つむじ

つむじのあたりが円形脱毛症になっている、と誰か女の人に指摘される夢を見た。何度も「大丈夫なの?」と聞かれたが、僕はハゲてなんかいないと強がった。そんなことないと何度も言い返した。本当は頭のてっぺんに一箇所、円形で空気の流れを感じるところがあった。直径3センチあるかないかくらいの大きさのような気がしていた。何となく、頭の中で、イスの脚の裏に貼り付けて床が傷つかないようにするフェルトのシールのようなものを思い浮かべていた。僕はつむじをその女の人の方に向けて、前かがみになっていた。