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210324【Barcelona-Manchester City】ドミソド

UEFA WOMEN’S CHAMPIONS LEAGUE
Quarter-finals, 1st leg @ Stadio Brianteo – Monza, Italy
3-0(1-0,2-0)

記録

Barcelona
4-3-3
Manchester City
4-3-3

フィールドプレーヤー20人の密度をどれだけ自分たちの望む方向に導けるかどうかが勝負の肝になっていたのかな。

バルセロナのボール回しが圧倒的で失ったとしても前からプレッシャーを、ガツガツという感じではなくスルスルと掛け、選択肢を限定させた中でパスをカット、あるいは囲んで奪うの繰り返しで、Roebuckのスーパーセーブがなかったら4-0で折り返していても不思議ではなかった。

シティはバルセロナが最終ラインでボールを持った時には、Weirが前に出て4-4-2型でプレスを掛けたが、思うようにはまらず、撤退して4-1-4を組んで我慢する流れ。とはいっても左サイドを執拗に狙われ、前述の通り結果的に我慢できただけとも言える。

Graham Hansenに手を焼いていた左にStokesを入れて、安定し始めたと思った矢先に、そのStokesがこぼれ球をクリアしようとしてOshoalaに先に触られて足を蹴ってしまい、PKを献上。ただ、そのミスを引きずらなかったことは大きく、個で崩されなくなった、かつバルセロナが消したつもりのパスコースへボールを通したり、囲まれる前に個で一人剥がしたりと、徐々にシティも形を作れるようになっていく。特に、Hempが確変した。

56分のドリブルは見事で、角からスラロームの要領でボックスに進入。うまくPKをもらったなと思ったら、Pañosが完璧なPKストップ。72分にもHempの突破からStanwayが左のポケットを取り、クロスからMewisがフリーで合わせたが枠の外。このどちらかが決まっていれば、もしかしたら最後の失点もなく、アウェイゴールを奪っての2-1で終われた「かも」しれない。2戦合計の戦いであることを考えたら、せめて2点差でというのが正直なところでは?

ぼくはあまり男子の海外サッカーを見ないので、男子のバルセロナがどれほどのテンポ感でボールを回して、コンパクトさを保っているのか比較はできないけれど、今日の試合の「バルセロナ」は噂通りに個で組織でもうまかった。

ポゼッション時の陣形がとてもコンパクトなので、パスを通しやすい上に、大きなランニングの必要性も限定的。狭くても狙える技術はあるし、前述の通り失った後にもすぐに囲める。表記にしたら同じ4-3-3だが、バルセロナは全体がキュッとしているのに対し、シティは、いかにもWGですみたいに、もっと陣形を広げて攻撃をしたかったようだ。実際に、スペースがある中では、中距離のパスも繋がっていたし、なにより単純なぶつかり合いの一対一なら部があった。剥がせる選手も多いので、剥がすためのボールタッチをさらわれないためにも、ある程度の間隙を求めていた節はある。

パスサッカーの中で異彩を放つGraham Hansenは、ボールって足の延長だっけかと思うくらい、意のままに操っていた。クロスシーンが多かった中で、前半に1つ左足で狙ったシーンがあったけれど、深い位置を取った時にニアを抜くイメージのシュートがあったら、GKはもっと考えることが多くなって大変だったろうな。もしかするとケガかもしれないので、第2戦に向けて具合が心配。

ちなみにタイトルのドミソドは、会場の交代時やアディショナルタイムアナウンスの際に流れた音楽で、いわゆるチャイムの音。ソドシラソ的なものではないです。

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