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社会は、誰かの「恩返し」でまわっているのかも知れない

恩返しって、何かを与えてくださった「その人」に返さなきゃいけないと思っていた。
でも、大学を卒業して、日本で就活せずに海外に来ちゃったビンボー学生私にはとてもとても難しいことだと、日々痛感している。


そこで最近思ったのが、
「恩返しって、本当に『その人』に返さなきゃいけないのかな?」
ということ。



これまでだったら、何か助けてもらったとき、なんとなくその恩を「その人」に返しやすかった。


小学校から中学校、高校、大学と、「受験」というシステムや「理系・文系」「学部・学科」というカテゴリーがあったことによって、自分と同じような考え方を持つ人、似たようなことに興味を持つ人が集まりやすかった。だからこそ、お互いになんとなく「この人はこういうことを考えていて、こういう観点から悩みを聞いて欲しい・アドバイスが欲しいんだろうなぁ」っていうのが、なんとなく想像できた。


また、特に私の大学は田舎だったため、考え方が似ている上に経済状況(地方大学生のバイト代収入なんてたかが知れている)がほぼ一緒だったこともある意味よかったのかも知れない。
(それでも、「誕プレにあの子からはブランド物をもらったのに、私からこの価格帯のプレゼントで返したら何か言われるかなぁ…」ってビクビクしてる友達はいた)





今、海外に来て、本当にいろんな人に出会っている。
外国人はもちろん、日本人でも、大学生、大学を卒業してきた子、社会人を数年経験され、キャリアを考えるためにCoop留学で来た人、20代後半に社会人生活に疲れてワーホリに来た人、カナダの永住権を持つ人、などなど……
いろんなバックグラウンドを持つ人たちと関わるようになった今、「どうやって恩返ししたらいいか」、めちゃくちゃ悩む。


最初にも書いたように、私は日本での職歴がない。よってスキル、社会人としての経験が無い。お金も無い。
バイトも週に20時間までしか働けない。生活は冗談抜きでカツカツだ。



日本で学生していたときには感じたこともないくらい、自分に対して無力感を感じている。
街で何かを聞かれても、語学力の問題でうまく答えられなかったり、あるいは文化が違うからそもそも質問内容を理解できなかったり。



自分には何が出来ているんだろうか。



強いて言えば、やる気と根気だけは人一倍あります!!くらいしか提供できる物はないと言っていいかもしれない。




それでも、そんな私に手を差し伸べてくれる人がいる。
勉強でわからない部分を教えてくれる。
授業の課題の意味を取り違えてパニックになったときに、落ち着かせてくれて、「こうすればいいんだよ~」って気づかせてくれる。
引っ越しを手伝ってくれる。
英語を教えてくれる。
生活について、いろんな情報を下さる人がいる。
体調が悪いときは、どうすればいいか教えてくれる人がいる。
ご飯や飲みに誘ってくれる。
今日も、ゴルフの打ちっぱなしに誘われた。
楽しかった。



助けてもらってばかりだ。
でも自分は、「その人」には何も返すことが出来ない。
経験も、スキルも、お金もないから。



でも最近、日本にいる友達から質問が来るようになった。
ワーホリに興味があって、相談に乗って欲しいとか、
英語の勉強法で悩んでいるとか。
大学時代の後輩に、ゼミ選びや履修、卒論に関しても質問された。
うーん、大学に関しては先生もころころ替わっちゃうし、絶対在校生の先輩見つけて聞いた方がいいけどね!笑
でも、頼ってくれるのが嬉しくて、ついつい真剣に相談に乗っちゃうよね!笑


つまり、適材適所、なんかなぁって。



いろんな人に「若い」って言われるけど、こういうことかと思った。
何も持ってない。
何も出来ない。
これが、「若い」なのか。


これからこの「若い」を使って、いろいろなことを経験していく中で、「私が助けてあげられる人」が増えていくんだと想像したら、わくわくする。
恩返しや助け合いの循環が、「社会」なんだなぁ。

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