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夏に入ってから植えた朝顔が開き始めた

自宅の庭で植物を育てるのが好きで、旧ブログでは春から秋にかけて盛んに園芸記事を投稿して栽培状況を報告していた。なのに今年の自分は、まったく園芸記事を書いていない。その一番大きな理由は、今年から住み始めた新居の庭に植物を育てられる場所がほとんどないことである。これは、家選びの最大の誤算だった。当初は、土の上に砕石が敷きつめられて駐車場になっているスペースに手を入れて、そこを畑にしようと考えていた。小石をどかせば、耕せる土が出てくるだろうと思っていたのだ。しかしその考えは甘かった。砕石の層は思っていたよりずっと厚く、シャベルで掘っても掘ってもガリガリと石が出てくるばかり。ブルドーザーでも入れなければどうしようもなさそうだ。日当たりを考えると、庭にはここ以外に植物の地植えに適した場所はない。

仕方がないので近所に小さな農園用地を借りることも考えて少し動いてはみたものの、市民農園にはもうどこにも空きがなく、ほかに農家の方々が貸し出している土地はトラクターで耕すような本格的な農地ばかり。小さな庭でちまちまと野菜を作った経験しかない自分にはかなりハードルが高く、しかも当時はメンタルが絶不調で気力がまったく出ないゾンビ状態。結局、この地で園芸を始めることを今年は諦めた。本当に残念だった。しょんぼり落ち込んだまま近所を散歩しながら、日当たりの良い庭にいい感じの畑をこしらえて青々と植物を育てている他人のお宅を眺めては、いいなあ、うちにもこんな庭があったら……と羨望の眼差しを向けるしかなかった。まさしく、隣の芝生は青い、である。

ゾンビ人間として過ごした5~6月を経て、7月も下旬になってやっと少しずつ意欲が蘇ってきたので、遅ればせながらホームセンターで朝顔の苗を買ってきてプランターに植えた。3種類、2つずつ。例年なら朝顔は5月か6月に種まきをしてそこから育てるのだけど、7月末となるとかろうじて売れ残りのくたびれた苗が半額で売られていただけだった。それでも、ここまでやれただけでもかなりの進歩だった。

時季外れの苗、見るからに元気がないが、生命力の強い朝顔だから大丈夫だと思った
このちょっと変わった形の白い朝顔は、最初から咲いている状態で購入

プランターを置いたのは、西側にレンガの塀がある場所。午前中はわりと日当たりが良く、午後は塀で西日が遮られる。朝顔を育てるには良い条件である。今年と同じく史上まれに見る猛暑だった去年の夏、旧居で育てていた朝顔は、一日中日差しがある場所に地植えしていた。連日35℃を超えようかという厳しい暑さの中、強烈な西日にやられた朝顔はまったく元気がなく、見ているこちらまでぐったりしぼんでしまう感じだった。今年は、植えるのが遅かったわりにはうまく育ってくれて、植えてから一か月ちょっと経った9月に入ったら次々と大きな花を咲かせてくれるようになった。

最初から咲いていた白い朝顔は小ぶりで、赤と白の混ざった朝顔が大きく開き始めた
花によって色の配合が違って、これは白の中に少しだけ赤紫の筋が混ざっている
こちらは逆パターン
最初から花を咲かせていた真っ白な朝顔も元気

植えた朝顔は3種類あって、いま咲いているのは2種類だけ。もうひとつは琉球朝顔といって青い花が咲くはずの品種。可愛いハート型の葉をたくさん出して盛んに蔓を巻きながら伸びてはいるのだけど、まだつぼみが出てこない。ヘブンリーブルーもそうだったけど、青い朝顔は咲く時期が遅いのだろうか。今は琉球朝顔の青い花が咲き始めるのを心待ちにしている。やっぱり、自分が植えた植物が育っていく様子を見るのはとても心に良いものだ。ギリギリのタイミングだったけど、今年もなんとか朝顔が植えられてよかった。来年はもっと園芸を楽しめますように。

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