初めて同人誌を作ったら200P超えの文庫本になった話

人生(ピーーーーー)年目にして初めて同人誌を作ることになりました。

何からやればいいのか全くわかんなかった私の備忘録です。人の役には立たないかもしれない。あと多分未来の私の役にも立たない。

私について

一次創作のオタク。小説をカクヨムに載せている。たまにイラストも描く。まともに物語を書き始めたのは2018年頃で、それまでは落書きと妄想しかしていなかった。二次創作はさほどしたことがなかったが2020年秋にアニメジャンルに沼落ち。細々と二次創作小説をPixivにアップするようになる。作風はオールキャラ健全+ブロマンスでBLは書けない(読める)。
ちなみに一次創作は2年くらい連載が止まっている。だれか蹴り飛ばしてくださいやっぱりやめてください。
一太郎ユーザー。

5月

もともと私は同人誌を作る気もなければ購入もそれほどしないタイプ。理由はいくつかありますが、一番は片付けられない・捨てられない女だからです。部屋の中に物が増えるのがつらい。
そんな中、2021年5月。沼落ちしてるジャンルのwebオンリーイベントがありました。ここでも本は出さず、Pixivに「エア新刊」として小説を一本掲載しました。
すると、こんな感想をいただけたのです。

「これまでの作品も含めて紙で欲しいです」

なんとありがたい話。すごい褒め言葉をいただいてしまったと思いつつ、褒められるとチョロいオタクなので「じゃあ本にしてみるか!?」という気に。
それまで短編をPixivに5本前後あげていたので、書き下ろしをつけた再録集を作り、次回のwebオンリーで発行しようと目標を定めました。
目指すはオールキャラ本。

6月

体調を崩しました。
仕事のストレスが強烈にかかって6月はほとんど何もできなかった気がします。そんな中でも字書きフォロワーに同人誌の作り方を聞いて「なるほどわからん」となったりしてました。

7月

文庫本にしようと決めました。文庫本ってなんか……かっこよくない? という短絡的な理由です。その分ページ数が増えて印刷代が高くなるとかそういうこと何も知らなかった。

このときツイッターで流れてきた同人占いなるものに興味を持ち、今をときめく湊きよひろ先生に占っていただきました。

わたし「生まれて初めて同人誌出すんですけどアドバイスください」
湊先生「ギリギリになりやすい人だから早割目指しましょう
わたし「アッハイ」

湊先生の推し印刷所がプリントオンさんだったこと、親しいフォロワーが直近でプリントオンさんで文庫本を出していたことから、印刷所をプリントオンさんに決めました。
この時は印刷所の選び方も何も知らなかった。今も知りませんが……。

そして本に収録する話の並び順を決め、少しずつ本文を書き始めました。再録じゃないのと思われるかもしれませんが、初期の作品とかはやっぱり文章が稚拙だったりわかりにくかったりするので、わりと大幅に加筆修正しました。

8月

手元にある文庫同人誌が3冊しかないのですがそれらをじっくり見て勉強。レイアウトを仮に決めました。
絵描きフォロワーに表紙を描いてもらおうと思って思い切って依頼してオッケーをもらいました。

同人誌はページ数によって値段が違ったりとか、ページ数を8の倍数にしないとならなかったりとか、そういう基本のキも知らない状態でした。
ここで気付きます。

漫画はネームや下書きである程度ページ数の想定ができるけど、小説は全部書き終わるまでページ数わかんなくない??????????見積もり立てられなくない????????????

とりあえず本文を書かなきゃ話が始まらないことを理解しました。

一太郎でルビが綺麗にふれなかったりダーシが綺麗につながらなかったりしてこれでいいの!? とあたふたしたり、noteで文庫本の作り方記事を洗いざらい読んでいるうちに何がやりたいのか迷子になったりしながら、少しずつ原稿を進めていきました。この頃はPixiv収録済みの作品の焼き直しがメインだったのでそれほど生みの苦しみはなかったです。

表紙をお願いしたフォロワーと表紙イメージの話をしてワクワクしていたのですが、実は表紙の絵描きさん完全アナログ絵描きさんでして。これが後々無知な私に色々と響いてくることになるのでした。

9月

原稿が100pに達しました。書き下ろしが増え産みの苦しみに悶え始めました。このあたりで「ブックケースに入ってる文庫本がいいな」と考えるようになりました。なんか原作の空気に合ってるなって思ったから。それだけです。予算を考えないでやりたいことをやろうとして未来の私が大変なことになる。

センスがないので表紙のタイトルロゴを作れそうになかったため、デザイナーさんに表紙デザインをお願いしようかなと考える様になりました。
飛ぶ金に頭を抱えました。
フォロワーから表紙のラフが来てテンションが上がったり、別のフォロワーからとあるキャラクターのアクションシーンが見たいと言われて書き下ろしのプロットを大幅に変えたりとかしました。

そんなある日。
唐突に気づきました。
アナログの表紙絵、どのサイズで描いて貰えばいいの!?
あんまり大きいサイズで描いたら縮小したら潰れるよね!?
ここで引っかかって本のサイズを変えるまで思い詰めました。
そして頼ったのが

Yahoo知恵袋

すると救世主が現れ、A5で絵を描いてもらって縮小するのが良いとアドバイスをもらいました。
早割目指してて良かった……

この時期にデザイナーさんにもデザインの依頼をしました。装丁のことを色々教えてもらい、話がわかりやすくて大変助かりました。

9/29には初稿が完成。ところで私の前いたジャンル(特に同人活動はしてませんが……)は刀剣乱舞なのですが、この頃突如、刀剣乱舞無双の情報が出て何も手につかなくなったりしました

10月

色々あって10/19に脱稿!!
デザイナーさんとのやりとりも無事終わり、

10/30に入稿しました!

早割に間に合ったよヤッター! ちなみに早割の締め切りは11/5でした。
それでもかなりのお金が飛びました。

11月

携帯に知らない番号から着信がありました。
確認したらプリントオンさん。
この装丁だとうまくいかないかもよーとか、この場合はマットPPの方がおすすめだよーとか教えてもらい、ここはプロにお任せ。親切で大変助かりました。
あとは完成を待つだけとなりました。

12月

12/6、ついに発送連絡が来ました! そして二日後に自宅に本が到着!

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ブックケースはこんな感じ。カッコイイ!

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表紙・背表紙・裏表紙です! 表紙描いてくれたフォロワーと裏表紙描いてくれたフォロワーのおかげで素敵な本になりました。感謝!
背表紙のタイトルは金の箔押しにしました。

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遊び紙はわくわくドキドキ遊び紙にしてプリントオンさんにお任せ。本の雰囲気に合わせた遊び紙になったと思います。
最初のページには主人公の台詞を入れました。英語が合ってるか自信はない。デザインがカッコよくてデザイナーさんに組版までお任せして本当に良かったなと思います。

12/11〜12、webオンリーが開かれ、本をboothで販売。
高めに価格設定したのにboostしてくださる方もいらして、本当にありがたいことだと思いました。本を手に取ってもらえる喜び……

ちなみにまだ在庫があるのでご興味のある方はどうぞ。

梱包

梱包と発送が一番しんどかったです。何もわからなくて。
未来の私のために手順だけ書いておきます。
①本とノベルティのしおりとおまけペーパーをOPP袋で包んでマステで止める
②緩衝材(プチプチ)でくるんでガムテープでとめる
(ブックケースが段ボール素材なので段ボールは使いませんでした)
③封筒で包む(本+緩衝材が厚いのでB5サイズの封筒に入れ、封筒を折ってガムテープでとめました)

こんな感じ。

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梱包が下手なのは容赦してください。不器用なんよ……。

発送

あんしんboothパックでの販売でヤマトを使ったのですが、

初めて梱包が厚くなった場合はヤマトの営業所とかでネコポスの範囲で送れるかチェックしてから発送作業した方がいいです。

私は梱包した封筒の厚さを自分で測って「これほんとにネコポスで送れるの!? 3センチ超えてない!? 宅急便コンパクトにしなきゃダメじゃない!?」と不安になってその結果色々大変なことになりました。
ヤマトの営業所にはネコポスでいける厚みか測れる定規がある。

発送にはヤマト営業所とPUDOステーションを使いました。
PUDOステーション便利でした。ヤマトの営業所だと端末でバーコードをスキャンして送り状を印刷して……といった手間があり、これが地味に手間。言うて営業所の人に聞けばなんとかなるやろと思ってましたが、地味に大変でした。
対して、PUDOステーションはバーコードをスキャンしたらあとはロッカーに入れるだけです。らくちん。
ロッカーが満タンになってしまったら詰みなんですけどね(満タンになった)。

そんなこんなで

はじめての同人誌作成は大変だらけでした。

定期的に同人誌を出してる人はすごい!!!!!!!!!

と思いました。

いい経験になったと思います。

おまけ

執筆のお供はNHK時代劇「螢草」のサントラでした。

原作のサントラを聞きながらだと、原作を壊しているようで罪悪感がありました。そこで、同じ作曲家で、楽曲のテイストが比較的似たサントラを聞きながら作業しました。大変捗りました。オススメのサントラです。
エヴァン・コールさん。
来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の音楽を作ります。
全人類見てください!!

おしまい。

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