木製建具
住宅の室と室の空間を区切るのに
木製建具を配置します。
木製建具計画時、設計者が考えることは
○ 扉の形状
開きドアなのか、引き戸なのか、
2枚もしくは3枚引き戸なのか。
バリアフリー対応を除いて、トイレなどの
間口の狭い室は開きドアが一般的ですが、
開きドアはそのドアの軌跡となる部分は
物が置けないので、可能ならばできる限り
引き戸を配置したいです。
リビングに面する居室がある場合は
3本引き戸等で区切って必要に応じて
3本引き戸をフルオープンしてリビングと
その居室を一体利用するのがいいと
思います。
○開きドアの注意点
開きドアの場合は洗面室なら洗濯ものを
干すバルコニーに行く動線方向に開き
トイレであれば、来客者が玄関にいた場合
扉を開いて鉢合わせしない方向に
開く配慮をします。
また、開きドアの軌跡上部にはダウンライト
照明を配置しない様にします。
いまはLED主流でそれ程発熱しない様ですが
扉が照明の真下に開きっぱなしで放置された
場合に火災が起こるのを防ぐためです。
ドアストッパーは居室の扉は使用頻度が高い
ので、強度がある床付け戸あたり
その他の室はドア埋め込みの
コンシールドストッパーが一般的です。
○扉幅
人が通過するのであれば最低でも
60cm幅を確保したいです。
洗濯機、冷蔵庫の搬入を考える場合
洗濯機はドラム式で幅75cmぐらい
冷蔵庫は幅70cmを想定して
搬入動線上にある扉幅を検討します。
もしくは扉を外して、その寸法を
確保するのもありですが。
引き戸は通常50mmの引き残しがあるので
扉枠内80cm の場合、引き残し寸法を
抜くと有効75cmになるので注意です。
○引き戸の場合、指詰対策として引き残しの
確保および、ソフトクローズを戸先、戸尻
ともに配置するのがいいと思います。
○複数枚引き戸の一枚の扉サイズは
表面の化粧材の関係で幅1200mm以下等の
メーカーの基準があるので注意
○引き戸は共同住宅の様に下階に住戸が
ある場合音対策で下部レールなしの
ハンガー式がいいかと思います。
これぐらいを考えながら計画しております。
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