あなたのミュージカルや舞台、どこから?

最近Twitterの#私を作った○○5作のハッシュタグ、結構面白くて、割と考えてるんだけど、

ふと、

わーお、三つ子の魂百まで、と言ったもんだが、マジでここまでか自分よ…。

てな訳で、振り返ってみようぞ、

あなたのミュージカル・舞台、どこから?


こども劇場

どこの街とは言わないけれど、その昔私の頃は、市内の小中学生を中心に、親子で劇やコンサートを観る活動、というのがありまして。
それがこども劇場。

なんだかんだ、これが原体験なんだろうなあ。

月イチで、市民会館の舞台ホールに色々な演目がやってくる。今思えば豊かな活動だったなぁ。

で、実際何本か観た記憶はあるんだけど、

  • 南米系民族楽器のコンサート

  • 奇跡の子

  • 王子とこじき

  • くぬぎばやしのザワザワ荘

…案外、思い出せるかトライヤル、やってみるとアレコレ出てくるもんだね。
特にザワザワ荘、最初は「ヤナル先生は、科学者〜♪の、たまご!」ってトコしか思い出せなかったのに、途端に、じいちゃんが抑揚たっぷりに言う「くぬぎばやしのザワザワ荘!」ってのが思い出された。

詳細覚えてなくても…大筋は覚えてるな。
特に覚えてるのが、とにかく楽しかった事。

で、色々観た中でも1番覚えてるのが、
「不思議の国のアリス」
の舞台。

ちっちゃい頃から、ハンディサイズの絵本でよーく読んで知ってる不思議の国のアリスの話。
よーく知ってても、とにかく面白かったんだ。

アリスとチェシャ猫のコミカルな掛け合い。
…うん、ハリのある声のチェシャ猫がめっちゃ気に入ってたのね、当時の自分。

そして、舞台転換してる時の、暗い中で作業をしているトランプ兵達の歌。少し不穏な、低いユニゾンの行進曲。
カーテンコールでもう一回歌った瞬間、あの衝撃は今でも忘れない。
「…全然違う役のチェシャ猫や帽子屋達が、トランプ兵も演じてたんだ!」

少ない人数の役者達が、色んな役を代わる代わる演じる。そんな舞台の「お約束」を、その面白さを、初めて知ったあの時。
それが、舞台への憧れの始まり、と言っても過言では無い!!
なんちゅう業じゃあ


劇団たんぽぽ「チュンセとポーセのおくりもの」

だと思うんだよ、多分タイトルは…。

劇団たんぽぽは、当時、県内の小学校を回って公演活動していて、私も2回は観た記憶が。

  • 長い長い郵便屋さんの話

  • チュンセとポーセのおくりもの

この2つで、特に後者は宮沢賢治の話だった!筈!

検索!

わーい、結構合ってた!←
 
てな訳で訂正!

劇団たんぽぽ「宛名のない手紙 チュンセとポーセからのおくりもの」

192 宛名のない手紙
(チュンセとボーセからのおくりもの) 小学生対象 原作:宮沢賢治/脚本:菊池准/演出:ふじたあさや 1998年
前出のページより引用


郵便屋さんの話も、コメディで楽しく、影絵、わちゃわちゃする小人、頭上をワイヤーでシャー!っと駆けていく郵便屋さん笑。面白かったんだけど、数年後のこの宮沢賢治の話が、めちゃめちゃ心に残って。

銀河鉄道に2人の兄妹が乗っている。
乗り合わせた山猫先生が彼らから話を聴く。

話したのは「注文の多い料理店」
話し終えると、兄妹はチュンセとポーセを名乗り、旅をしていると言う。
次に話したのは「セロ弾きのゴーシュ」
旅する内に、2人は「賢治」と「敏子」である事が判る。
永遠の切符を持っている賢治とは違い、若くして病気で亡くなった敏子の切符は途中まで。汽車を降り、悲しい別れをする。
妹に話して聴かせた沢山の物語を、賢治は童話として残す。
最後に星めぐりの歌を歌い、幕を閉じる。
私のうろ覚えあらすじ。

うーん、なんかあと1本位入ってた気がするんだ、よだかの星だったかなぁ。
よだかの星に限って、後で読み込み過ぎたり、何度もあちこちで演じてるのを観たり、ちょっと参加したりで、記憶がごちゃついてる。

ともかく、宮沢賢治の童話の世界を、
入れ子式で注文の多い料理店やセロ弾きのゴーシュの話をしつつ、
外枠で銀河鉄道の夜、双子の星、永訣の朝、を交えた、賢治と敏子の死別、命の話へと繋げる見事な構成。
…や、マジで今思い返しても凄い設定だわ。

舞台演出としても、回転舞台で次々に現れる料理店の扉、アイマスクでクシャクシャになる顔、不気味な山猫達の歌。
「風がどうっと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと、なりました〜♪」
は、未だにこの時の歌で覚えてる。

もう、敏子の早世に衝撃を受け、賢治と敏子の別れに、とにかく泣いた。

で、公演を観た後は、図書室でひたすら宮沢賢治を読み漁る子になりましたよ!見事に宮沢賢治沼に叩き落としたゲフンゲフン、どっぷり浸かったのはこの時ですね!(言い換えても似たようなもん)
(ちなみに全校生徒で観たのに、そんなハマり方する子は私くらいで、本の争奪戦も無く、悠々どっぷり浸かってたとさ〜ちゃんちゃん)
基本、本もテレビや映画もどっぷり浸かって観るタイプだったけど、ここは確実に、私を作ったと言えるハマり具合だった。
じゃなきゃ、ペンネームにとことんポーセを使って無い…今思うと中々だな…。


いよいよ劇団四季!

はい、ここからは共通項の多い、お馴染みの劇団四季ですよ!

ユタと不思議な仲間たち

田舎の街にも、有り難い事に、劇団四季が来たのですよ。で、来たのがこのユタと不思議な仲間たち。

濃厚な歌!座敷童子達の歌が、妖しいかつ勢いが好きで、ハモリの感じがヨナ抜きかな?ケレン味があって凄く好き!

人が宙を舞い、レーザーが飛び交い、色んな仕掛けが楽しく。

で、ともだちはいいもんだ、と、小夜ちゃんのラストソロでしみじみする。

って、今うろ覚えの好きな所書き連ねたら、ケレン味好き、ここから?!←

で、この後も当然のように、原作本を図書室で借りて読み漁り。

と同時に、この頃家にデスクトップパソコン、インターネッツ!!!が導入されまして。(時代を感じる)
インターネットさんを検索すると、劇団四季のホームページがありまして。
ホームページにはチケット販売だけではなく、あらすじがたっぷり書かれていまして。

田舎で、流石にホイホイ観に行けない欲求を、ひたすら読んで過ごしてた、ディープな日々。
(この頃は他にドラえもんチャンネルも毎度見て、打ちモモってタイピングゲームしてた笑)

まだ観ぬ舞台に思いを馳せ、キャッツ、オペラ座の怪人、スルース、アイーダ、ウィキッド、ジーザスクライストスーパースター、マンマミーア、クレイジーフォーユーなどなど、あらすじをひたっっっすら読み漁り続けてた。
なので、観たことは無い、でも話しは知ってる、観たらきっと好き、という四季作品は多い。実際、今この段落、ノールック資料でこの作品数出てきてる。

そして、その中でも観たい、という事で東京まで行き観れたのが、次だ。

劇団四季「夢から醒めた夢」

通称夢夢!来ました!

ロビーから遊園地のピエロ達がジャグリングしながらお出迎え!客席ではデカいエアーボールを皆んなでバウンドさせて楽しみ、もう始まる前から夢のよう!
やがて、黒いフードの仮面の男が、客席の後ろから舞台に進み出て、バサァッ!とマントを翻すと!

「人は誰でも夢みる〜♪」
 
きゃーーー!夢の配達人さーーん!(心の叫び)

…ま、詳細はここまでにして。
群舞、合唱、ソロ、デュエット、全てが良い!
子供から大人までメルヘンを楽しめる!
ヒロインピコちゃんが可愛い!マコちゃん美人!配達人のおじさんカッコいい!他キャラクター皆んな楽しい!
結果、時間は空いたけど2回くらい観た筈。

そして、この時は劇場やホームページのオンラインショップで、パンフレット、楽譜、原作本、続編本、CD新旧2枚、とまあ、暗記する程どっっっぷりでして。ハモリパートまでしっかり覚えた!カラオケがあったら歌える!

このハマり方、春の劇団☆新幹線のハマり方に似ているな…(忍び寄る恐怖)


学生時代の舞台遍歴 NODA MAP

高校迄を東京近辺に住んで過ごしてたら、帝劇とかも触れてたのかもなーと思いつつ、接点が無く。
田舎から出てきた小娘が舞台に触れたのは、バイトの先輩がアンサンブル参加してた、野田地図、野田秀樹の舞台だった。今思えば、中々パンチの効いたディープさよ…。

ザ・パイパー

火星に移住した人類の、千年盛衰記。度初っ端から主演 松たか子と宮沢りえで、芝居とストーリーのエネルギー密度みたいのが、ドオオオオン!と凄かったんだわ。流石野田秀樹、流石大箱。
何も知らないぺーぺー学生が学生席で観ても、圧巻だった。
群舞のコンテンポラリー感も独特で刺激的だった。

これをきっかけに、何本も野田地図は観ることに。めっちゃ残ってるのは、ザ・キャラクターと、表に出ろい!。

ザ・キャラクターは、私の大好きなギリシャ神話モチーフが使われてるし、面白かったし、凄かったんだけど、とにかく後味が物凄く悪い!笑。パイパーの時の様なエネルギー密度凄かったんだけど、見終わった後のお客さんの静まり具合と足の早さ汗。ま、題材が題材なだけにね。希望もへったくれもなかったからね。でも、人生の生舞台20選には入ってくると思うわ。

あと、図書館で雑誌新潮に戯曲が掲載されてるのを知ったのも、この時。
かか、かき、かく、かけ、過去を書こう。
なんて言い回し、野田節だなあ。
リズミカルと知識教養で頭フル回転させて観る舞台だなぁって思う。

表に出ろい!ほんとこれは観れて良かった!野田秀樹だけでなく、亡き中村勘三郎と、世に出る前の黒木華が大抜擢だった3人芝居!すんごいパステルな舞台に、コメディーシリアス入り乱れ、凄いエネルギー!そしてこの回、篠山紀信がプレス写真撮ってたから、後から検索しても、私が観たまんまの写真が残ってる!!笑
二つ折り携帯を、真っ二つに折って胸に貼り付けてハッ!と見栄を切る勘三郎さん、見ものでした!

大学卒業後は接点が無かったんだけど、ニュースで高橋一生が演劇賞を取って公演の存在を知り、結局最近WOWOWで観た、フェイクスピア。事前に新潮で戯曲読んでたんだけど、うん、想像の100倍良かった。これは隅っこの席でも観たかった。濃厚な芝居観た〜〜〜!という満足感凄かった。


その他、小さい劇場の芝居、なんだかんだぽこぽこ観てる。

好きな劇団だった、リジッター企画が、気がついたら無くなってたのが、地味にショックだった。推しは推せる時に、推せ。観劇三昧で幾つか観られるけど…。
好きだったのは第二出撃のまぼろし、確か第五出撃の狂狂(くるくる)。どちらも再出撃版が観劇三昧にあったはず。結構抉られるディープさと、言い回しの面白さ、コンテンポラリー的な動きの面白さがある、密度の濃い小舞台。

リジッター企画

まぼろし(再演)

クルりクルりと、光の方へ

水平リーベ!僕の船!とか、曜変天目とか。曜変天目は後で実物観に東京の美術館行きました。←
今調べたら辛うじてTwitterと戯曲の販売とかはしてた。



お座敷コブラは、バーンと楽しめるキャラクター個性の強い楽しい舞台。誰にでもお薦めしやすい。前は観に行けてたけど、そろそろ観に行きたいなぁ。

RUNは単品でも通しでも楽しい3部作。

さて、学生時代には、舞台芸術を観る教養科目がありまして、色々な分野の舞台芸術を学ぶ、筈なんだけど、この年、担当教授は言い放ちました、
「毎年同じで皆んな飽きたでしょ?俺も飽きた。てな訳で、今期半年は、全部ロミジュリだから!」

おいおいおいおい、こちとら初履修なんだけど…?(青褪め)

まあ、現実最初の数回は申し訳程度に歌舞伎だったんだけど、後全部マジでロミオとジュリエットだった。

ま、原典、本場シェイクスピア劇場のストレートプレイ、バレエ、オペラ、蜷川幸雄、ミュージカルフランス版、日本版、宝塚版、という感じで、全部別れてたんだけどさ。奥深いね、ロミジュリ!
課題のひとつはロミジュリの映画観ろ!だったわ笑
(因みに後期半年はまるまる宝塚特集だった笑)

さて、そんなマニアックな授業を経て、その時舞台映像を観たのがきっかけで、お引越し来日公演を観たのが次だ!


フランス版「ロミオ&ジュリエット」!

ぶっちゃけ、東宝版と宝塚版の原作的なミュージカル。字幕無いと台詞殆どわからなかったんだけど、歌が!兎に角!上質!!

授業の段階で、来年渋谷に来るから〜と言われたので、超前列ど真ん中の席取ったわ!
…ん?春の劇団新幹線でも、似たような事やらかしてたな…?←

ロックミュージカル!という高揚感を浴びる!オープニングから歌がカッコいい!フランス語解れば覚えたかった!ロミオとジュリエットのデュエットはロマンチック!赤と青に分かれたコントラストが綺麗!ダンスも役者も美しい!

…で、結局2階席を追いチケ…あれ、追いチケも春にやらかしたよな…?←


そんなこんなで私を作ったミュージカル5作+αでしたが、

舞台でいくと、この春の劇団☆新幹線 神州無頼街は確実に入ってくるぞ…これ観てから、どんだけアマプラにWOWOWにゲキシネに、ずぶずぶしてるとお思いかぁ!(お思いかぁ!)

とりあえず書いててわかったのは、ハマり方の原型が、過去観た作品の頃から、既にあったのだという、確信的な業よ…。

ほらまた5,000字突破した…。←
これからも、観てハマって読んでまた観てってのを、繰り返して生きていくのだろうなぁ…。
で、たまに文章に書き出すのだろうなぁ…。

では、あなたのミュージカル・舞台、どこから?
私はここから!でした!


追記

7.19.に一気に書き上げたんだけど、真夜中の文章だったから、朝読み返してからと思ってたら忘れてた←
(たしか4時間位で執筆したと思う)

その間、元のツイートが、劇団たんぽぽのアカウントさんにいいねされた!嬉しいね。
この文も、劇団たんぽぽさんの所に届いたらいいな。
劇団たんぽぽさんには今でも凄い感謝があるから。

今考えても、宛名のない手紙、いい脚本だったから読めるなら読んでみたいし、もし、もし映像あるならちょっと見てみたいかも。

あちこちリンクを小1時間貼って手直しして、校了。

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