールやパススピードは国内より1.2倍くらいかなという印象だけど、ベレーザや浦和Lなら問題なく戦えそう。むしろ、このチェルシーにジェフLの守備をぶつけてみたら面白そうだな。