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「Dig A Pony」の公式映像:ビートルズのルーフトップ・コンサート、55周年

昨日になってしまったけど、1969年1月30日にアップル本社ビルの屋上で行われたビートルズ最後のライブ、通称ルーフトップ・コンサートが55周年を迎えた。5年前、50周年のときにも当ブログはあったので、記念する記事を書いた(ビートルズのルーフトップ・コンサート、50周年)。そこにも書いたとおり、このライブで自分が一番注目するのはジョージのギター演奏の素晴らしさである。しかも、「Dig A Pony」の一場面では、演奏中にジョンとふざける余裕まで見せている。5年前の記事でもこのシーンのスクリーンショットを紹介したけど、あのときよりだいぶ見やすい画像を作ることができたので、新たにここに載せる。

……何だか、こんな画像を一生懸命に編集していると、自分でも何をやっているのかよくわからなくなってくるけど、改めて説明すると、ジョンが「I-I-I-I do a road hog. Well, you can penetrate any place you go」と歌うあたりで、右側でギターを弾くジョージが一瞬ニヤリとした表情を見せ(1枚目)、おもむろにジョンの前にしゃがみ込んで煽り始め(2枚目)、ジョンも即座に応えてギターを持ち上げる(3枚目)、というシーンである。あの凍えそうな屋上であえて余裕をかました茶々の入れ方がいかにもジョージで最高だし、ジョンと仲良くふざけ合っている様子が微笑ましくて、大好きな場面。2022年公開の「ザ・ビートルズ:Get Back」では、ついにこれが高画質で見られるぞ、と思いきや、このシーンはジョンしか写っていないアングルが採用されていて、ちょっとガッカリしたのだった。以下の画像が、そのシーンの「Get Back」バージョン。まるでポールの横でジョンが一人で盛り上がってるようになっているけど、フレームの外ではジョージが煽っているのだ。

ルーフトップ・コンサート55周年を記念して、ジョンの公式Instagramアカウントが当日の演奏場面を3曲公開していて(おそらく「ザ・ビートルズ:Get Back」から抜き出したもの)、「Dig A Pony」もそのひとつだった。やはり、あのシーンはジョンだけが写っているアングルだったけど、それはそれとして、とうとう「Dig A Pony」のシーンが公式に高画質でネットに登場したのは嬉しい。あのギターソロを弾くジョージの姿も、アップではないけどよく捉えられていて、時折笑顔を見せながら余裕綽々の様子で決定的名演をかましている。ブルーススタイルのソロだけど、普通のブルースギタリストがやるチョーキングビブラートとは違った、クラシックスタイルの横揺れビブラートをかけている姿もとくと堪能できる。改めて、55年前の1月30日は、あの屋上にギターの神が降りた日だったんだなあ、と思う。この映像はこれから何度でも繰り返し観ることになるだろう。もちろん、ジョンにいたずらを仕掛けるジョージを捉えた、1970年に劇場公開されたオリジナル版「Let It Be」の正式な再発もそろそろ期待している。



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