📚KPOPのグローバル化と経済効果

前学期に履修していた韓国と東南アジア(主にASEAN)の関係学の授業で、教授がおっしゃっていた『日本の製品は超高品質だけど高すぎる、韓国の製品は高品質で比較的安いしKPOPスターが広告しているから買いたくなる。でしょう？』って言っていたのが日本人として気がかりで、、日本の企業＆東南アジアとの連携が強い企業に勤めたい私は東南アジアの韓国人気の要因を探れたら、と思い、KPOPの歴史＆政治経済効果についての授業を履修することにしました。経済効果についてはあまり触れられていないかもしれないのですが、なぜ韓国のエンターテインメント（音楽、ドラマ、映画産業）について、教わった教授の研究内容をメインに書いていきます！

Kpopに対してのアメリカの影響

Kpopは朝鮮戦争の時代の1950年にアメリカの軍が与えた影響が大きく２つほど残っています。一つ目はジャズ要素やBig Bandの音楽の影響を受けていることです。Kpopはアメリカンポップの要素がある曲も多く、それはアメリカ軍に向けて演奏する機会などが多かったことも要因の一つであると考えられています。２つ目としてはオーディションシステムです。朝鮮戦争時もその後もKpopに対してアメリカは莫大な投資をしてきました。その恩恵を受けていることもそうですが、アメリカの軍がKpop界を運営していた時にAA, A, B, Cなどアーティストのパフォーマンスに対してランク付けをし、お金を賞金として渡す制度などが今のKpopのオーディション制度に繋がったそうです。

KpopがJpopよりもグローバルで活躍できる納得すぎる要因

Jpopは1980年代にFMラジオ局が放送を始めたことから人々の間に浸透していきました。Jpopの定義として『Made in Japan, by Japanese people, and dominates the Japanese market（日本という土地で、日本人によって、日本の市場を独占するもの（訳し方がきつすぎる表現だったらすみません）』とされています。つまり、Jpopは海外に向けてというよりも日本国内に向けてというのが当初の目的でした。
１外国語能力強化＆２検閲が緩くなったこと＆３SNSでの宣伝の上手さ
Kpopで活躍するアーティストにとって重要となる３つの要素が歌う能力、ダンスの能力、外国語を話す力と言われています。JYPエンターテインメントは大学のような制度があり、ダンスなどの能力だけでなく、外国語のレッスンもある。このように外国語に対しての徹底した教育がKpopを世界に進出させる要因の一つである。場合によっては演技力を鍛える場合もあるそうです。
また、歌詞の検閲が1990年代半ばから緩くなったこともKpopのグローバル化に影響している。英語の歌詞を使用することに対してワード数の制限などがなくなり、英語の歌詞を曲の中に多く盛り込むことができるようになりました。
最後にSNSの活用についてです。地理的にも、文化的にも距離があるヨーロッパでもKpopが人気になったのは、ヨーロッパにいる韓国からの移民の影響＆SNSの活用の巧みさがあげられます。

なぜ韓国ドラマは恋愛ものが多いのか？

韓国ドラマに恋愛ものが多いことに日本の朝鮮併合の時の同化政策が大きな影響をもたらしています。日本政府は検閲として、韓国の文化に関する作品を作ることを禁止し、日本に対しての悪いことを広めることを禁止していました。そのため、恋愛という政治や歴史に関するものではないものを作品として作ることにしました。

韓国の映画利益を上げるために政府が行ったこと

韓国は日本よりも海外の映画と国内映画を区別しており、国内映画による利益を重視した政策を主に朴正煕政権の時に行なっていました。日本の映画業界の方が韓国よりも強いといわれているのは、日本の映画会社は種類が多く、しっかりした基盤があるからだとおっしゃっていました。

• screen quota制度:国内で上映する国内映画の下限を設定した。1年に何本は絶対に上映しなくてはいけないと決めることにより、客数を増やし、利益を産もうとした。

• import quota制度:3つの韓国の映画を作ったら1つ海外の映画を輸入でき上映できる制度。国内映画の生産本数を増やすことを目的に行ったが、国内映画の質が下がり、逆効果であったとも言われている。

1990年代にアメリカとFTAを結び、アメリカによる貿易プレッシャーがかかったことにより、ハリウッドなどとの連携関係が強くなり、韓国の映画の本数や質も向上していきました。

韓国の漫画業界

韓国の漫画は日本のパクリであるものが昔は多かったそうです。2012年に漫画の促進のための法律が韓国に制定されてから政府は漫画業界に投資をするようになりました。しかし、質がそれでも向上することがなく、困難な状況でした。
韓国の漫画業界にいい風を吹かせたのはweb漫画でした。デジタル化が進んだ中でweb漫画に1番に力を入れ出したのは韓国であり、音声付きのweb漫画なども出版することで韓国漫画に人気が出てきました。日本の漫画業界やアニメ業界は種類の多さや技術の高さ、会社経営が上手であることもあり、日本は漫画やアニメに関して韓国や中国よりも優位に立っていると教授はおっしゃっていました。