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どの部分の「好き」

建築を見たり、見に行ったりするのが好きである。
でも、それは世の中の一般的な見方とは少し違うのかもしれないと、ふと気づいたことがある。 一人で行くこともあるけれど、建築関連の仕事をしている人と一緒に行くことも多い。 彼らは皆、どこを見ているのだろうか。
空間? 動線? 

僕はどちらかと言えば、モノを見ている気がする。
それは職業柄と言うか、物を作っている人間なので、仕方ないのかもしれないけど、でも、それも含めて、建築を見るのが好きだ。

春に、フランスで、ルイヴィトン財団美術館に行ったとき、「人生初」フランク・ゲーリー体験だった。 ゲーリーの個展を見に行って以来、彼の考え方に共感する部分と、その先進性に驚愕する部分とで、すっかり魅了されている。 国内にはゲーリーの建築はないので(魚のオブジェはあるけど)、パリではぜひ見ておきたかった。

外観の奇抜さがよく話題にはなるけれど、実際、中はどうなのか。
結論から言うと、とんでもないディテールへのこだわりを感じた。 ステンレス手摺の仕上げなど、細部まで本当にきれいに仕上げてあって、国内であれよりきれいな手摺は見たことがないな、と思った。 構造とか空間とか動線とか、建築そのものに関係することは正直よくわからないけど、あの手摺を見ただけでも、こだわりが半端ないことはわかった(建築家がどこまで口を出しているのかはわからないけど)。

部分を見続けて、全体が見えてくるのかはわからないけど、とりあえず、見て、空気に触れて、それを体感して、というのが「好き」なんだろうと思う。 その先に何があるかは、多分 行けばわかる、んじゃないかな。

#建築 #フランクゲーリー

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