手触りが残る文章ってイミテーションじゃまったく意味がない
なんか私の両脇には「ねえ、まだこれ手つけないの?」と恨めしそうにこちらを見つめている大なり小なりのやるべきことだったりがいっぱい残っているのだけれど。一旦それをもっとはじに追いやって、こうして文章を書いてみる。
先日から仕事で(とはいえ半分プライベートで)この約10年程自分がインターネットの広い広い海に、解き放ち続けてきた文章を振り返っていたら「なんか、いいな」って思ったの。
「いいな」って、別に私の文章が「すごーい私!いいねえ!」な訳ではなくて、なんかこの、感情ごと冷凍保存されている感じが良いなって思ったの。
もちろんちょっと水っぽかったり、歯触りがへちゃっとしてたり、
当時と比べれば鮮度は格段に落ちていると思う。
だけれど言葉を読むと、その時考えていたことだったりとか、情景とか、置かれていた環境のことを昨日のことのように頭の中へ次々やってきて、なんだかもう胸がいっぱいになってしまった。
でも中には「あ〜これ私、絶対外に見せるためにめちゃくちゃにコーティングしてるな。カッコつけちゃって」みたいなのも多々あって、そういうのは何だか嘘くさくてイミテーションのようにギラギラ不自然に輝いていて、ちょっと読む気になれずすぐに閉じてしまった。
感情も何もかも剥き出しの、わたしのためだけに書いた文章がやっぱり沁みるね。
それでもそれらを日記ではなくてこうして、noteというプラットフォームやネットに載せて、デジタルタトゥーを刻みながら全世界に発信しているということは誰かに見てもらいたいのだろうね。
私、こんな事を考えていたのよって多分私の他にも覚えてくれている共犯者を作りたいんだと思う。エゴイズム。
最近の話でも書いておこうかな。
妊娠生活もあれよあれよと7ヶ月をすぎて、もうすぐ8ヶ月へ差し掛かる。
相変わらず「私の中に、新しい命が・・!」みたいなドラマチックな感情にはなれず「おおっ・・別の生命体がいるな・・」とお腹をさすさすしながら、「人間ってこうやってみんな増えてきたの?本当に?」と改めて生命の不思議について思いを馳せてみたりしている(これ伊佐さんも言ってたね)
そんな中、弾丸で行った岡山旅の帰りに偶然本屋さんで目についた、川上未映子さんの著書「きみは赤ちゃん」。
帰り道、雨が窓を大きな音で叩く新幹線の中で、腰が痛くて背もたれからだいぶずり下がりながらぱらぱらとめくってみた。
妊娠が発覚した時、川上さんのようななんというか「爆発的な感動&不安!」みたいなものは私はやっぱり特になくて、一番最初に頭をよぎったのは「ああ〜〜チェンマイの家残してきちゃったけど、いつまで飛行機に乗れるんだっけ妊婦って!?」だった。
私も35歳。子供を産むならこれくらいまでにどうするか決めたいなと考えていたから、もちろん発覚した時は「よし、いっちょ産むか」と腹はくくっていたのだけれど、そこからじんわりと感動やら不安やらを実感していくのかな?と思いつつ、あれよあれよとあっという間に7ヶ月。
いまだに「なんか違う生命体がいるな〜」とぼんやり思っているうちに、今度はすぐに「なんか違う生命体が出てきたぞ〜!」に変わるのか。
子供が生まれると、母親には赤ちゃんのお世話や授乳をしたい気持ちにさせてくれるオキシトシンとプロラクチンっていうホルモンが出るらしい。
このホルモンが分泌されると、「寝不足でも疲れてても、子が可愛い!頑張れる!」ってなるらしい。
私にもそのホルモンが例外なく備わっていますようにとずっと願っています。
仕事面は、徐々に減らしている(特にクライアントワーク)
理由は子供が生まれた時に各所に迷惑をかけないように、が半分。
子供が生まれてもわたしがわたしで居られるように、が半分。
経験上自分が一番「やばい。このままじゃ何かが壊れる」とパニックになるのって、社会とのつながりが感じられなくなってしまった時よりも、わたしがわたしを表現できていない、と感じた時。
一度大きな夏休みを2ヶ月ほどとって、SNSや仕事から完全に離れてみたらとても病んだ。毎日シャボン玉したりギター弾いたり友達と夜まで遊び呆けて、学校に通って川で泳いでをしてたらばっちり病んだのだ。「やばい。何も作り出していない…」と。心とやっていることのギャップにとてもびっくりした。
だから、子供が生まれてからも少しでも良いからわたしがわたし自身との繋がりをクリエイティブを通して意識できるように(ここで大事なのって結果じゃなくて、多分自分の心持ちだと思う。実感できれば方法はなんでも良いはず)
コツコツ、なんか持続可能そうなものを作ったりしてます。
こういう日記みたいなの、ちょこちょこつけていこうかな。
今日は岩手は曇りときどき雨。
台風も来ているからみなさまご安全にね。
それでは今日も、良い1日を。
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