カクテルパーティー効果とGhatGPTとイタリア
音楽が鳴り、大勢の人びとが輪を作り、思い思いにおしゃべりをしているカクテルパーティーのさなか、10メートルは離れた場所にいる意中の人が口にした言葉がスーッと耳に入ってくる。
これだけ大勢の人がさまざまなことをしゃべっている中で、なぜ「あの人」の言葉だけがはっきりと聞き取れるのか。
ChatGPTの出現によってアクセス数が減少しているのではないかと心配されるウィキペディアによると、1953年に認知心理学者のコリン・チェリーによって提唱されたカクテルパーティー効果である。
選択的聴取、選択的注意とも呼ばれるらしい。
今風に類比すれば、ノイズキャンセリングとか雑音除去のようなものである。つまりは「あの人」の声以外はノイズなのだ。
ChatGPTをどう受け止めるかという問いかけに対して、「イタリアは個人情報保護を理由にChatGPTを禁止した」という話を持ち出す人は、200近くある世界の国々の中で、イタリアに選択的注意を与えているようなものである。なぜその話を持ち出したくなるのか、それがまた、なぜよりによってイタリアなのかということが、今の私にとってきわめて興味深い。
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