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Wow Maoの冒険① 上海は怖い街?

そんなこんなで、ひとつめの滞在地は、上海。
飛行機を降りた瞬間の、娘の率直な感想は「なんだか怖い」。

〜マオ日記より〜
ながい ながい ぼうけんの はじまり。ひこうきを でて、はじめは ちゅうごくの みんなが おこってるみたいに きこえて、こわくなった。でも、でんしゃで はなしかけた ひとは ナイスだった。

まあ、たしかに、入国管理官もぶっきらぼうだったし、専用の機械で指紋を取るときに私がもたついていたら、顎をしゃくって促されたりしたっけ。

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重いリュックを自分で背負い、普段なら「疲れた」と大騒ぎしそうなところが、そうしなかったのも、もしかしたら娘なりに緊張していたからなのかもしれない。

とはいえ、浦東国際空港からAirbnbで予約した宿までは、地下鉄を2つ乗り継いで約1時間かかる。その上、18時を過ぎたあたりから、帰宅ラッシュに重なったのか、車内も混雑してきて、大人の私でもぐったりしてきた。

「座れないし、足が痛い……(涙目)」

と、こうなるのは予想がついていたので、iPadを渡して、事前に目星をつけておいた動画を観る時間にした。

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TED-Edの動画は、やや難易度が高いけれど、アニメーションを駆使した中国の歴史解説が面白かった様子。

また、子ども向けに、こんなかわいい中国語の日常会話講座も見つけた。これは気に入った様子で何本か観ていた。

南京東路で10号線に乗り換えて、さらに10駅。水城路駅から、目当ての宿は歩いて15分のところにあるという。ホストから送られてきた地図を片手に、なんとなくこっちなんではないかと思って歩き出してみたが、北上すべきところを真逆に南下していることに気づく。

そうだった。超方向音痴の私が、東京でなんとか暮らせているのは、Google Mapsのおかげなんだった……!

VPNがうまく機能していないのか、GoogleもFacebookもLINEもアクセスできず、現在地が確かめられないまま、無駄に迷ってしまった。

「おかあさん、もう休憩しないとムリ。疲れすぎて、気持ち悪くなってきた」

駅からきた道を、そのまま戻らねばならない。機内にギリギリ持ち込めるサイズのスーツケースと、家にあった一番大きなバックパックが、心なしか重みを増した気がする。

徒労感と、湿度の高さに私もくたびれ切って、目の前にあったローソンに吸い寄せられるようにとびこんだ。

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〜マオのお買い物〜
ローソンで買ったいちごポッキー     9元(140円)

「よく見ると、ポッキーもグミもキャンディも、日本とおなじものが売っているし、「LAWSON」の看板もおなじみのロゴなのに、やっぱり上海はぜんぜん違う場所だと感じるね。言葉が分からないってだけで、こんなに「怖い」って感じるものなんだねぇ。」

イチゴ味のポッキーを二人で半分こしながら、わりとすぐ機嫌をよくする娘。

お店を出て、来た道を戻る途中で、娘と同じぐらいの年頃の子どもたちともすれ違った。

「今の女の子は、私にちょっと似てた気がする。公園とかで出会っていたら、友だちになれたかもしれないよ。」

似ていないようで似ていて、同じなようで、すこし違う。
上海に感じた違和感は、驚き混じりで近づくと親しみが湧いてくる、楽しい違和感だった。

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