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世界バレーを観る妻、と私【夫婦のこと】

妻はバレーを観るのが好きだ。
特に女子代表のバレーが好きだ。

とはいえ、今やっている世界バレーを調べて観たりはしない。
たまたま、テレビをつけたらやっていたので観る。
その割には食い入るように観てる。
洗い物も後回しで観てる。終わるまで観てる。
そして翌日、私に聞く。
「今日もバレーやるのかなぁ?」

私が調べて、試合のある日にテレビをつける。
今日、試合があるかすら知らなかった人とは思えないほど、
食い入るようにまた観てる。終わるまで観てる。
そしていつも、私に聞く。
「今日もバレーやるのかなぁ?」

バレーを観ると夢中になり、ずっと喋っている妻。
私にではなく、見事なまでに独り言。
「おしい!」とか、「やった!」とか、「ヘルボッツがぁぁ・・・」とか。

昨日は途中から「ヘルボッツ」ばかり言っている。
「ヘルボッツって、言いたいだけになってない?」
「でも、ヘルボッツがぁぁ・・・」

楽しそうで何よりだ。
その後、ベルギー代表のヘルボッツ選手が、いかに凄い選手で年齢や身長、
経歴といった情報を説明してくれた。ただ、黙ってはいるが私も隣に居る。
先ほど実況が話していた情報をくり返しただけなので、私としては2度目の情報。ヘルボッツ選手を知ったのは妻も私も昨日が初めなのに、一緒に聞いた情報なのに、教えてくれてありがとう。

眞鍋監督がチャレンジをしたところで、洗面所へ行く。
カゴに入れた洗濯物を抱えて、リビングへ戻ると妻が待ち構えていた。
「チャレンジ、成功したよ!」
1点ではなく1セット取ったのかと思うほどの飛び切りの笑顔。
その後、ボールがどのように飛んでどのようにラインに掛かったか、どれほど少しだけ掛かってインの判定になったか説明してくれる妻。
隣に居る時は無視なのに、リビングを離れた間の試合状況は必ず丁寧に教えてくれる。頼んでないけどありがとう。

今日のイタリア戦は9時らしい。
忘れずにテレビをつけて、成功しそうなチャレンジの時に、洗濯物を取りに行こう。

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