【感想】「手紙屋」~僕の就職活動を変えた十通の手紙~
はじめに
本作は、就職活動で悩める大学生の西山諒太が手紙屋との十通の手紙のやり取りを通して、働くとは何かを考えていく物語です。
主人公が等身大の悩みを解決していくため、他の本では難しい自己啓発的な内容もスッと入ってくることでしょう。
主人公が持つ就職活動にする悩みは、就職活動中の大学生はもちろん、現在働いている社会人の方にも当てはまる点が多いのではないでしょうか。
この質問に自分なりの考えが無い、または「お金だ」と答える方にはぜひこの本を読んで欲しいです。
本記事では、私がこの本を読んで得られたエッセンスを備忘録として書いていきたいと思います。
あなたの称号
こちらの内容では、成功の人生を歩んでいくための一つのテクニックが書かれていました。
私たちがこの社会で成功の人生を歩んでいくためには、たくさんの人と上手に付き合っていく必要があります。
すべての人にはあらゆる性格が備わっている
人は与えられた称号通りの人になろうとする
このことから、相手にこうなってほしい、こういう人であってほしいという称号を始めに与えてしまうということが書かれていました。
この魔法の言葉は、本人がいないところでも作用します。
例えば、人づてに「〇〇さんが、あなたは優しい人だって言ってたよ」と聞いたとします。
おそらく、あなたは〇〇さんに対して今以上に優しく接してしまうでしょう。
素晴らしい称号をつけるように心掛けたいですね。
天は自ら助くる者を助く
十年もすれば、世の中は大きく変わってしまいます。
もしかすると、自分が働いている会社が荒波に飲まれてしまうかもしれません。
そのような時に手を差し伸べたくなるのはどちらの人ですか?
給料をもらうことは当然だと考え、最小限の労力で働く人
割りに合わないことを度外視して、純粋に仕事を一生懸命やる人
当然、後者ですよね。
しかし、前者の人も最初は後者の考えだったのかもしれません。
(前者と後者間で目に見える指標である「給料」に差が生まれることは少ないですから)
見返りとして何がもらえるか考えて自分のするべきことを決めるのではなく、報酬に関係なく自分のベストを尽くして毎日を生きようとする
最終的には、そんな人に手が差し伸べられるということを忘れずにいたいですね。
人生の始まり
失敗する人と成功する人の違いは何でしょうか。
成功する人は、
「どうしてもやりたいことを情熱をもって続けてきただけ」と言い、
一方で、失敗する人は、
「私には才能がなかった」と言います。
成功する人は才能で夢を叶えたと思われがちですが、裏では長い期間をかけて行動を続けています。
そしてその原動力は、情熱なのです。
情熱という原動力があるから長い間行動ができるということですね。
感想
以上、社会人の私がこの本を読んで得られたエッセンスについて書きました。
今回紹介した以外の部分でも、ギクッとさせられる部分、考えさせられる部分があるかと思うので、特に就職活動中の大学生の方にこの本を読んでいただきたいです。
(友達・恋人は社会的地位や知名度、またはお金持ちであることを理由に選ぶことは卑しいとだと思っているのに、会社をそのように選んでしまっていないか。会社は人である、人生は船であるなどの考え。自分の目的と一致する会社を選ぶなど。)
最後に私の感想をまとめます。
この本の途中で人生の目的という言葉が出ていました。
この言葉が、この本のすべてに繋がっていると感じています。
人生の目的という確固たる生き方の方向性ができると、長い間行動ができる原動力を手に入れることができますし、周りに流されず報酬に関係なく自分のベストを尽くして毎日を生きることができると思います。
また、今回紹介した以外の内容にはなりますが「今すぐ行動を始めること、常に動き続けることが重要である」と書かれている部分がありました。
慣性の法則のように初めに行動を起こすためには、大きな原動力が必要です。
しかし、人生の目的があるとそれ自体が原動力となり、行動を起こすことができるでしょう。
残念ながら、この本では人生の目的を見つける方法については書かれていません。
(この点が気になる方は、人生の目的で調べてみると良いでしょう)
また、作中で諒太君も気づいていましたが「自分が成功の人生を送る」のではなく「他人に成功の人生を与える」という点も重要だと感じました。(「天は自ら助くる者を助く」のセクションにも関わっていますね)
他人に与えた結果が、最終的には自分に与えられることも意識したいですね。