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私が資産の10%をビットコインに投資する理由

私は4千万円以上の住宅ローンを背負うサラリーマンですが、ビットコインで資産の約10%(2021年8月現在で約1千万円)を投資しています。
サラリーマンの身で1銘柄に1千万円を超える投資は、相当なリスクを負っていると言えますが、ビットコインの本質と将来性を理解すれば、むしろ今投資すべきと考えています。

なお、私は2017年以降に投資を始めた後発組であり、ビットコイン値段が50万円以下を知りません。1千万円の大部分はビットコインの価格が200万円を超えてから購入したものです。
ツイッターで見かける古参のビットコイナーのように、たった数万円のビットコインを購入し、何百倍になっているわけではありません。

以下では、そんな私が200万円を超えてから買い増しし、現在も買い増し続ける理由を説明します。その上で、今後気を付けておくべき環境変化について説明します。職業に関する補足も以下に記載します。

このnoteが資産形成のお役に立てば幸いです。


ビットコインの本源的価値

ビットコインは、サトシナカモトなる人物が2008年に提唱したブロックチェーン理論を基に、2009年から発行されています。
本記事をご覧いただいている方は、ある程度ビットコインのことはご存じかと思いますのでこれ詳細は省きます。また、本記事ではビットコインの通貨としての側面ではなく、資産としての側面に焦点を当てて説明します。

改めてビットコインの特徴を確認すると、発行枚数が有限であることや、非中央集権的(分散化された)でどの国家(中央銀行)権力も及ぼさないことなどが挙げられます。
これらに加え、私が考えるビットコインの特徴(=価値)は、最初の分散化された仮想通貨(暗号資産)であり、それ故最大の時価総額を誇るということにあると考えます。
この3つの特徴こそが、2009年以降、数々の浮き沈みを経て、金の代替としての地位を確保するに至った理由です。

発行枚数の上限こそ希少性の源泉

2021年2月時点で1ビットコインあたり525万円(5万ドル)を超えるに至りました。この理由をもう少し深堀りします。

まず、ビットコインの発行枚数について理解します。ビットコインの発行上限は2,100万枚とされていますが、あらかじめプログラムで決まっており、増加することはありません。

上限がある理由は、ビットコインが市場に出回りすぎて希少性が下がり、結果として価値が下がることを防ぐためです。
ビットコインは、特定の者による支配を防ぐ(中央集権を廃し、分散化する)ため、複数のマイナーがマイニング報酬を目当てに競い合う必要があります。そのため、常に希少性を確保する必要があるのです。

さらに、21万ブロックが生成されるたび、マイナーが得る報酬が半減することもプログラムされています。報酬が減るというのは、一見するとマイナーの意欲を低下させるように見えます。
実際、半減期が到来するたびに、ビットコインはどうなるのか、強気派と弱気派で意見が分かれましたが、蓋を開けてみると、ビットコインの価値は下がるどころか、価格が上がったのです。まさに理論通りに。

つまり、ビットコインは時間の経過とともに希少性が高まるように設計されており、マイナーのマイニング意欲を保つ絶妙な仕組みとなっています。

この将来に向かった価値向上の仕組みが、他の金融商品との大きな違いです。このことが、希少価値が高い金(GOLD)と同じであると考えられ、金の代替物として考えられるようになります。

分散化=国家から独立した存在 その価値とは

2020年、中国武漢を発端とした新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延により世界的に経済活動は停滞しました。
経済成長は現代社会の発展に欠かせません。各国政府や中央銀行(日本では日本銀行、アメリカではFRB)は、ロックダウンで急速にしぼんだ景気をテコ入れするため、金利を低下させ、一律給付や各種補助金なども駆使し、市中に出回るおカネの量を急激に増やしました。これを一般に金融緩和と言いますが、2020年2月現在も出回るおカネの量は増え続けています。当面終わる予定はありません。アメリカではインフレを容認するとまで言っています。

このことが何を意味するのか。
まず一つはあらゆる人におカネ行き渡らせ、コロナで苦しむ人々の生活を助け、景気を刺激する効果があります。しかし、大規模な金融緩和には副作用があるものです。

ずばり貨幣価値の下落です。

説明します。
昨日まであなたの手元に1万円があったとします。中央銀行のおかげで今日は2万円に、明日は3万円に増えました。ここで大事なのは、おカネが増えたのはあなただけではなく、すべての国民が一律増えていることです。1万円で買える物の数は変わらないのですから、お店は2万円、3万円と要求するおカネを増やしてくるかもしれません。そうして、お金の価値が下落してくるわけです。

このことをインフレといいます。中央銀行の役割は、景気の悪化要因となるインフレをコントロールし、角におカネの価値が下がらないように気を配ります。ところがどうでしょう。アメリカの中央銀行はインフレを容認するとしています。つまり、貨幣価値の下落を目指している状態なのです。

バラまかれた一律の給付金は、生活が苦しい人は生活費として使いますが、おカネに余裕がある人はどうでしょう。
贅沢品を買うこともあるでしょうが、多くの場合、いつもより手元におカネが残ります。おカネ持ちは、もともと保有していたおカネも沢山あります。おカネ持ちは、貨幣価値の減少を防ぐことを考えるでしょう。
手元でどんどん増えるおカネを、価値のある(数に限りがある)資産に変えるのです。一般的には、株や不動産、金(GOLD)におカネが流れると考えられますが、今回はその対象に、各国政府から独立したビットコインというものがあるのです。

先ほど説明したとおり、ビットコインは各国通貨と異なり発行数が限定的であることや、価値が高まる仕組みとなっていることから、株や不動産、あるいは金(GOLD)に代わるものとして使えるのではないか、と人々が考えるようになってきたのです。

そうはいっても、株や金(GOLD)がある以上、わざわざ(あえて書きますが)得体のしれないビットコインに投資するものなのでしょうか。

ここで、ビットコインが最大の時価総額を誇る商品であることが重要となってきます。

ビットコインという唯一無二の存在

ビットコインの時価総額は100兆円を超えています。
冒頭で「ビットコインの特徴(=価値)は、最初の分散化された仮想通貨(暗号資産)であり、それ故最大の時価総額を誇るということにある」と書きました。
最初のメジャーコインであり、既に多くの人々が投資を実行していること、すなわち、多くの人がその価値を認めていることが、人々の目をビットコインに向けさせました。

人々をビットコインに目を向けさせた事件があります。2020年秋、アメリカの大手資金決済会社であるPaypal(ペイパル)社が、2021年からVenmo(ベンモ)というキャッシュアップ(決済アプリ、日本ではPayPayアプリのようなもの)で、支払い手段として仮想通貨の取り扱いを始めると発表しました。

これまで資金決済には向いていないと言われていたビットコインを、一気に市民の利用価値も上昇させることになります。

これに加えて、私が重要だと考えるのが、ビットコインは過去に何度か盗難被害に合うなど、マイナスイメージがあることです。
今でも、各国の金融当局、中央銀行幹部、大手金融機関から様々な懐疑論が出されるなど、現状では完全に金の代替となっていません。逆説的ですが、このことが人々の目をビットコインに向けさせている要因になっていると考えます。

つまり、人々は、まだまだ資産として価値と値段が上がると考えるようになったのです。

ビットコインをめぐる動き・今後の期待

2021年2月、アメリカの電気自動車大手Tesla(テスラ)社がビットコインを約15億ドル(約1,570億円)購入し、一気に価格が上昇しました。なお、同社のCEOであるイーロン・マスクはTwitterで4,700万人もフォロワーがいる超インフルエンサーでありカリスマです。
この事実が、今後も同様の動き(=値動き)が続くことを人々に期待させる決定打となりました。

こうした動きの予測は、アメリカの機関投資家からも発信されるようになってきています。有名なものとしては、破壊的イノベーションを行う企業に投資するアクティブETFの運用会社であるARKinvestment社による分析、発信です。ARK社によれば、企業が保有する各国通貨の価値下落をヘッジするため、一部をビットコインで保有することを検討する動きが続くとみているようです。企業が資産の1%ずつでも保有するようになれば、すごいことになると言っています。

(参考)
下記リンクはARK社の2021年のテーマを説明した資料です。パワーポイントで端的に記載されていますが、英語なのでご関心があればご覧ください。

また、世界最大の運用会社であるブラックロック社もビットコインへの投資を始めたとされています。これは大きいと思います。何せ最大手の行動です。2番手以降の運用会社は、嫌々であっても検討を始めないわけにはいきません。

まとめ(私の考え)

これまで述べてきた通り、ビットコインは金(GOLD)の代替としての価値保存機能と、今後の価格上昇を期待して個人・企業の投資が継続するものと考えます。
そのため、現在の価格は決して行き過ぎたものではなく、今後も上昇することを期待して1千万円を超える資産をビットコインとして投資しています。
また、ビットコインの本質を理解していない懐疑派が相応に存在する今だからこそ投資を始める価値があるとさえ考えています。だからこそ継続投資・買い増しを行っているのです。
短期的な値動きはあるものの、将来に向かって希少性が高まるものであり、新規参入者が多い現状では、ビットコイン現物のいわゆるガチホ(HODL)が最も良い戦略となると考えます。
リスクを理解した上では、FXなども併用し利ザヤを稼ぐ投資を併せて行うことも選択肢になると考えます。実際、リスクを見ながらですが私がとっている投資戦略です。

これは完全に夢の世界ですが、仮に人類が火星に移住する際、価値のあるものとして何を持っていくでしょうか。電子化されたマネーもさることながら、貨幣価値の下落を防ぐために、ビットコインを選択することは考えられないでしょうか。金は物理的に持っていけないでしょうし、持っていたっとしても換金できるとは思えません。一方で、ビットコインなら地球上のビットコインホルダーと電子の世界で決済できますので、火星にも持っていくことができます。Tesla社のCEOであるイーロン・マスクは、火星移住の計画を持っていると聞きますし、同社がビットコインに投資したことを聞くと、そんな未来を思い描いていると考えてしまいます。

今後注意しなければならないこと

今後、機関投資家や企業が、保有する資産の一部をビットコインに振り向ける動きが実現すれば、ビットコイン実需が増えるわけですから、短期的には価格が上昇するでしょう。
一方で、そういった直線的な値上がりが長く続くかどうかには楽観的になれません。機関投資家はあらゆる手段で利益を出そうとします。例えばビットコインをショート(信用売り)することで利益を得る動きも今以上に活発化する可能性があります。いかにビットコインに希少価値があろうとも、名実ともに金融商品となった場合は避けられない道なのです。現状の金価格を見ていただければわかるでしょう。
つまり、ビットコインの価格上昇を狙うなら今のタイミングなのです。
もう一つ、日本の機関投資家や企業の動向です。日本はこういったテーマには慎重なお国柄です。(なぜか個人はバクチ好きで積極的ですが。)
日本の機関投資家や企業がアメリカの企業と同じような動きをしだしたころ、ブームのピークが来るのではないかと考えています。1ビットコイン10万ドルを超えたころ、一気に日本においてブームが過熱、ちょうどそのとき、上記の機関投資家の売りが入り大損となる、そんな未来がこないことを祈っています。

おまけ① ビットコインの紛失には留意

ビットコインの上限発行枚数が2,100万枚であることは既に述べましたが、現時点において1,800万枚が発行されています。
一方で、驚きの数字ですが、おおよそ600万ビットコインが永久喪失されているとも言われており、更に希少性が高まっている状況です。
ビットコインの送信作業を間違えると二度と戻ってこないので、取引所や販売所で購入したビットコインを支払ったり、ウォレット等へ移動する際は十分留意が必要です。

おまけ② ハイパーインフレ

貨幣の価値が下がり、財政が悪化した国はどうするか。最後は自国の通貨の価値をさらに下げ、ハイパーインフレを起こす可能性があります。ハイパーインフレで国の貨幣の価値を1/100に下げれば、1,000兆の借金が実質10兆になるからです。
また、富裕層課税を強化、例えば最高税率80%にしたあとにハイパーインフレを起こせば、多くの国民の経済活動から最高税率を課税することができてしまうのです。
実際は、そのようなことが起こらないように国際通貨基金はじめ国際的な枠組みがあるのであまり気にしなくて良いとは思いますが、頭の体操として認識しておく分に損はないと考えています。
なお、このようなハイパーインフレに対しても、ビットコインは有効に機能します。税金はかかりますが、自国通貨の価値が滝を落ちる流水のごとく下落してく中にあっても、世界的な価値が認められたビットコインは、滝の上に居続けることができるわけです。ただ、そのような国は、ビットコイン取引自体を禁止にする可能性がありますので、思惑通りにはいかないでしょう。そんなことになる前に国外へ脱出しましょう。

最後に

最後になりますが、このnoteを購入いただき誠にありがとうございます。

私はいわゆるJTBと言われるようなそこそこ歴史のある会社に勤務し、業界の様々な調査を行う部署で業務を遂行しています。仕事でビットコインは調査していませんが、個人的にはもっと真剣に取り組むべきではないかと考えています。

本記事はあくまでも私の考えを示したものであり、ビットコインの価格上昇を保証するものではありません。投資する際は自己責任でお願いします。

今後、この記事の派生として、長期的にはイーサリアム投資をお勧めしない理由など追加できたらと考えています。

参考文献

ここまでお読みいただきありがとうございました。
晴れてあたなもビットコイン投資家の仲間入りです。この記事が役に立ったという方は是非応援をよろしくお願いします。

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