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ノンマリ連載短編集(小説・エッセイなど)

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#連載小説

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #1 寝返りするコイン

あらすじ:龍の模様が刻まれたコインを手に入れた「私」に起こる、ささいだけれど不思議なでき…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #2 メドーサの憂鬱

2. 『メドーサの憂鬱』 金曜日、朝起きると、髪の毛がもうひどいことになっていた。まるでメ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #3 ニンジンの教え

3. 『ニンジンの教え』 龍のコインがうちに来てから、なんとなく日々に変化が起きているよう…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #4 ひつじの入った箱

4. 『ひつじの入った箱』 仕事帰りの電車の中で、小学生ぐらいの男の子から、「おねえちゃん…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #5 筋斗雲を眺めて

5. 『筋斗雲を眺めて』 龍のコインが来てから、小さいけれど不思議なことが起こるのが当たり…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #6 バルセロスの雄鶏

6. 『バルセロスの雄鶏』 今日はちょっとだけ、すっきりする出来事があった。そもそもは、オ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #7 あ、うんの呼吸

7. 『あ、うんの呼吸』 オフィスからの帰り道、めずらしく神社にお詣りした。狛犬さんが、あ、うん、と両脇に鎮座している小さな神社。龍のコインが来てからというもの、小さな不思議はあるのだけれど、決定的にいいことがあるわけでもないこともあって、つい、神様を試してみたくなった。で、「神様、おられるんだったら、その存在を私にも示してください」とお願いをしてしまったのだ。 神社の近くのカフェに入った。珈琲をたのんで、ああ、シュークリームもつけたいけど、つけたら効果てきめんだと思って

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #9 ひと晩だけヒトに

9. 『ひと晩だけヒトに』 夜中にピンポンが鳴ったのでモニターを見ると、知らない女の人が立…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #10 カウベルのある玄関

10. 『カウベルのある玄関』 リアルフリマで、カウベルを買ってきて玄関のドアにつけてみた。…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #11 ホットケーキ日和

11. 『ホットケーキ日和』 休日の朝、パンケーキが食べたくなったので、つくることにした。と…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #12 冒険の終わりはウサギ

12. 『冒険の終わりはウサギ』 チョッキを着て、懐中時計を持って急いでいる人がいたので、追…

ノンマリ連載短編小説 - 「Letters. 君と詠む歌」 第一首 (全12回)

Letters.君と詠む歌 / 玉舘(たまだて) 前世占いで「ふたりの前世は平安時代の歌人」と告げら…

ノンマリ連載短編小説 - 「Letters. 君と詠む歌」 第二首 (全12回)

前回までのあらすじ:占いで「ふたりの前世は平安時代の歌人」と告げられた玉緒と後輩の天津。…

ノンマリ連載短編小説 - 「Letters. 君と詠む歌」 第三首 (全12回)

前回までのあらすじ:前世占いをきっかけに、一緒に短歌を始めることにした玉緒と天津。若い後輩との年齢差に戸惑う玉緒だったが、「今度デートしましょう」と天津からデートの誘いを受ける。 第三首 味気ないハートより リンゴを送る あとはあなたの 視力に任せる 「別に私、天津くんと付き合う気ありません」 人気の少ない会社の喫煙室で会った瞬間に、そう言ってくる玉緒さんの声は今日も相変わらず氷点下である。 「それは残念です」 「ところで最近の若い子って、ハートの絵文字よく使うんで