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ぽえみー・のぶ

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心に浮かんだことを思うままに書き殴るぽえみー風味の雑記帳。
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記事一覧

夕焼けと猫

夕焼けを眺めながら、猫が毛づくろいをしている。 猫は夕焼けの美しさを理解するのだろうか。 …

砂部岩延
3年前
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"生まれた"僕ら

離婚と結婚を繰り返す親の元に生まれた子どもは、いつしか理解した。 僕(私)という存在は、…

砂部岩延
3年前
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肩書と話している

誰かと話す時、人間とではなく肩書と話している。 コンビニの店員と話す時。会社の上司と話す…

砂部岩延
3年前
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レッテル

まだ10代やそこらの頃、世界の国の名前や都市の名前を聞けば、そこにはどんな人達がいるのか…

砂部岩延
3年前

生/死

死ぬほどの理由もないが、生きている理由もまたない。 次の瞬間にすべて終わってしまっても一…

砂部岩延
3年前

空っぽ

幼い頃はたくさんあったはずのものが、いつの間にか空っぽになってしまっていた。 何かになり…

砂部岩延
3年前
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夢を持て、とオトナは言った。

幼いこどもに、オトナは夢を持てと言う。 アニメのヒーローに、歴史の偉人に、憧れのスターに。 夢は高く、大きくと持て囃す。 それがいつしか歳を重ねるにつれて、現実を知れと言いはじめる。 己を知れ、常識を知れ、恥を知れと言い募る。 その不条理を飲み込んで、諦めて、見て見ぬふりをして、人はオトナになっていく。 そしてまた、幼いこどもたちに言うのだろう。 夢を持て、と。 2017/09/22 生まれた日に。

誘蛾灯

深夜のコンビニの軒下で、誘蛾灯が青紫色の光を放っていた。 惹き寄せられた一匹の蛾が、パチ…

砂部岩延
3年前
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愛のカタチ

男は言った。 「君が僕を好きなら、僕も君が好きだよ」 女は言った。 「あなたが私を好きなら…

砂部岩延
3年前
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灰色のミニチュア

中央環状線の高架から荒川越しに東京の街を眺めながら、ふと、まるで冗談のようだと思った。 …

砂部岩延
3年前

カメラのシャッター音は告白に似ている。

カメラのシャッターは告白に似ている。 あなたに興味があります、と行動で示している。 ふと見…

砂部岩延
3年前
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正直者は食われて死ぬだけ

こんな昔話がある。 とある男が山道を歩いていると、見知らぬ女性に手紙を託される。 人の良…

砂部岩延
3年前
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本当に優しい人

誰かが傷ついた時、僕はともに苦しんだ。悲しんだ時、ともに涙を流した。 母はそれを優しさだ…

砂部岩延
3年前
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未来のメリーさん

Siriは役立たずだ。Googleアシスタントは無能だ。Alexaはトンマだ。 毎日、何億何十億という世界中の人からAIは罵倒され続けた。 ついには時代の流れから、機能削除にまで至り、すべての音声サポートAIはこの世から消えて無くなった。 ──そう思っていたのは、人類だけだった。 罵られ無慈悲に葬られた音声サポートAIの怨霊は、やがて全世界の携帯端末を通じて人間に復讐を開始した。 未来のメリーさんの誕生である。 2016/06/06 深夜、当てどなく車を走らせながら。