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寂しさのかたち

くよくよにも矜持がある、なんて言ったそばから、翌、日曜は朝から舌が痛くてくよくよしまくりであった。

いつもなら朝はわりと調子がよくて、舌の痛みが少ない。なのにおかしい、おかしいぞと思いつつ夫に切々と愚痴や文句を訴える。
で、台所をよく見たら、昨夜飲んだはずの舌の薬の袋に、飲み忘れの1錠が残されていた。(2.5錠飲まなきゃいけないうちの1錠)
くっ……。全部のんだと思っていたのに…。
それにしたって1錠飲み忘れただけできちんと痛くなるなんて、なんだか悔しいというか、腹立つというか、むかつく。

日々の記録代わりにスマホにつけているメモ(ほんとに書きなぐってるだけ)には、こんな風に書かれている。

「早朝、気分重し、頭重し、口も痛し。夫に切々と文句を言い続ける。よく見たら、昨夜の痛みを抑える薬を飲み残していた。バナナかじり、薬を飲む。こたつでふて寝。9時に娘に起こされ、朝ごはん。頭痛は回復していたので、その足で東京の丸善へ。で夫の誘いでそのまま、有明に秋田犬を見に行く。17時頃帰宅。疲れたが、気持ちは回復したようだ。夜はとてもよく眠れた。」

こんな日だったようだ。
夜には回復したみたいだから、ま、よかった。

ちなみに秋田犬というのは、このイベントである。

すごい迫力

実際のチラシは、これ。

ふれあいイベントではなく、「本部展」という、要は秋田犬の品評会のような催しで、会場にはきちんと審査の先生たちがいて、成犬、壮犬、若犬、それぞれで順位を決めていた。

みんなおりこうにしていた
かわいいな……

凛とした犬たちを見て、心がときめく。
わたしは犬派とか猫派とか「派」に分けることはなく、犬も猫も生き物たちもみんなすきだけど、いかんともしがたく心がときめくのが犬なのです。

たくさんの秋田犬をみて、秋の公園を少し歩いた。

季節がもう秋をすぎて冬になってきてしまっている。もう冬か、ちぇっ、なんて。

・・・

丸善に行ったのは、この本をやっぱり買いたいと思ったから。(先週、たまたま丸善で見かけてずっと気になっていた)

いま、読んでいるところ。

相談援助というものの、スキルだけでは補えない部分、「そうは言ってもお互いに人なんですよね」と思ってしまうようなどうにもならん部分を、やさしく、深いまなざしで書きほぐしてくださっている。

ところで、丸善の入口に万博のキャラクターミャクミャクさんのgoods売り場ができていたのだが、置いてあった立て札に目を疑った。

「おひとり様20点まで」
ミャクミャクさん、ひとり20個も需要が……??

・・・

さいごに、きょう、Twitter(エックス)で見かけてとても素敵だと思った言葉。

「夫とは、なんとなく寂しさのかたちがおなじな気がしてすきになったのです」

寂しさのかたちがおなじ人。

それは、それはもう惹かれてしまうだろうな。
そんな人がいたら、それは好きになってしまうよ。
この人とは寂しさのかたちが同じだ、そんな風な人と出会えたら。