見出し画像

食器棚の模様替え【夫婦のこと】

妻が食器を買ってきた。
パン皿替わりにもなる軽くて底の浅い丸皿。夫婦の分で二枚。
以前使っていたものが一枚割れて以後、ずっと欲しがっていた丸皿。ようやくお眼鏡に叶った皿が見つかったようでご満悦の妻。
「軽い!」「可愛い!」
と洗っていたまではよかったが問題が起きた。食器棚に仕舞えない…

以前の皿は本当に平らなくらい浅かった。なので二枚重ねてもデッドスペースのような狭い隙間に綺麗に収まっていた。で、新しいお皿ですが二枚重ねると2ミリほどぶつかって入らない。一枚なら入る、二枚が無理。

高かった妻のテンションが下がる… 食器棚の中に適当な場所がない。
「何か捨てる?」と妻。
私も妻も物が多いのは好きではないので捨てる手段は悪くないのですが、そういう気質なのでそもそもの食器が少ない。棚も小さめ食器も少なめなので今回に限っては捨てるのは最終手段にしたい。

「段の位置とか変えて大幅に食器の入れ方を変えてみてもいい?」
妻に提案してみる。ここ1年くらいは私が料理担当になっているので食器を触る割合が妻と逆転した。妻の使い勝手がいいように配置したままだったので、こんな機会でもなければ見直すこともない。

「そっかぁ、今はもう私よりもよく使うもんね。いいよ、好きにして。」
皆まで言わずとも察してくれる妻が有難い。という訳で棚から食器を全て出しての模様替え。少ないのでそこまで大変な作業でもないです。

一発で決まった! 30分で終わった!!
試したかった段の位置が見事にはまって全ての食器が綺麗に収まった。それどころか余裕まで空いた。一旦別の棚に移して使うことが少なくなっていた食器まで戻す。逆転はしたが妻にも使い易くと高さを気にしていたので、妻の身長でも不自由ないレイアウトで完成して満足。すこぶる気分がいい。自分が天才に思えてテンションが上がる。

「見て見て!!」と妻に見せつける。
「すごーい。なんでこんなに綺麗になるの?スープマグも戻ってるし!」
相変わらず私をおだてるのが天才的に上手な妻。一度は下がったテンションを私の高さまで上げ直して夫婦二人ではしゃぐ。

新しい皿が二枚、スープマグが二個。他の食器も大体二個ずつ。
綺麗に並んだ食器を二人で眺めながら、ずっとこれが続きますようにとそっと棚の扉を閉める。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?