経済からみる「サラリーマンの給料が上がらない理由」と対策。
勤めている会社の業績は良さそうなのに、給料が上がらないとか、仕事の割に給料が安すぎると不満を抱いている方は、多いのではないでしょうか?
そこで経済的な観点から、サラリーマンの給料について考えてみたいと思います。
サラリーマンの給料は、会社が勝手に決めている訳ではなく、商品と同様に需要(買い手)と供給(売り手)によって決まります。
企業は出来るだけ安く雇いたいと考え、労働者は出来るだけ高い給料で働きたいと考えます。
個々の感覚とは関係なく、両者の需給の均衡価格が給料になるのです。
よって、労働市場で自由競争がされているならば、会社の業績が良かろうが、悪かろうが、給料は変わらないと言う事です。
「給料が安くて生活出来ないから、給料を上げろ!!」とか、「景気が良いから、もっと給料を上げろ!!」と訴えた所で、経営者側は、給料を上げようとしません。
近年、大手企業が、大幅ベースアップをしているのは、少子化による人材不足により、人材確保の為に仕方なく給料を上げているのでしょう。今は、労働の需要と供給の原理がはたらき、労働者に有利の環境ではないでしょうか。
また、給料を上げる為には、資格や特殊技術を身に付けて、労働に希少性を持たせるしかありません。
では、会社が得た利益は、何処に行くのでしょうか?
株式市場に上場していない中小企業の場合、経営者が利益を得ていますが、
株式市場に上場している企業の場合、その利益は、社債の利子や株式の配当という形で、投資家に還元されます。社債や配当がない会社でも、会社自体の価値が上がれば、会社の株価が上昇して、投資家に利益をもたらします。
中小企業の経営者や投資家は、なぜ大きな利益を得る事が出来るのか?と言うと、彼らは、リスクを負う見返りに、大きなリターンを得ているのです。
ヨーロッパの大航海時代に、投資家達が、当時、高いリスクがあった航海に資金提供する代わりに、航海が成功した場合、大きなリターンを受け取ると言う株式会社のシステムが、今も受け継がれています。
サラリーマンが今よりも、ゆとりのある生活をするには、勤めている会社に給料を上げてくれと、訴えるのではなく、リスクをとって資本市場に参加しなくてはなりません。
ほとんどの人は、財市場(商品やサービス)と労働市場に参加していますが、もう一つの市場「資本市場」に参加していないのです。
一代で億万長者になる人の殆どが、自社の有価証券(株式)の所有者か、株式投資です。
資本市場への参加は、短期的にみると、大きなリスクがありますが、経済が成長を続けていると言う観点から、長期的には、リスクは小さいと考える事が出来ます。
あなたの毎月の給料の一部を資本市場に投資して、長期的な複利運用を行う事が、サラリーマンが資産形成する上で、もっとも理に適った方法ではないでしょうか?
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