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建築計画④駐輪台数の計算の仕方

共同住宅を計画するとき          

区や市の要綱で

自転車置き場を計画する必要がでてきます。 

台数を住戸数の2倍以上設置しなさいなど

結構な台数が求められます。        

少ない台数ならいいのですか何十台分もの    

自転車置き場を限られた敷地内に      

計画するのは結構大変です。        

そういった場合、設計に採用するのが    

2段式ラックやスライド式の駐輪機です。

ではそれらを用いた時の計算の仕方ですが

①2段式ラック              (自転車置き場を二段式にします)                  《【L(設置する間口)- A(端部のハンドル飛出し)×2】/2段ラックのピッチ》+1                      ※《》内は小数点以下切り捨て

で算出します。

A端部のハンドルの飛出しは350mm     

(余裕が見れる場合は500mm)       

2段ラックのピッチは使うメーカーによりますが

450mm(余裕が見れる場合は600mm)

で計算します。

【計算例】

間口6000mmの場合

《【6000mm-350mm×2】/450》+1 =12台

余裕見れる場合は

《【6000mm-500mm×2】/600》+1=9台

となります。

ただし2段ラックは天井高さが2600mm程度 

必要ですので梁下や上階の設備排水管下には  

設置できないことがあるので要注意です。


②スライドラック                         
(通常は詰めておいて自転車を出すときスライドさせて自転車を出し入れします)                  《【L(設置する間口)- A(端部のハンドル飛出し)×2】/スライドする寸法を考慮したスライドラックのピッチ》                               ※《》内は小数点以下切り捨て

で算出します。

A端部のハンドルの飛出しは350mm

(余裕がみれる場合は500mm)            

スライドする寸法を考慮したスライドラックの

ピッチとは一番自転車同士を寄せている部分の

間隔と自転車を出すためにスライドさせる  

余幅を平均させたものという意味ですが    

(言葉での説明は難しいです。)        

これが、とても難しいです。

使用する駐輪機メーカーに確認するのが一番ですが

感覚的には300mm           

(余裕がみれる場合は350mm)     

(まったく余裕がない場合は280mm)

【計算例】

間口6000mmの場合

《【6000mm-350mm×2】/300》=17台

余裕見れる場合は

《【6000mm-500mm×2】/350》=11台

となります。

ただし難しいのは、この計算は20台ごとにする

必要があります。             

(自転車を出すのに20台以上スライドするのは難しいので)               

逆に幅がせまく少ない台数(5台以下程度)

だと、それほどスライドさせないので

この計算が成立しません。

メーカーに確認が必要です。

まとめると

6000mmの間口に

平置きだと幅650mmの駐輪スぺースとして  

9台分しか確保できないが

スライドラックとその上段に二段ラックを  

採用すると                

29台 (余裕がみれるならば 20台)    

も確保できるという事になります。 

駐輪機を使わない手はないですね。


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