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北京入院物語(69)

 包さんというのは年も若く、素朴な青年で、私のように「しゃべりん」でなく、物静かで遠慮がちな性格でしたので、馬が合いました。
何も言ってもいやな顔もせず、まじめに指示に従ってくれました。

その当時、私の足首のむくみは大変なもので、足首の骨の出っ張りがどこにあるか分からないほどでした。
包さんは、朝、洗顔のあと、この足首を30分ほど力を込めてマッサージをしてくれます。

 病院食を食べ終わり、朝9時過ぎには3階にある中医鍼灸科にでかけ、趙先生に針を打ってもらいます。
待ち時間もありますので、病室に帰ってくると11時少し前になります。
包さんはリハビリ科の先生のすることを見ていたせいで、腕、足のリハビリをそれなりにやってくれます。

 糖尿病病棟では病院食を頼んでいましたので、午前11時過ぎには配膳車の音がゴロゴロとして、配膳係りが病院食を運んできます。
自分の食器に移し変えると、包さんの食事介助で昼食を食べ終わり、今度は包さんの番ですが、周さんと同じでどこか弁当を持って食べに出かけました。
私はベッドに移乗して、おなかの上にノートパソコンをのせ、病室にある電話機のコネクターをパソコンに付け替え、インターネットをして時間をつぶしました。

 午前11時半になると、医師も看護師もいっせいに休憩になりますが、午後の開始は1時と、のんびりした昼休みです。
中国ではこの1時間半の休み時間はお昼寝タイムとなっていて、看護師は2名の当番を除き、いっせいに別室でスヤスヤと昼寝をします。
包さんも例外ではありません。
12時過ぎには食べ終わり、部屋のソファーで眠ります。
以前言いましたが、看護師は昼から、少しおしゃべりをすると、シャワーを浴びて、帰宅します。
北京入院物語(70)

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