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祈りにも似た自己療養

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書くことで、自分の輪郭を保とうとする私がいます。
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#フィルムカメラ

眠りたくない

疲れたのに早く寝ようと思った日に限って、書きものをしたくなるのはなんでなんだろう。いつもは垂れ流して聴き流してしまう音楽に、じっと耳を澄ませたくなるのはなんでなんだろう。頁に整列した言葉ひとつひとつの頭を撫でてやるように、ゆっくり本を読みたくなるのはなんでなんだろう。眠たいのに眠りたくない、抗いたくなってしまう。 まあ大した理由なんて無いんだろうな。 私にこびりついてる子どもの所が、まだ反抗期の真っ只中なだけ、たぶんそれだけ。 嫌だなほんと、大人になるのは嫌だな。 明日

理由とかそんな大層なもの、

無いんだよ別に。 写真を撮るにつけてもそう。 以前のわたしは、何を始めようが終わらせようが、何を好きになろうが嫌いになろうが、そこに当たり前に理由があると思ってた。だって、そう教わったんだもの。 写真を撮る理由を、このnoteに書き並べてみたことすらある。けれどもそんな大層なものを常に抱えている器用さを、わたしは持ち合わせていない。 年越しと私、撮る理由。|月嶋 真昼 @noontime_moon #note https://note.com/noontime_moon/

瑞々しい感覚を忘れたくはないな、という話。

. 瑞々しい感覚を、忘れたくはないな、という話。 朝スキッと起きれた日があったこと、誰かと語らいながらゆっくりとあじわって食事をするということ、疲れた体を湯船に浸せるだけのこころの余裕、太陽が傾いていくだけの様を綺麗だと思えること、目配せの意味が分かった瞬間。 ―瑞々しさの尺度をどこに置くかは、その日のわたしの気分次第なんだけど。 乾いてない感覚をどこかに持っていたいな、と思う。(“持つ”というより、“見つける”の方が正しい気もする。)その感覚は近くにあっても、遠くにあるん

熱帯夜

気温の高い夏には血圧が下がるものらしい。死ぬほど暑い夏の盛りにそれを聞いた時は「だから何なの」と反抗期の小学生みたいなことしか思わなかったけれど、秋が少しずつ顔を覗かせて、涼やかな風に吹かれて脳みその中にこもっていた熱が引くと、それは至極当たり前であることに気付いた。体温を下げようとして血管が拡張するのだ。なるほど、もともと血圧の低い私の血圧も、さらに下がる訳である。 そして今年も漏れなく暑すぎるこの東京で、私は低血圧による目眩でふわふわする頭を持ち上げ、明るくってぴかぴか

虚(がらんどう)な言葉の話 

私たちは言葉を並べて意思疎通をし、 相手のことを知り、 自分の中の感情になまえを付け、 心に溜まるモノ、意思と意志、感情、思慮、思考、、、、、それら全てを言葉によって消化しています。 辞書を捲れば、言葉が意味を従えて並んでいるように、私とあなたの間にある言葉たちは、それぞれ共通の、全く同じ意味を抱えてそこにあります。 私の「嬉しい」とあなたの「嬉しい」 私の「悲しい」とあなたの「悲しい」 私の「綺麗」とあなたの「綺麗」 ほら、書いてみたら全く一緒だ、 寸分違わず同じ

年越しと私、撮る理由。

毎年毎年、年を越しても何も変わらない自分に苛つくから冬休みは好きじゃない。 卒業したり入学したり、進級したり部活を辞めたり、環境が変わったところで (自分で無理やり変えたところで) 自分は何も変わらなくて、そういう自分が大嫌いなまま、もう18になるだなんて信じたくない。 時間なんて止まればいいのに。 そんなことを思っていたら、写真を好きになった理由が分かった気がしました。 この世界は美しいもので溢れているのに、わたしの心はスプーンひと匙分の感情しか乗せきれま