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『太陽の棘』

人は太陽を見て、なにを思うのだろうか。 あたたかい エネルギー 幸せ といったポジティブなものから、 まぶしい 暑い 癌になる とまあネガティブなものまで色々ある。 どの地域でどんな風に暮らしているかによって、抱くイメージは全然違うんだろうけれども、太陽は等しく彼らの頭上にあるのだ。近いんだか遠いんだか、掴めそうで掴めない感覚なのだろうか、実に面白い。(よく子供の頃、手で太陽つまんだりしましたね!) 原田マハさんの『太陽の棘』を読んでいると、題名通りいろいろな形で

    • 原田マハ『奇跡の人』とダイアログ・イン・ザ・ダーク

      「丸くなったね」 やたら最近よく言われる。 確かに見た目は明らかに丸くなった。 とまあ冗談はその辺りにして・・・ 二か月ほど前であろうか。ひょんなご縁から、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(http://www.dialoginthedark.com/)を体験した。参加者は完全に光の遮断された空間に、グループを組んで入り、暗闇のエキスパートである視覚障がい者の方のアテンドのもと、中を探検し、様々な課題に取り組む。 体験後に体験の振り返りもした。感想としては、視覚以外の感

      • 原田マハ「異邦人」を読んで

        「京都に、夜、到着したのはこれが初めてだった。春の宵の匂いがした。」 そんな描写から始まります。 「本日は、お日柄もよく」「楽園のカンヴァス」「総理の夫」などで有名な原田マハさんの最新作です。マハさんの作品は、いつもその情景描写の比喩というか、言葉選びが絶妙なため、さも自分がその場にいるように錯覚してしまいます。まるで映画をみているような感覚に陥るのです。とまあマハさんについての想いはこのあたりにして・・・ まずはこのタイトル。「異邦人」と書いて、「いりびと」と読みます。

        • 「終戦のエンペラー」をみて(感想)

          物語のあらすじは、第二次世界大戦終戦直後の連合国軍占領下の日本を舞台に、昭和天皇が戦犯として裁かれることをいかにして回避したかを、フィクションを交えながら描いたものである。 LOSTでジャックを演じていた、マシュー・フォックスが主役のフェラーズ准将を演じているとのことで見てみました。LOST大好きすぎて! 感想としては、フェラーズ准将と島田あやとの恋愛模様はそれはそれで美しいものではありましたが、それによって国家存続にかかわる判断がなされたという描写は、フィクション映

        『太陽の棘』

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        • 原田マハ「異邦人」を読んで

        • 「終戦のエンペラー」をみて(感想)

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          「無印用品」と「侘び・寂び」

          ふと無印用品に寄った。 洗練されたデザインでありながら、なぜか人間らしいというかあたたかいイメージを覚えるブランドである。一体なにがこのようなある種矛盾する感覚を抱かせるのであろうか? ということで、少しばかり「無印」のブランドについて考察してみた。 僕らが抱く無印に対するイメージはどんなものだろうか? ・シンプル ・ちょっと高め ・実用的・機能的 ・環境にやさしい ・安心のブランド と人それぞれである。 これを受けまずはじめに思ったのが、その商品をどう使うか・なん

          「無印用品」と「侘び・寂び」

          「仕事道楽 新版-スタジオジブリの現場」を読んで

          鈴木氏を中心とする、ジブリの現場を生きた人たちの物語である。何本かの映画を見ているかのようであった。読後に訪れたのは、途切れることのない羨望とやる気である。 ふと本屋で手に取った本であるが、本当に良かった。 以後の文章は、将来の自分に対するメモである。 ・編集者型プロデューサー 1人の作家に作品をつくってもらうこと。作家が何かをつくろうとしたときに最初の読者になること。そのためにポイントとなるのは、作家が何か言ってきたときに相槌をどううつか。相槌をうまく打つには、その作家

          「仕事道楽 新版-スタジオジブリの現場」を読んで