見出し画像

11/21の週に気になった未訳ジャーナリングRPG/ソロRPG/TRPG/LARP

今週もやってまいりました。毎週月曜日にウェブ検索やらTLを眺めて、メモっておこうと思ったのをまとめております。これらの気になった作品群は、多分だけど日本語化されていないものです。あしからず。

■LARPのことを適当に

ジャーナリングRPGを色々と遊び始める前、家に籠って自分とは違うキャラクターになってロールプレイする何かができないかーと思った際に到達した「レターLARP」(カテゴリージャンルとして確立させた有名なところは、スウェーデンだったか……)。Zoomなどを使ったオンラインプレイの認知度が高まると、すぐに情報量が少なくなってしまったのは悲しいところ。
2021年に定期的にセッションを行っていたLetter Ink.Ilcさんが、今回新作のプレイヤー募集を開始していた。この団体はレターLARP以外にも手紙形式の小説コンテンツも配信していたり、過去のレターLARPのコンポーネントも販売していたはずで、ちょっと気になっている。

話を戻そう、今回の新作の舞台は1813年のロンドン(差別などなど社会問題をかなり緩和させた摂政時代……改変摂政時代が舞台)。歴史を再現するのではなく、その歴史的な時代をベースにした陰謀のゲームとなる。手紙を送りあって、話し合い、魅惑し、画策し、賄賂を贈り、好意を寄せて、自分の秘密を守ったり、他人の秘密を探ったりする。

必要なプレイヤーは35人。それぞれのキャラに「立場」「役割」「繋がり」が独自に設定されているとか。それ以外にもシーズン中1度だけ使える特殊技能と、どんな状況でも自分を有利な状況に立たせることができる【印章】というヒーローポイントを1点所持しているんだとか。ゲーム前にこういうギミックがあるよーって表記されているのは初めて見る。興味深い。

週初めに色々なポータルサイトで見かけたのが「音楽がプレイヤーの没入感をどのように向上させたか」という記事。その記事では、2013年のゲーム論文(内容は、記事のタイトル。約5,000円で販売中)を元に3つの答えを導き出していた。没入感を得るために何故TRPGではダメなのか、的なことも触れられているが少しフワッとしすぎじゃね?と思ってみたり。ただ、記事の最後が没入感を高めるBGM動画リンク集になっているので……いいか。

後の大半は、LARPを取り入れて4人の中の3人がキャラクターで1人だけ現実のプレイヤー。それは誰?的な新作の演劇が「ただエロいだけで洗練さが足らない」という酷評的レビューが大量に出回っていた。まぁ、特にリンクはメモらないかな。


■ 神様、お願いです。どうか、どうか死んでください / LARP

「Water Water Everywhere」は信仰心と死をテーマにしたチェンバーLARP(少人数、1スペースの小規模コンテンツ)。プレイヤーは5人必要。
1人は神、さらに1人は神を怒らせた崇拝者という特殊な役が与えられる。水を神の好意と見立て、崇拝者たちは終わりのない物理的な贈り物を神に貢ぐことでコップに水が満たされていく。

このLARPを終わらせる条件は「神の死」である。どうやって?


■ 吸血鬼の権力争いな夜 / LARP

「In the Shadow of the Load」の時代設定は1912年。今日は吸血鬼コミュニティのリーダーの1000回目の誕生日。盛大なパーティーを開くため、領地の内外から吸血鬼を呼んだ(それがプレイヤー達)。しかし、パーティー直前にリーダーが消失した。何が起こった? 誰が新しいリーダーになる? 

一応、マーダーミステリーに分類されている。しかしリーダーが消失した謎を解決することを重視するのではなく、個人目標の達成とロールプレイを最重要としている。新しいリーダーになりたいと野心に燃える吸血鬼もいれば、食事として持ち込んだ人間を血族に迎え入れたいと思う吸血鬼もいるだろう。この日に復讐を果たそうと思っている吸血鬼もいるだろう。勝利条件は特にないので、ロールプレイを思う存分楽しもう。

13歳以上の10〜12人(女性キャラ7人/男性キャラ5人) / 3〜4時間


■ 編み物こそがファシズムに抵抗する最適の手段 / LARP

フリーフォームLARP(能力値などの設定がないキャラによる、行動判定も存在しない物語性が強いゲームセッション)のゲームコンテストとして有名な「ゴールデン・コブラ・チャレンジ」。その2022年度アワードが決定した。その中の 【Games We're Most Excited About(審査員達が最もゲームギミックに興奮した)】というカテゴリーを受賞した「Casting Off Tyranny」がかなり興味深い作品だった。

分類的にはレターLARPであり、キープセイクゲーム(記念品:ゲーム終了後に必ず物理的な成果が残る。ジャーナリングRPGの日記とか)でもある。
プレイヤー達は、ある国の国民。占領軍に侵略されている間、プレイヤー同士で手紙のやり取りをする。プレイヤー達は祖国を守るため、新聞から情報を集め、その情報を伝えるために秘密の暗号を編み物の中に隠して、それを知る必要のある他のプレイヤーに郵送す。その秘密のメッセージ解読して得た情報を元に、自国解放のために決起しよう。ゲームは、占領軍が国土全体を占領するか、レジスタンスが占領軍を国土から完全に追い出したら終了となる。

そう、リアルな編み物スキルが必要になるのだ!! 確かに、読んで「マジかっ!?」って興奮した。

http://www.goldencobra.org/pdf/2022/Allaway_and_Belisle--CastingOffTyranny.pdf


■ 私は物語を収集するストーリーテラー / ジャーナリングRPG

「Once And Again」は、あなたはストーリーテラーとして、幻想的な世界を歩き回り、物語を語り、集め、進化・成長させながら完成させていき記録していく。4回以上物語を成長させて完結させれば、ゲーム終了となる。

短時間でプレイできるようだが、D40(40面体サイコロ)が必要らしい。そんなサイコロあったっけ??


■ さぁ、デスゲームを攻略するぞ! / ジャーナリングRPG

「The Great and Secret Game」のあなたは、裏世界で行われる代替現実デスゲーム「 The Great and Secret Game」の勝者になること。現実が徐々に歪んでいく中、このデスゲームのルールを学び、他のプレイヤーを出し抜き、秘密のルールを学び、勝ち上がらなくてはならない。そのプレイ日記を書くのがこのゲームだ。勝者は世界を改竄できるが、敗者の行いが宇宙を破壊させる可能性もある。

このゲームは「The Wretched&Alone」SRDが基幹ルールなので、勝者になるのはかなりの困難を極めるだろう。


■ 興味深い魔法の森を探検しようじゃないか? / その他

「The Echelon Forest Spreads」は、ゲームルールに依存していない魔法の森ダンジョンを生成するギミック。

そのダンジョン「エシュロンの森」は、ありふれた植物や動物に加え、より難解な怪奇現象が存在する魔法の森。富や勇気を求めてクリーチャーと戦う場所ではなく、訪問し、旅をするのに興味深い場所である。6面ダイスをロールすれば、特徴、道、天候、標高を含むダンジョンが即座に生成される。ローグライク風に訪れるたび、物事は変化し、新しい場所が発見され、古い場所が再配置される。

これで、いつかの自然公園のレンジャーになるジャーナリングRPGのMapを生成しても良いかもしれない。


the dead letters jam? / その他

以前、書いた「ghostbox」という数週間、数ヶ月、数年間、放置された郵便受けの中に放置された手紙についてのジャーナリングRPG。その設定に感激した人がゲームJamを立ち上げていた。イベント発案者は様々な国のトランプについて解説をしていたが、日本の百人一首や花札、株札は「カードの解説ページになってしまいそう」ということで除外されていた(笑)

え、これ花札で考えるべき?(こら


■ さぁ、調査・検証を始めよう / TRPG or LARP

「Red String」はソロプレイも可能なキープセイクゲームで、TRPGとしてもLARPとしても遊べる。これは、殺人事件の謎を探り、自分の考えを記録するために『事件ボード(海外ドラマなどで、資料を貼り付けて糸で関連性を紐づけるあのボード)』を実際に制作することにある。謎を解くことではなく、謎を完全に理解した上で『事件ボード』を使って解釈を完成さることにある。

独自の結論に満足するまでゲーム資料を壁に貼り付け、思いついたことや関連性・説などを自由に書き込んで、積み重ねていく。結論に満足するか、他のプレイヤーを納得させられたらゲームは終了。ソロより、複数人で遊んだ方が絶対に面白いだろう。


■ ナインズゲートにインスパイアされたクトゥルフ系ミニTRPG

「Book Hounds Dark」は、トレイルオブクトゥルフのサプリメント「Bookhounds of London(ロンドンで1冊の本を探す過程で恐怖に引き込まれていくキャンペーン)」と映画「ナインズ・ゲート」にインスパイアされたコズミックホラーTRPG。それらをCthulhu Darkシステムに落とし込んだらしい。

となると、必然的に本を探すことがメインテーマとなるんだろうなぁ。面白そう


■ アドベンチャーノベル形式という遊び方 / ソロRPG

「Lonely House」はゲームブック形式のソロRPG。ただし、パラグラフ形式ではなく小説を読み進めると、日記を書いたり、サイドクエストを受けたり、物語の展開に大きな影響を与える選択を迫られるアドベンチャーノベル形式となっている。自分が遊んだ中では「Field Guide To Memory」が近いかもしれない。

本作は、家族について、過去が悩ませる方法について、人間関係について、家についての記憶についての物語……なんだとか。コンテンツに関する警告として「 閉所恐怖症の状況 - いじめ - 幼少期のトラウマ」が挙げられているので、明るい話にはならないだろう。できれば、もう少し物語のあらすじ的な情報が欲しい……。でも、ゲームギミックとしては興味深いものがある。


今週はこんな感じで、ひとつ。

よろしければ、サポートをお願いいたします。 紹介もチョイスも未熟なところがありますが、“こういった遊びがあるんだー”というのをお伝えし続けられればと思います。