母の家電選び【日々のこと】

父が亡くなってからの実家の家電はなんとなく私の担当になっている。
今の時代に「男だ、女だ」は御法度ですが兄弟の中で男は私一人。男だから家電担当になっているのですが、この場合の「男だから」は使ってもよいのでしょうか? こんなことまで気にして今の言葉選びは大変です。

そんな話は置いといて実家の家電を選ぶのが難しい… 普段は必要ない判断基準が多く出てくる。母が使いこなせるだろうかという判断。母は気楽だという理由で実家で一人暮らし。達者な方ですし近くに姉も居ますので助かっているのですが、新しい家電を丁寧に教えたり替わりに操作したりという人が居ない。なので至ってシンプルな物、というか極めて簡単な物を第一に選ぶのですがそれが難しい… 簡単の基準が本当に本当に簡単な物がいいんです。母は80歳を超えているのでボタンが多いとよくない。使わない機能のボタンは要らないんです。迷うだけだし押したら取消にも苦労する。操作画面に情報が多いのもダメ。目がチカチカするだけで各情報も小さくなって見づらい。タッチパネルも無理。押した感触が欲しいし不意に触って変に作動でもしたらもうパニックです。要は、大きなボタンで少ない操作、見易い画面に最低限の情報がベストなんですが、そんな昭和的家電がもう売ってない。
今の子供たちが慣れた手つきで最新アプリを操作するように、母にだって慣れ親しんだ操作性というものがあります。見ただけで感覚的に使えそうな物。ポチッと押したらパッと動いて変えれる操作は「強・中・弱」。昭和初期の子供なのでタイマーですら危うい。炊飯器のタイマーは使えてもエアコンのタイマーになると使えない母。「一緒のことだよ」と教えても何が一緒なのかがピンとこない母。ボタンも違うし操作の順番や液晶画面が違ったら、もう何が一緒かなんて解んないよね…

電気毛布を欲しがった時は困りました。希望のサイズがUSB電源ばっかり。グッとコンセントに差させてあげてよ… ようやく見つかっても今度は電気コードにつまづきやしないかとコンセントと使う場所の位置関係を曖昧な実家の間取りを思い返して思案してみたり。低温火傷も嫌だからそれこそ超シンプルなタイマー付きを必死に探してみたり。「1h」なんて表記やめてよ「1時間」にしてよ… そんなことまで気にして母の家電選びは大変です。

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