妹達よ!後を辿る者達よ!

私はリア充じゃないし、友達も多くはない。年下の女の子達が何を考えているかなんて皆目わからないし、馴れ馴れしい態度を取る気もない。きっと合わないし、多分馴れ合うこともない。

人は皆孤独な惑星。そう今日も夜空が綺麗。

閑話休題。元に戻ろう。

タイトルの通り、妹なのである。申し訳ないが私に妹はいない。ただ、親しみをすごく感じてる、若いお嬢さん達がいるのだ。

母校の卒業生の進路概要に、私の妹たちがいる。会ったことはない。これからもきっと会わない。

私は言いたい。あんた達よく頑張ったねって。

そう、そう。すごくつまらないけど、これは私の出来に関わる話なのである。

今から何十年も前、私もが中学生の頃。小学校四年生から、3年間塾に通って第3志望の中高一貫の私立女子に入学した私は、私自身びっくりが止まらない程、めちゃくちゃ学校から浮いていた。びっくりするほどミスマッチで、全然友達ができず、あの学校にいた頃唯一の友達はこれまた、学校にハマってなくて生徒手帳の記入欄が足らないくらい遅刻ばかりしてるその子だけだった。遅刻なんて屁でもないくらい魅力的だったその子の眩しさが、あの微妙な6年を全て救い楽しい思い出にしてるけど、わたしはやっぱり疑問だった。

なんのためにあんなにたくさんの時間、塾に行ったんだろう。塾そのものは、面白い先生がいて塾に来るもの同士の連帯感が楽しかったけど、あの拘束時間。処理しきれない情報量。主に寝ていた小学校生活。四教科勉強して、二教科受験になり理科社会なんのためにやってたんだか分からなくなったのも不満だった。いえ、私が馬鹿だったから親が不要な二教科切ってくれたんだろうけどね。

その女子校はなんで私がそこに行っているのかよく分からなかった。地味な人とふてぶてしいひとが、オシャレとは言い難い制服に身を包み、保守的な先生の元で静かに偉そうに暮らしていた。

マジでここを出てえ。そして共学の学校に行きたい。付属の女子大なんぞいかんわい!と強く思った。

私は奮起した。馬鹿なりに勉強した。ただ、量をこなす学習しかしらない私の勉強はおかしなもので、わからないけど問題が解けるようになるのだ。わからないけど何度も聞く単語がいくつか並んでいるからきっと答えアレだなみたいなことができる時があるのだ。残念ながらそれが主で、きちんと体系だった学問、なぜどうしてそうなったが分からないものだから、知識が広まらず深まらず、ずーっと不安。なーんか分からない。もう暗記もできない。って状態で受験を走り抜け、まぐれで第二希望の共学の大学に入学できた。なんて言うか、車の名前みたいな大学帯の大学にたまたま入れた。

もう全て塾のおかげで、もう単語一つ入らないおバカ頭だったけど、魅力的な講義の先生が言っていることは頭に入り、決めた先生の授業を追いかけたことが本当に良かったんだと思う。

塾は拘束時間が長くて、学んだところを消化しきれず進み続けるのが辛い場所だ。ただ、先生の話は面白くて、同席している人たちとは同じ目的で頑張っているその感じは楽しくて塾と言う場所はむしろ好きだ。スペシャルな場所だと思う。都合がいい場所と言うか。その時は楽しくても思い出すと疑問になるところなどは優しい元カレ的でもあり。

ただ、学校生活は無くなる。寝ててもまあまあな成績が取れるし。そもそも浮いてた学校で寝てばかりいたから当然だけど、ドラマみたいな学生時代の思い出なんてほとんどない。難しいなあと思う。

今もう一度勉強するなら、何がわからないのかどこをもう一度やり直すのか立ち止まって考えるんだけどなあ。

英語の発音が理解できてないと単語を覚えられないよ、とか日本史は単語じゃなくて地理を把握しつつ大きな流れを見た方がいいよとか今更ながら思う。

ああ、また話がずれてしまった。塾と勉強と受験についてはまた今度考えをまとめてみたい。しかしながら今は妹達なのである。

そんな訳で、外部受験、念願の共学。別にそこでリア充になれた訳じゃないけど、とにかく自分で決めた学校に自力で行けたこと、これが本当に自信になった。自分には勉強が高次で、大学に求められていた学力を満たせてなかったと今となっては思う。でも、とにかく行って良かった。楽しかった。

そこから大学卒業し就職して、たまたま黒歴史だった女子校のホームページを見たとき、卒業進路のページを見た。外部に受験する子は半分もいない、合格者の3年分の合算した人数が記載されている。四年制大学共学に一学年10人〜20人。一握りのお嬢さん達。外に出たいと。ああ、女子校合わねえと、ただ中学で入っちゃったし高校の受験方法なんて誰も教えてくれないし、と。私と同じように奮起したお嬢さん達。

ああ、あんた、頑張ったね。よく頑張った。あの環境で頑張りたいと望むのはとても大変だったでしょう。お疲れ様でした。分からないだろうけどすごくシンパシーを感じる。同じものが過去私の心にあったと思う。そうだから、妹のように感じてしまう。

私は言いたい。すごく言いたい。

今頑張って、ここから次の場所に行こうとしている皆さんが望んだ場所に辿り着けますように。コロナの影響で受験も大変でしょう。大学に入れても授業がどんな風に行われるか不透明で不安でしょう。ただ、自分が決めた、そこに行こうって決めて奮起できた事は絶対に糧になると歳をとって振り返って思います。

どうか皆さん、後を歩む者たちよ、健康に健闘を祈ります。

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