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北京ドタバタ旅行(44)

 結局両親はなにも買わないまま戻ってきました。時間はそろそろ午後4時です。ホテルに戻ることにしましたが、流しのタクシーをつかまえる必要があります。ガイドさんが手を挙げてタクシーを呼び止めて、なにか話をしていますが、運転手が首を振って行ってしまいました。続けてタクシーをつかまえますが、やはりすぐに行ってしまいました。どうも乗車拒否されているようです。

 北京のタクシー運転手は車椅子を積むことに慣れていないのは間違いありませんし、私は人一倍体は大きいし、これは当たり前だったでしょう。しかしながら、乗車拒否が立て続けに3台に及んだとき、さすがに私も考えました。ガイドさんに割り増し料金を払うから、何とか乗せてくれるように交渉してもらいました。

 そういう風にして何とかタクシーをつかまえ、ホテルに戻りました。ホテル玄関前で、タクシーから車椅子に乗り移る際、気を利かしたドアボーイ2名が介助して助けてくれました。

 それまであまり自分から意見を言うことがなかったこのガイドが、不意に
「チップを渡しましょう」
などと私に促します。

 私は、やや納得いかないまま、そのドアボーイにはチップを渡しましたが、時間的にも手間からしても、ほとんど大したことでないと思うこの介助に、チップを渡すことの意味が私には分かりませんでした。

 共産圏でのチップに関しては今後、欧米並になっていくのでしょうか?枕の下にチップを入れるのが習慣となっている所もあります。しかしそれはチップと言うより、その作業に対する賃金なのであって、それ以外に収入がないと言うことを聞いたことがあります。

 しかしドアボーイはホテルの従業員であって、給料をもらっているわけですし、この短時間の軽作業がチップに値するのかどうか、、、考えてしまいました。こういうことが習慣となれば、チップなしで車椅子の介助をしなくなるとか、あるいはいやがると言うことも出てくるかも知れません。

北京ドタバタ旅行(45)

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