にちにち日曜日/デッドプール

余計なこと言ったときのオタクのニチャニチャ口調みたいなタイトル。

現職は連勤がない代わりに穴開き出勤が多い、休日も同様だ。まとまった休日がないのが嫌だという人もいるかもしれないが、自分のような計画性のない人間はまとまった休日があると一生映画を観続け干乾びてしまうので点々とオフ日があるほうがバイオリズムが乱れなくて助かる。

とは言うもののYoutubeの広告でデッドプール&ウルヴァリンが流れまくるので結局『デッドプール』『デッドプール2』を観る。
いまをときめく、もうかなりの期間ときめいているがライアン・レイノルズが主演のデッドプール。ぼうっと映画を観ていると出演している俳優。Netflixのオリジナル映画にもよくいる。個人的にはニコラス・ケイジっぽいポジションに納まりそうな気がしないでもない。

デッドプールは「第四の壁」つまりメタ視点を獲得している奇妙なキャラクターだ。ミュータントパワーによって目覚めた不死性と軍隊経験から発揮される戦闘力、そして低俗なユーモアセンス。どうして神はこんなやつに!?と思わずにはいられないセンスの塊のアンチ・ヒーローだ。
もっとも特徴的なのはメタ視点を獲得していることだろう。デップーは視聴者と同じような目線で喋って考える。一見すると興ざめにも思えるリアルワールドへの接触は逆に我々からデップーへの親近感を感じさせる。これなにか身に覚えがあると思ったらVtuberのことだ。
デップーは時折、私たち側に手を伸ばしたり軽口を叩いたりする。それはバーチャル世界で切磋琢磨するバーチャル人間たちがふと思い出したように私たちを認識して語りだすことにとても似ている。
人間を真っ二つにして脳天に風穴を空ける破天荒なキャラクタが親しみを持って肩を叩いてくる。これほど嬉しいことはない。

来月にはウルヴァリンとタッグを組んだ『デッドプール&ウルヴァリン』が劇場公開される。水と油だがアンチヒーローというただ一点において気が合いそうな2人。どうなるのか。

寿命が伸びます