見出し画像

いろんなシューズを履いてみる

クライミングシューズ、自分に本当にあったものを探しあてるのは非常に難しいことです。靴の種類だけでなく、クライミングにおいてはサイズによっても大きく性格が変わるシューズが多いです。そのため課題によって履き分けたり、経験年数によって好みが変わるということもあり得ます。
今回はシューズをそこそこ履いた中で思ったことを書いてみようかと思います。

シューズ遍歴

・ARAGON/La spoltiva
・Skwama/La spoltiva
・UP MOC/UN PARALLEL
・MIURA/La spoltiva
・Iaty/TENAYA
・Drone CS/Mad Rock
・Indalo/TENAYA

スクワマを連続で3足履いていたこともあって、幅が広いことで非常に快適だった印象があります。総じて優等生な靴でありながら、足置きを補ってくれる靴だったので、テクニックを覚えたい人の2足目に良い靴だと思います。個人的にはサイドのエッジがない部分の使い方がいまいちわからなかったのと、快適で広めな足幅から細かいポケットホールドを拾いにくく感じたため乗り換えました。

アップモックは足の技術を練習したいと思って履きました。フラットでサポートがそこまでない靴なので、クライマーの技術が全面に出る靴です。フラットな靴で傾斜を登るようになると、足指でホールドを掴むようにして踏む癖がつきますし、成長したいという目的に合った、良い靴選びだったように思います。

ミウラーは外岩用と考えて買いました。外でももちろん使いましたし、特に恩恵を感じたのはリードですね。ソールの硬さから、傾斜の緩い岩の細かいスタンスでかなり靴に頼って腕を温存できました。フリクションが特別いいわけではないのですが、なぜかミウラーなら足が使えるというケースがあり、この靴からはまだまだ勉強中です。ヒールは別格で良いです。

イアティーは現在のメインシューズです。とにかく靴の主張がなく、登らせてくれる靴ではないですが、その分自由度が高いです。他の靴で覚えた技術や登り方と全く喧嘩しないので、いつ使ってもしっくり感じます。特徴がないので、クライマーの技術が全面に出ますし、快適さ以上の良さに気づきにくい靴でもあると思います。

ドローンは最近履き始めましたが、癖が非常に強く、かなり違和感を覚えました。形ももちろんですが、靴の拘束が強いのにソールは厚く柔らかい。つま先で踏み込むと力が逃げる感じがしますし、指先の感覚も乏しいので慣れないと難しい靴ですね。

インダロはそこまで履き込んでいないので、まだよくわかっていませんが、イアティーに近い快適さです。ヒールが一体成形で頑丈になったのはいいですが、対応できるヒールの種類が限定される点はいまいちかもしれません。頑丈になったのでトレードオフですね。

いろんな靴を履いてみて

目的に沿って靴を選ぶべきですし、もっと言えば「苦手な技術を習得しやすい」靴を選ぶべきだと思います。苦手を補ってくれる靴を選ぶ人が大半だと思いますが、それでは登りが靴に振り回されることになります。全てが得意な靴はないので、自分の技術を高めて対応するしかないのです。上級者は「靴はなんでもいい」と言います。それは本当になんでも構わないのではなく、「(その靴で)なんでも(できるようになれば)いい」ということなんだろうなと。

自分にとってのベースとなる靴が1足あって、他の靴は全て土台というのが個人的な考えです。

まとめ

そんな考えなので、癖がなくニュートラル、オーソドックスな形をしている靴が好みです。アップモックを履いたことは、大きな契機になったように思います。「この靴の方がこのムーブはやりやすい/向いている」とケースは重々承知の上で、いろんな課題をいろんな靴で登っておくことは技術精度を上げるいい練習になるなと思っています。課題に合った靴で感覚を掴んで、ベースの靴でそれを再現するのが個人的に取り組んでいるトレーニングです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?