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ピラフのおかげ【日々のこと】

夕食担当になって結構経ちます。とうとう私も無意識で「何か食べたいものはある?」と妻に聞くようになってきました。立場が変わればというやつで「何でもいいよ」と前の担当者が答える。「それが一番困る」と返答者も以前思っていたであろう感想を立場の変わった私が抱き、すれ違っております。

そんな妻が先日「ピラフ!」と具体的な返答を寄越した。でも少し疑問。ピラフは最近作りました。炊込みご飯にハマっている私は、洋風炊込みご飯に挑戦と炊飯器で作った。あのピラフがまた食べたいということだろうか。妻を見る限り違う気がします。長年の感触であのピラフではないと思う。

「この間の炊飯器ピラフが気に入ったってこと?違うよね?」
「うーん、出来たらもう少し香ばしい感じが…」
「正式なのが食べたいってこと?」
「正式と言うか炒めると言うか…」
「それって正式じゃん!」
「じゃあ正式でお願いします。」

ということで昨夜は正式なピラフを作りました。生米炒めてストウブで炊く。炊飯器以外で米を炊いたことのない私は不安で一杯。とはいえ仕上がったピラフは問題なし。問題はなかったけれど大差もなかった。炊飯器ピラフと比べて劇的に美味しいかと言われると私の中ではイマイチ。そもそも焼飯派ですから…

「コレで合ってる?」
「うん、まぁ、美味しいよ。」
「炊飯器よりはいいと思うけど、圧倒的にコッチっていうほど変わった?次のピラフもコレがいい?」
「ホントに美味しいよ。でも、次は私がフライパンで作ってみるよ。」
「やっぱ、違うんじゃん!自分で作るって言いだしてるし。」
「いや、そうじゃなくて。もう少しだけ香ばしさが欲しいと言うか、炒めようかなと思って…」

何か根本的に違う気がします。妻はやたらと炒める炒めると言いますが、炒めた後に炊くので香ばしさはこんなものです。妻が炒めると何かが変わるのでしょうか…

「フライパンだとたくさんは炊きにくいと思うよ。」
「そう?でも、私の作り方は炊いたご飯にコンソメ振って、お酒で蒸らすから・・・」

順番が違います。炒めて炊くからピラフ。炊いて炒めたら焼飯です。それは香ばしかろう… 作り手が変わったら順番が変わって料理まで変わってしまった。これでは会話もすれ違うはずです。

変わってすれ違ってピラフで落ち着いて、それでもすれ違って色々変わりましたが、最後は一緒の所に落ち着いてホッとしました。夫婦揃っての焼飯派です。どちらが作ってもいいですが、次は妻のコンソメ焼飯をせっかくなので。

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