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愛の香り~I Feel You Linger In The Airドラマと原作小説の気ままな感想 第5話

どうも、夏はCentury of Loveというまた違う輪廻転生ドラマを楽しんでいたnopopoです。
輪廻転生がテーマの作品が好きなんですが、同じ輪廻転生を扱っていてもそれぞれの作品でそのテーマが違い、とても興味深いです。

愛の香りのBlue-ray Boxが出ると発表がありましたね!
ずっと心待ちにしていたスペシャルEPやメイキングも収録という事で、今からとても楽しみです。
Blu-rayになるとお値段が張るのがネックですが、大好きな作品なので予約しました!(お店によって特典が違うのでめちゃくちゃ迷いました・・・)

では、今回も愛の香り第5話についての感想を書いていきたいと思います。

ドラマネタバレだけでなく、原作小説のネタバレも大いに含みます。
ドラマ未視聴の方だけでなく小説未読の方も自己責任でお読みください。
※途中タイ語や英語がでてきます。辞書を元に調べていますが、タイ語学習初心者の翻訳だという点をご理解ください。
※タイ語が読めない方が多いと思うので、カタカナで読み方を書いていますが、タイ語には日本語にはない音があるため、その通りではありません。ご了承ください。

第5話

寝ているクンヤイの絵

寝ているクンヤイの絵をジョムが描いています。
半裸の上半身が見えて横向きに寝そべっているクンヤイ

この姿を絵に描こうと思ったジョムはどういう気持ちだったんでしょう・・・

態勢が綺麗すぎます✨
こんなにきれいに見えるように寝ないですよね?
これはサービスカットと思う事にして、不自然なことには目をつむります。


ワームホールが繋がる時

絵を描いていたら急に電気が消え、恐る恐る扉の向こうを見に行くジョム。
風が吹いてカーテンが揺れていて、覗こうとすると男の声が聞こえ、振り向くとクンヤイがいたはずのベッドが無くなり木材が散乱しています。

これを見てジョムは腰を抜かしてしまいます

これ、実際にあったらホラー・・・
このドラマちょいちょいホラー感出してきます。
夜中に見たら怖いです・・・
私は怖いの苦手なので、ここだけいつも早送りしたい心境です。(それでも頑張って観てますが)

男の声の正体は2023年にお屋敷改修工事に携わっているタンさん。
ジョムは「タンさん」と呼びかけ、タンも反応します。
でも、ジョムの姿は見えないみたいでお互い近くにいるけど目を合わせたり会話をしたりことはできません。

ジョムの声に気付くけれどジョムの姿が見えないタンさん

その後の映像から、1話で暴風雨で木が倒れてきて屋根に穴が開いてそれを見にジョムが現場に行ったときにタンが「昨晩は来てませんよね?」と言っていた、その昨晩がこれなんだと気づきます。
そして、扉がしまり、次に空いた時にはまた1927年に戻っています。

ジョムの大声でクンヤイが起き、「どうしたんだい?」と心配してやってきます。
クンヤイは、ジョムが元居た場所が恋しくてこんな行動をしたと思っています。酔っぱらっているからか微妙な表情をしていて、いつもの朗らかな感じとは少し違って見えます。
「君は私とここにいる、この家は君のもう一つの家だと思ってほしい」
そう言ってジョムの頭をつかみ、抱きしめる・・・


私はいつもこのシーンを見るとクンヤイがジョムの眉間のあたりを指でくりくりするのが気になってます(笑)
いきなりこんなことするようになって積極的!
酔っ払いクンヤイは自分の気持ちに正直に行動しますね。
この時のジョムはどんな気持ちなんでしょう?
クンヤイの背中に手を回したという事は、クンヤイを受け入れているのか、不安でしょうがなかったからほっと安心しているのか・・・

そしていつものオープニングです。

原作小説では、夜ではなく朝外を散歩しているときにワームホールと繋がります。
ドラマではワームホールが繋がる時に風が吹きますが、小説では濃い霧がポイントです
『まるで天国にいるような気分』という文章表現なので、イメージとしてはこの世のものではないものが霧に包まれて見える感じでしょうか。
素足で歩いていると途中で床の感覚が変わり、瞬きをすると目の前の光景が一気に現代になります。
そして、同じように暴風雨で倒れてきた木を取り除こうとしている大工たちの中にタンを見つけます。そこはドラマと同じです。
その後は階段を駆け下りると周囲の物がスローモーションで現代から100年前の状態に戻るという幻想的なシーンです。
ドラマは暗くてホラー感がありますが、小説はファンタジー要素が強い感じを受けます。

そして、100年前に戻った後は同じようにクンヤイが起きてきてジョムを抱きしめます。
この時のクンヤイは階段を駆け下りるジョムを見て飛び降りようとしているように見えたから抱きしめているようです。
しかも、翌朝なので良いも覚めているし、正気のクンヤイです。
どさくさに紛れて抱きしめちゃっています。
クンヤイは酔っていなくてもとっさの時に本心が見えてしまうタイプですね。
そしてジョムはというと、この自分の行動を「夢遊病」だと言い訳します。
本当はタイムスリップしてきたこと全て話したいけれど、自分も理解できない状況なので話したところでクンヤイも理解できないと思い、嘘をついたようです。


ミン親子が受けた罰

ジョムが庭を掃いているときにミンが用事があってやってきます。
その顔が腫れています。
昨夜、ミンの母メーンがかまどでボヤ騒ぎをおこし、その罰として鞭打ちされることになり、ミンはそれをかばって代わりに鞭打ちされたのでした。
顔の腫れよりも背中の傷がすごく痛そうです💦
そして、薬を塗るのも痛そう・・・

そして、ジョムはそのことを知り、クンヤイにこれはやりすぎだと話します。
クンヤイはジョムに共感してくれます。
でも、クンヤイが父母に話すと、それはあたかも普通だという感じの返答でした。
そして、途中で意見をはさんだ使用人のプリックをクンヤイの母ケーカイは「口をはさみすぎるのでは?」と注意します

このミンのむち打ちとプリックへの注意の2つのシーンはこの当時の主人と使用人の身分の違いを教えてくれます。

鞭打ちですが、日本の時代劇には出てこないので文化の違いを感じます。
原作小説の中でこの2つのシーンそのものはないのですが、フォーンゲーウとカムセーンの密会を見ていたジョムに対して怒ったロバートがジョムのことを「藤の棒(rattan stick)を持ってきて殴ってやる」と言っています。
奴隷制度は無くなってむち打ちの刑も法的に廃止されていたが、一部の家族では使用人を罰するためにまだ残っている、と書かれていました。

「鞭」と聞くと長くてしなっているイメージですが、この場合の鞭は植物の藤の茎の部分。
stickとあるように棒です。
競馬の馬をたたく棒に似ていますね。
ドラマでロバートが持っている鞭も見た目は棒です。
(「藤の棒 鞭」で検索すると似たような画像が出てきます。古い時代の映画に出てくる教師もこんな感じの物持っていたように思います)

小説では藤の棒は1メートルくらいの長さで、ジョムはもしそれで背中をたたかれたら2度目か3度目で皮膚が裂けてしまう、と恐れています。
ロバートは「10回殴ってから追い出す」と息巻いていましたが、ウアンプンがその罪がお腹の子どもに降りかかるかもしれないからやめて欲しいとロバートに懇願し、ジョムは叩かれずに済みました。
ウアンプン、ありがとう✨
でも、ドラマではミンが打たれてしまっていますが・・・

ドラマの中でロバートが鞭打ちしてる数を数えたら、ミンは少なくとも8回は打たれています。
2,3回で皮膚が裂けるという事は、8回も叩かれたらそうとうな傷です💦
ミンが耐えたことも凄いですが、これを高齢のメーン(ミンの母)にしようとしていたことが驚きです。
もし、メーンだったら、本当に失神していたかもしれないですよね?
ロバートの容赦ない罰を見て、この当時の使用人は同じ人としての扱いをされていなかったんだなあ、と思いました。

ちなみに原作小説の中では、使用人は男性宿舎と女性宿舎に分かれて住んでいます。
なので、ミンは母親と一緒には住んでいません。
この親子のやり取りが見られるのはドラマならではです。


カムセーンがフォーンゲーウに渡したい手紙

夜、ジョムが川の船着き場に座っていると、後ろから男の声が聞こえます。
ジョムを呼んでいたのはカムセーン。
もうフォーンゲーウとのことは終わったはずなのに、前回それに関わってしまったのでジョムも罰を受けることになったのに・・・
そりゃあジョムも怪訝な顔して「何をしに?」と言ってしまいますよね。

いきなり手紙を手渡されて戸惑うジョム

カムセーンはフォーンゲーウにどうしても家族のことを知らせたい、と言います。
きっと4話の酒に溺れるカムセーンが聞いた「ある母娘が立ち退くようにしむけた」という話でしょうね。
カムセーンはこの事実を教えてもう一度フォーンゲーウを取り戻したいのか?それとも真実を伝えたいだけなのか?
ジョムは「僕が手紙を渡したら今後一切あなたたち2人とも僕に関わるな」という条件を出します。
カムセーンはそれに返事はしませんが、何も言わないという事は引っ掻き回したいのではなく、事実を知らせたい方が勝っているという事なのかな、と私は思いました。

そして、翌日ちゃんとフォーンゲーウに手紙を私に行くジョム。
嫌そうにはしていますが、ちゃんと約束は守るいい人ですね。
この手紙がきっかけでフォーンゲーウが変わっていくので、ドキドキします。

手紙を読むフォーンゲーウは顔には出さないけれど複雑な心境なんだろうなあ

これも原作小説には無い流れです。
この辺りからオリジナル色が強くなってきて、ドラマならではの面白さになってきます!


ジャスミンの花輪作り

クンヤイはまた東屋でジャスミンの花輪を作っています。
カムセーンとフォーンゲーウのことがあって浮かない顔のジョムにすぐに気づくクンヤイ、さすがです!
クンヤイは子どもの頃体が弱く、ケーカイがそれは体と心が離れているせいだということで花輪作りを教わるとそこから体調が好転、そして気づけばクンヤイの習慣になっていたという事が分かりました。
「悩み事があるときに花輪を作るんだ」と言っていますが、ジョムと出会う前に夢を見た時にも作っていましたね。その時作っていたのは会った事もないジョムに対するモヤモヤでした。
今回の悩み事は何でしょう?
きっとジョムに対する思いを抑えきれないという悩みでしょうね!
5話のクンヤイがジョムを見つめる顔は明らかに思いが込められていますから・・・

そして一緒に花輪を作っていたジョムが指をけがしてしまう・・・
さっと自分の口で血をぬぐうジョム。
私はメロドラマの見過ぎでクンヤイが指を舐めるのではと思ってしまいました💦日本ではよくあるやつですね。
この後の2人のやり取りが最高です。
仲良いし、近いし、気づけばジョムは笑顔になってるし。

最初は離れていたのに作っているうちにどんどん2人は近づいていきます。

そして、クンヤイはジョムを見つめてるし!

この雰囲気、もう主従関係ではありません。

この2人の雰囲気が良すぎます!!
そして画面の色が綺麗✨
このドラマ全編通して私が一番好きなシーンです。


フォーンゲーウの決意

フォーンゲーウが部屋で赤い布を採寸し、黒いレースをぎゅっと手でつかみます。
そして暗い野外で火を見つめ、ため息をつく。
これが切り替えスイッチになり、その後鍋を火にかけ湯を沸かし、赤い布を湯にくぐらせます。
終始フォーンゲーウは笑顔の無い何かを考えて決意したかのような表情です。
最後の出来上がったドレスを手に取って鏡の前で当てるときだけ少し微笑んでいます。
微笑って通常は心が和らぐんですが、この微笑は裏がある感じがして怖いです。
妖艶な女の怖さみたいな感じ・・・
短いですが田舎の一人の女性だったフォーンゲーウが野望を持った女に変貌するシーンがすごく印象的です。

このシーンの画像が無いので代わりにこれを。布を湯通ししている時の仕草と表情が好きです。

この画像に書かれている文字は上から・・・
ฟองแก้ว วางแผนอะไร
 フォーンゲーウは何を計画しているのでしょうか?
จัดเต็มอบรํ่าผ้า
 一生懸命繰り返し布を煮る
ตัดชุด มัดใจ โรเบิร์ต์
 ロバートに好印象を与えるためにドレスを仕立てる

ここからフォーンゲーウという人が深堀りされていきます!
まず布をドレスに仕立てる腕があるという事。
布を湯通ししているので、ちゃんと生地目を整えて丁寧に服作りをするんだなあと思いました。
そして、出来上がったドレスはフォーンゲーウの魅力を何倍にも引き上げる服。
そのドレスを着てから自信に満ちた笑顔になり、その笑顔でロバートに色目を使う、彼女は自分の魅力を知っています・・・
そりゃあ、その姿を見たロバートは笑顔になりますよね。

自作のドレスを着てロバートを誘うフォーンゲーウ
翌朝の彼女はめちゃくちゃ綺麗になっていて以前とは別人のようです

原作小説でもフォーンゲーウはロバートのお気に入りになり、すごく綺麗になり、派手なアクセサリーをしてドレスを着ていて、周りからは体で取り入ったと思われているのは同じです。
でも、このカムセーンからの手紙で変わっていく話はありません。
小説のフォーンゲーウは、カムセーンへの想いを抱いたままですが権力に対して戦っても無駄だと思い自分の人生を受け入れています。
私はフォーンゲーウが好きなのですが、それはこのドラマで付け足された決意をして強くなっていくフォーンゲーウだからです。
権力に従って嫁いできた女性が、自分を磨き美しくなって、何かを成し遂げようとするその姿がとても魅力的なんです!

一方、ウアンプンはこのためにフォーンゲーウを迎え入れたから気にしないとムーイに話しています。
ウアンプンも意思を持った素敵な女性です。
でも原作小説ではそうではなく、妊娠中のかわいらしい奥さまです。
ウアンプンとフォーンゲーウ2人とも原作小説とドラマでは印象が違います。


プリックの一件で見える使用人の人生

夜にプリックの妹プックが訪ねてきて、そのままプリックは無断で実家に帰ります。

帰りたいけど帰れないというプリックの背中をジョムが押します

母親が危篤で会いたがっているという理由ですが、ケーカイもテープニティタムも簡単には許しません。

葬儀には行ってよいと言われて何度もお礼を言うプリック

無断で家に帰ったプリックとそれを見ていたジョムは一週間食事が残飯という罰を受けます。
プリックの件は正直に話せば許してもらえると思っていたジョムは落ち込みます。
現代ならきっと理由を話せば家に帰してもらえるだろうし、同じことがあってもきっとこんな罰は受けません。
ここで出てきた台詞たちから、当時の主人と使用人の関係や使用人の人生について考えさせられました。

クンヤイ「分かってるよ。でも深く根づいた習慣は数日では変えられない
ジョム「でも声をかげなかれば何も変わりません」

ジョム「僕たち2人が起こるのは理不尽な世の中の方です」
プリック「使用人の人生なんてそんなものよ
     私たちに自分の人生なんてない

ジョム「分かっています。
    ヤイ様の言う通りこんな短期間で変えられることじゃない」
クンヤイ「待っていてくれないか?
     いつか私が家長になったら必ずすべてを変えてみせる

落ち込むジョムにラントムの花を差し出すクンヤイ

現代の階級が無くなった時代で育ったジョムと階級社会に住んでいるクンヤイとプリックでは考え方が全く違う。
クンヤイは新しい考えを追求したいタイプだからジョムの言葉に耳を傾けて何とかしたいと一緒に考えてくれるけど、それ以外の人たちは当時の理不尽な扱いの違いも普通のことだと思っている。
ジョムもこの時代に溶け込んできたなと思うけれどやっぱり違う時代から来た人なんだなあとはっきり分かるシーンでした。

原作小説ではプリックはクンレックの乳母として出てくる程度で、深いストーリーはありません。
ドラマではメーンやミン、ムーイ、プリックなど使用人のストーリーが加えられています。
こういうたくさんの人のストーリーが絡み合っているのが私がこのドラマにハマった要因の一つです。

実は私がこのシーンで一番印象に残ったのはクンレックとジョムが遊んでいたあの茎を使った鉄砲です。
これ、何でできているんでしょう?
何の茎か分からず調べようとしても調べられず・・・
何のために調べるかって?
楽しそうだから、ただ自分もやってみたいだけなんですけどね。

この立たせている部分を倒すといい音がするんです


ジョムが描く絵の秘密に気づく

最後のシーンでジョムは庭で一人お屋敷の絵を描いています。
そうするとまた風が吹いてきたのでとっさに目を閉じ開けるとお屋敷から現代のジョムが出てくるのを見つけます。
もう一人の自分に恐る恐る近づくジョム・・・

見つめ合っているように見えるけど、現代のジョムに100年前のジョムは見えているんでしょうか?

何かを確かめたかったんでしょうか。それともただの好奇心でしょうか。
もう一人のジョムを追いかけてお屋敷の中に入るといつものクンヤイがいる100年前に戻っています。
5話のジョムは過去と現代とのつながりを何度も体験して落ち着かないですね。

クンヤイがクリスマスの催しに一緒に行かないかと誘います。
その時に「もしよかったらあのシャツ(前回のお出かけでクンヤイがジョムに買ったシャツ)を着てほしいんだ」と言います。
3話の感想でも書きましたが、男が服を贈る時はその服を脱がせたいという意味。(ネットでググるとたくさんそういう意見が出てきます)
そして、それを今日着せるという事は・・・クンヤイだいぶ愛が重くなっていますね。
この時そこまでの勇気はクンヤイにはまだないと思いますが、思いだけはそこまであったのかもしれません。

ASIA7メインボーカルのAoyちゃんがクンヤイのことを「彼の愛情はちょっと激しい」と言っていました。
4話まで穏やかだと思っていたクンヤイの見えないところで実は熱い想いの端々が見えてきた5話です。(勝手な私の感想です)

脱線しましたが、このクリスマスの話をされた後、ジョムの脳裏にタンと一緒に現代の改修工事で見つけた時のやり取りがよぎります。
その中にサンクロースらしき人物の絵があったからです。
子ブタのホープやお屋敷の絵を自分が描いたことを思い出し、きっとこの後のクリスマスでも何かあるのかも・・・と思ったのかな?

ジョムの描く絵はすごく上手で素敵です

そしてエンディング曲はCOCKTAILの「ลั่นทม(ラントム)」最初の歌詞のところからです。

現代で見つけた絵を自分が描いた絵だと気づくシーン。
原作小説では、  4話の感想にも書いたようにクンレックに頼まれた絵を描き終わった時にこの繋がりに気付きます。
小説の中でジョムが描いた絵は
・川沿いの東屋
・大きな家の正面
・バルコニー
・ピン川の景色
・その他色々(絵の元になった場所がどこにあるのかはこの時点では分からない)
となっているので、クンヤイが横になっている絵やサンタクロースらしき人の絵はありません。
共通しているのはお屋敷の絵ですね。
そして、小説の方が描いた絵の枚数が明らかに多いので、小説の中のジョムは頻繁にデッサンしていたんだろうなあと思います。
建築家の人たちってそうなんでしょうか?
それともジョムは絵が得意だから描くのが好きなんでしょうか?

とにかく、ここからこの絵がキーポイントになっていくことだけは確かですね。


他からの追記

今回から原作小説からの追記が少なくなっていきます。(多分)
なぜなら、この辺りから原作小説とは違う流れになっていくからです。

原作小説は基本ジョムとクンヤイ+オーム(カムセーン)の話です。
ロバートやウアンプン、フォーンゲーウ、クンレック、ミン、ムーイ、クンヤイの両親、ジャン、プリック・・・など周囲の人たちも出てきますが、本当に周囲の人なんです。
本編でその人にスポットが当たるのはジョムとクンヤイとオームの3人だけ。(番外編ではクンレックも)
なので、狭く深く3人の時代を巡った関係性を描いたストーリーです。

でも、ドラマはクンヤイをはじめとする100年前に生きていた人たちほぼ全員にしっかりドラマがあり、全員のストーリーが交わりあって一つの話になっています。
3人の関係性を深く知れる小説のストーリーと登場人物一人一人の人生が描かれてその時代を生きている人たちのことが知れるドラマのストーリー、どちらも良さがあります。


カムセーンとフォーンゲーウのその後とジョムの失恋

原作小説ではカムセーンはフォーンゲーウの家庭のことを言及することはなく、ただ未練が経ち切れずジョムにフォーンゲーウを見てきてほしいと頼みます。
でも、フォーンゲーウはカムセーンを愛しているけれどそれを隠し自分の置かれた立場を鑑みてロバートの(何番目かの)妻として幸せに暮らすことを選びます。
小説の中でもフォーンゲーウの方がカムセーンよりもしっかりしています。

あきらめきれないカムセーンにジョムは、
「今世では離れ離れになる運命だけど来世では一緒に慣れると信じているよ」
と言います。
実際2023年にオームとカイムックは結婚しますからね。
それを聞いたカムセーンはジョムにお礼を言います。
ジョムはそれ以上の言葉はカムセーンには語りませんが、心の中でカムセーンに返答しています。
最後は捨てられてしまうけれど、100年後にジョムの傍にいて気遣い愛を注いでくれたことやその時のジョムに対する気持ちは本物だったことでカムセーンのジョムにお礼がしたい気持ちをちゃんと返してもらった、と。

そして、それがきっかけでジョムは現代のオームに執着していた気持ちから解放されていきます。
クンヤイがグイグイ迫っても、実はジョムの心の中にはオームへの執着が残っていたんですね。
小説ではそこをちゃんと消化してからジョムは次に進みます。


記者会見より

⇩今回はこの記者会見動画からの追記も。

記者会見の司会は色々なドラマで印象居残る演技のポピーさんです!
この日、ドラマのOSTやオフィシャルトレイラーが発表されたようで、私はもう知っているはずなのにみんながソワソワしている感じに一緒にドキドキしてしまいました。

この記者会見ではプロデューサーのBossさん、Tee監督、YYDSのエグゼクティブプロデューサーのYuanさんと、出演俳優たち、ASIA7が出演しています。
内容についてはほとんど話していませんが、この作品のテーマなどがご本人の口から語られていて興味深いです。

この中で、Tee監督は
「この物語は愛だけに関するものではありません」
と話していました。
愛と悲劇の両方が絡んでいるとのこと。
なので全てにおいて簡単にハッピーエンドにならないんですね・・・
社会的地位のことも話していました。
まさに、今回の回です!

そして、Yuanさんはがドラマを観て一瞬で目を奪われてしまう衣装もドラマのハイライトだと話しています。
⇩衣装合わせの様子はこちらの動画。

この衣装動画の最後のAttilaさん(ロバート役の方)の表情がめちゃくちゃおちゃめで、いつもドラマでは怖い顔しか見たことが無かったのでギャップ萌えです。
そう言えば、ドラマの記者会見動画の中でもAttilaさんは司会者からいじられていて、実際の彼は楽しい方なのかなと思いました。

タイドラマのことを調べていると良く出てくる「ソフトパワー」という言葉もこの記者会見で出てきました。

ソフト・パワー(英: soft power)とは、相手国を軍事力で脅したり、買収したり、プロパガンダで騙すのでもなく、自国の価値観や文化で魅了・味方につける能力・力[3]。自国の魅力を通じて、他国に与えられる影響力。

Wikipediaより

このドラマにもソフトパワーがあり、それはドラマに出てくるキャラクターたちの生活スタイルを通じて表現されているそうです。
ロケ地になったチェンマイ、そしてそれに素敵なOST。
そしてクンヤイたちの生活の中で北部の方言や文化、食事の作り方や食べ方が紹介されたり、詩(スントン・プーなど)が紹介されたりしています。
タイに外国の影響が入ってきた時代なので衣装も純タイ、タイと外国の組み合わせ、純外国の衣装が同じシーンに登場するとのこと。(確かに!)
ドラマを観ながらタイの文化やソフトパワーを感じることができます。

この映画きっかけで北部の方言を調べたり、北部の食事を食べようと試みたり、スントン・プーやクン・チャーン・クン・ペーンを調べたり、実際にロケ地に行こうとしたり・・・
あ、まさに私はソフトパワーの影響を受けまくっていますね💦
同じような方、きっと他にもいらっしゃると思います。
このドラマを観たら、色々とストーリー以外の背景にも興味が出てきます。
ソフトパワーってこういう事なのか、と今頃知った私です。

OST「จอมขวัญ(ジョムクワン)」についてASIA7のメンバーが語った話も面白い!
この曲のキーワードは「彼は会う前から彼に恋をしていた」「クンヤイの角度からの曲」「彼の愛は少し激しい」とのこと。
クンヤイの愛はまっすぐで情熱的ですもんね💕
タイ北部の雰囲気を出すために「ピン」と「リュート」という楽器を使い、ランナー文化のメロディーを模倣し、タイ中部と東北地方の楽器をミックスしたんだそう。
※ピンとリュートは曲の最初のユニゾンを奏でている楽器です。この曲の印象的なフレーズは大体この2つの楽器です。
色々考えられて作られただけあって、ドラマの雰囲気にピッタリ!
この曲あってのこのドラマだと思います。
⇩確認したくなったら演奏動画を見てみてください。

そして出演俳優さん達が出てきて話をした際に、ムーイ役のTianさんが「ストーリーをより包括的にするために、私のキャラクターにいくつかの修正が加えられています」と話したり、ジェームス役のKimmyさんも「ドラマとは少し違います。ドラマの中ではより重要な位置を占めています。」と話していました。
Tee監督が言うには「小説の内容をドラマにスムーズにつなげ、ストーリーにさらなるひねりを加えるために、全てのキャラクターを強化するよう最善を尽くしました」とのこと。

ドラマの中でムーイやジェームスの存在はすごく大きいです。
元々の小説ファンからするとどうなのか分かりませんが、私はすべてのキャラクターにストーリーがあるこのドラマに惹かれました。

そして、個人的に大好きなカムティップ役のTuiさんは、元々北部の方言を話す方なんですね。
私はタイ語を勉強中なのでまだ方言のニュアンスはよく分かりませんが、日本語なら方言をナチュラルに話せているのか真似しているだけなのかという事は聴いていて分かります。
きっとタイも同じでしょうから、北部の方言を自然に話せる役者さんはこのドラマに必要だったんでしょうね。
でも、方言関係なくTuiさんのキャラクターはドラマを盛り上げます!



ということで、5話の感想はここまでです。
いつも長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
愛の香り~I Feel You Linger In The Airをより楽しんでいただけたら嬉しいです。

※画像はDeeHupHouse公式X、公式YouTubeよりお借りしました。


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