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最後の買い出し【日々のこと】

昨日、年末最後の買い出しに妻と行く予定が体調を崩した。
予定をスライドして今日こそ買い出しにと思っていたら今度は妻が崩した。
どちらも風邪ではなく持病のようなもの。一日寝ていればよく現に私は復活していますが、今日の妻はどうにもならない。元はと言えば私の昨日が悪い。責任を取って私一人で買い出しに行くことにしました。

日持ちのするものや冷凍出来るものは12月に入ってから少しずつ買っていたので、妻のメモを見るとほぼ野菜ばかり。あとは何といっても「のしもち」
私はよく知らないのですが妻がとにかく食べたいらしい。子供の頃の思い出があるらしく、12月中ずっと言ってました。ということでペーパードライバーの私は自転車に跨ってひとまず近所のスーパーへ。

「のしもち」が無い。

餅屋や饅頭屋さんが出店的に売っているものだと聞いていたが居ない。仕方なく野菜売場へ行くがこちらも微妙に高かったり、二人分としては多かったり… 1/4白菜と1/2大根、肉と焼豆腐をカゴに入れて伊達巻用にとハンペイ見て唸る。普段98円で買えるハンペイが200円を超えてる… ここで全て揃うのならば買いますが、まず「のしもち」が無い。「無ければ無理しないで」と妻は言ってましたが、そう言われると買って帰りたい。他のスーパーへも行こうかという悩みに踏ん切りがつきましたので、カゴに入れた商品だけで精算して1㎞離れた次のスーパーへ。

やっぱり「のしもち」が無い。

途中、饅頭屋さんも寄りましたが手に入らず、次のスーパーでは900ℊが売り切れ。さすがに1升の「のしもち」は多過ぎると判断して、微妙に希望と違う野菜も無理せず、長ネギと牛蒡のみを買って次へと向かいました。

ここら辺からは意地になってきました。更に1㎞離れた普段ほとんど行かない地域性の高いスーパーに行ってみる。野菜は手頃なのがあって少し嬉しい。それ以外にも珍しい物が見つかり気分は良いのですが、とにかく「のしもち」が無い…

くそー、もう一軒!とも思いましたが、荷物が増えてきて動きづらい。よく考えたら最初のスーパー、出店が無い時点で諦めて売場をちゃんと見ていない。帰りに再度寄ってみるかと戻ってみたら大当たりで売ってました。店員さんに教えてもらった少し目立たない所で初めて見る「のしもち」 店員さんにも「これ、どうやって食べるんですか?」と尋ねられる。「私もよく解らないんです。妻の頼まれ物で、どうしても食べたいらしくて。」

そうなんです、妻が食べたいんです。
今日は不調で横になっていますが「のしもち、買ったよ!」で元気になってもらいたい。それだけの為に私は寒空の中を自転車で駆け回ったんです。

900ℊの「のしもち」抱えて意気揚々と帰路に着く私。自転車のカゴからはネギや牛蒡が元気に飛び出している。饅頭屋も含めるとのべ5軒もの店を回って満足のいく買い物をし終えた私。でも後に、ハンペイだけを買い忘れたことに気づいて再びこの寒空の中飛び出していく自分を、この時の私はまだ知らない…

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