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デザイナーの分類② プロダクトデザイン/プロモーション

デザイナーの大きな分類の1つとして、
プロダクトデザインとプロモーションがあります。

下記に違いをまとめてみました。

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簡単に言うと…

プロダクトデザインは「つくること」
プロモーションは「つたえること」です。

どちらも実践しているDENTSU DESIGN FIRM さんのコンセプトメッセージから拝借しております。🙏

プロモーションと混同されやすい言葉として マーケティング がありますが、プロダクトデザイン、プロモーションはいずれも マーケティング=販売戦略 に内包されます。

マーケティングではどのような製品をいくらでどうやって売るか、を決めて、実行しています。プロダクトデザイン 、プロモーションはそれぞれ作るプロセス、売るプロセスにおいて発生する活動です。

他にもデザインの分類として、
プロダクトとプロモーションの連続性がより高いブランディング、
両者とも接点が少ないコミュニケーションデザインなどあります。

便宜上分類がなされていますが、目的に合わせ設計するのがデザインというのは変わりません。


デザインする対象

文字通りではありますが、
プロダクトデザイン はサービス・商品そのものをデザイン、
プロモーション はサービス・商品の広告をデザインします。

■ プロダクトデザイン
アプリなどの無形のものから、身の周りにあるあらゆる人工物が該当します。時計、調理器具、キーボード、くつ。なんでも、デザインされて作られています。

※「モノのデザイン」をプロダクトデザインと呼ぶこともあるので、(この場合対照となるのは、2Dの「グラフィックデザイン」)文脈で判断します。

■ プロモーション
CMやリスティングなどで、プロダクトの宣伝・購買促進を担っています。広告代理店が提供しているサービスの大部分がまさにプロモーションです。

購買プロセスの特性から、プロモーションは BtoC製品を扱うことが多いので、華やかな印象があります。

デザイナーというと販促物そのものを作成する人(ライター、Webデザイナーなどのクリエイティブ職)を指すことが一般的かと思いますが、購買プロセス全体をデザインすることもありえます。購買プロセスについては様々なフレームワークがあってデザイン教書でよく扱われます。


評価軸

それぞれ戦略の中で役割がありKPIは異なる場合が多いと思います。

■ プロダクトデザイン
まず第一に仕様を満たすことが重要です。潜在・顕在問わず一定のユーザーニーズがあってこそ製品は開発されます。そのニーズをぴったり沿うことが良い製品の条件と言えます。このため、デザインとは切り分けられて考えることもありますが、ニーズを正確に汲み取ったり推し量ったりする工程はとても重要です。

プラスアルファで使いやすさや心地よさも考慮されるでしょう。近年より一般的になったUI, UXという言葉は、より広域をカバーするものでありつつこの領域の考え方ととても近いと思います。
少し前の事例ですが、UXを踏まえたプロダクトデザインとしてわかりやすかったものを載せます。

プラスアルファとはいえ、技術や経済状況の向上によりプロダクトに対するユーザーの期待値は年々上昇していて、かつモノ消費からコト消費に切り替わっているという傾向は続いています。従って基本要求以外での価値創出の工夫が必要になってきています。

■ プロモーション
購買促進という定義の通り、PV数・売上がより重視されます。

ブランドイメージなどの定性的なものもありますし、前章のフレームワークの通り購買決定にはステップがあるので、分業されている場合はステップごとに評価することもあると思います。

プロモーションも UX戦略の一部に組み込まれることがあります。単に商品を売るだけでなく、体験価値を提供します。
例えばCoke ONというアプリ。ポイントを貯めて商品を得られるしくみで、自動販売機での購入することに対し楽しさという付加価値を提供しています。


より必要とされるスキル

■ プロダクトデザイン
論理的思考力がより期待されます。ユーザーは何かを必要としていて、その要求を満たすモノを供給する、というケースが多いため、使用時に想定される様々な状況を洗い出し、それらに対応できるよう設計することが求められます。

■ プロモーション
表現力、アイデア力がより期待されます。プロモーションではユーザー自身の感情やプロダクトを認知してもらって、さらに購買に踏み切るアクションまで促す必要があります。これには注意を引きつけるためのインパクトやストーリー性が有効です。


もちろん、プロダクトそのものに独創性や美しさを追求することもありますし、プロモーションにおいて最終的な消費者の感情や行動から逆算して表現に落とし込んだり、売れる根拠を説明するのに理論も大事です。
どちらも基本のデザインスキルということを前提に、よりクリティカルになるものとして挙げてみました。


おわりに

デザイナーの分類②いかがだったでしょうか😊

プロダクトデザインとプロモーションは好みや得手不得手が分かれるポイントかもしれません。
実際に業務をしてみて、楽しい!と思える作業や事業分野に出会えるのが1番ですね、、

私自身は、デザインと聞くと、プロモーションの、さらにクリエイティブ領域しか思い浮かばないというくらい無知でした、、現在はWebアプリケーション開発の現場におり、プロダクトデザイン寄りで仕事をしています。

この分類名は独自なので、並列するのは誤っているかもしれませんが、自分自身がこういう切り口があったらわかりやすかっただろうな、という観点でまとめてみました。

次回は 管理系 と 技術系 の切り口で分類してみたいと思います!

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