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絶望となかよく

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生きにくい世の中を生きるコラム
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2024年7月の記事一覧

百年の孤独、文化最果ての地より愛をこめて

「また、こんな難しそうな本を読んで。頭おかしいんじゃないの?」

 ガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」を初めて読んだのは高校生の時。図書館の薄暗い本棚の奥深くに眠っていた旧訳版を借りてきて受験勉強の合間に読んでいたところ、母親に見つかった。
 有名な一行目「長い歳月が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、恐らくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父親のお供をして初めて氷というものを見た

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