患者になるためには?

こないだ、とある研修で子どもさんたちの歯みがき指導をしている歯科医の先生の話を聞く機会がありました。

「歯科医院には虫歯がお口全体に広がっている子どもさんっていうのは、ほとんど来ないんですね。それまでに親が連れてきているから。もっと問題なのは歯医者に来ない子どもさん。」

これは歯科だけに限ったお話でもないかなぁと思いました。

そもそも病院に行くって、あーなんかいつもと違うな、と自覚して受診するか、先程の例ではないですが子どもさんや高齢者など自身で受診が難しい場合は体調がいつもと違うことを訴えて受け止めて受診に繋げてくれる存在が必要ですよね。

その存在が不在または訴えても受け止めてもらえない場合には受診はしない。そもそも患者にならないということが考えられる。

それが何回か、何十回か、積み重なったあとに、患者になるというケースもあるでしょう。

そんなことはその子どもさんや高齢者の保護者の責任だ!と言われる方もいらっしゃるかもしれません。

でもこのご時世、仕事をフルタイムでしながら育児や介護をしているひとは大勢いるし、訴えを受け止められないにもそれなりの事情がある人も多い。

それを一方的に責任もてよ!では解決しない。

私もそうなのですが、病院や医院など、いわゆるハコの中にいる医療者は受診のない潜在的な患者群について、どれほど目を向けられているでしょうか?

そんなことを考えさせられたのでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?