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Jamboard提供終了―私たちはなぜ声をあげないのか?

GoogleのJamboard提供終了の発表が行われた際、SNS上には教育関係者からの驚きの声、失望の声、困惑の声があふれました。Jamboardは多くの教員や生徒たちにとって、授業を豊かにする重要なツールでした。
特に、ICTの導入に消極的であった小学校の教員たちが、「Jamboardなら使える!」と感じて活用し始め、新しい教育実践の道を開拓し始めた矢先に飛び込んできたのがこのニュースだったわけで、その衝撃は計り知れません。
Jamboardの代替ソフトを探る動きがきわめて活発なのも、Jamboardが教育現場でどれほどの役割を果たしていたかを物語っています。

しかし、こうした反響の中で特筆すべきは、Jamboard提供終了に反対する声や抗議の声がほとんど上がっていないという事実です。この現象は、私たち日本の教育関係者の持つ文化や価値観、そして行動原理をあぶり出してくれます。

私たち教育関係者は、未来の市民を育てる役割を担っています。その中で、社会の変化や問題にどのように対応し、いかに声をあげるかを児童生徒は見ています。
Jamboardの提供終了という問題が、地球温暖化や格差問題などに比べれば、ずっと小さな問題であるとしても、大人である私たちが選ぶ行動や反応は、次世代をになう児童生徒にとって大切なお手本なのです。

為政者の決定に唯々諾々としたがうだけの市民や、メーカーの供給するものを言われるがままに購入する消費者を育てようと思っている教育関係者はいないはずです。だとすれば、私たちは何をなすべきか?

「Jamboardの提供を続けるべきだ」という声を上げることは、単にツールの継続を求めるだけでなく、教育の質や多様性を守るための意味深いアクションとなります。私たちが、このような状況下で自らの声を社会に伝えることは、より良い教育のあり方を実現するための一歩なのです。

Jamboardの提供終了は、私たち教育関係者にとって、社会的な問題への対応と行動の取り方を再考する契機となります。この問題を通じて、私たちがどのような選択をし、どのような行動をとるのか、その答えは未来の教育の方向性を示すものとなるでしょう。


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