フリーゲーム作者からインディーゲーム作者への移行ガイドライン 概念編

◆はじめに
昨今、フリーゲームでゲームをリリースされていた方々がインディーゲーム作者として転身する傾向がここ数年で増加しているので、移行するほうが向いている方や移行を検討してようとしている方向けに記事を書いてみました。これが正解とは言わないですが、指標にはなるかなと思います。

今回はどういった心構えでいけばいいのかを解説していきます。
Steamについては次回とかでやります。

◆これは誰向けの記事?
この記事は以下の方にお勧めできるような記事となります。
・フリーゲームを公開していて、インディーゲームに移行したい方
・今移行中だけどもどう進めばいいかわからない人
・Steam進出したいけどどうやればいいかわからない人

また、この記事に向いていない方はこんな方になります。
・リリースしたらきっと救われるんだという思想の持主
 (エヴァQのシンジくんみたいな方々)
・俺は天才だからできるという慢心な持主
・すでに進出してノウハウをわかっている人
・ゲーム会社に勤めていて、インディーゲームに対してマウントをとりたがる方

◆フリーゲームからのインディーゲームへの移行が向いている方
・公務員じゃない
・生活基盤がある
 (サラリーマン、主婦主夫、なんらかの形で収益がある、収益を得る力を持っている、すでに資産を持っている、実家に資産があるなど)
・リリースしたらきっと救われるんだという思想の持主じゃないこと
・慢心な心持を持っていない人
(投資家をけろっと騙せるからある意味いい持ったほうがいい可能性あり)

◆フリーゲーム作者としての選択肢
フリーゲーム作者として歩み続けてきた貴方は3つの岐路が存在します。
・Steamやコンシューマなどの作家としてのルート
・DLSiteやFanzaなどで成人向けとしての作家としてのルート
・スマートフォンでハイパーカジュアルやソーシャルゲームを作り続けるルート

どれが楽かどうかは人それぞれなのでなんともいえませんが、
3つのうちどれかを選ぶことになるでしょう。

全ルート解説はしていきたいですが、
下2つは専門外なため、他の方がnoteを書いてくれることを待つとします。

◆Steam向けにゲームをリリースする前に知っておきたいこと
開発ツール的にいうのであれば、SteamはPC向けであるため、
実のところ、UnityやUEである必要性はありません。
PCで動けばなんでもよいです。

ただし、RPGツクール・ウディタやティラノビルダーなどはUnityやUEに比べ、表現できるレベルが限られるため、注意が必要です。ただし、曲芸使いなども多少なりとも存在するため、一概にUnityやUEがいいかといわれるとそうでもないというのも事実です。
ただし、実績などのSteam独自の機能を使う場合は手筈をとらなければいけないので、そこは要注意な箇所になります。

後、ゲームを販売するということは「作品」としての公開ではなく、
「製品」としての公開になるため、責任が生じます。

そして、製品として販売したからといって、
劇的に生活が変化するわけではなく、
ちょっとづつ変化が続く感じになります。

◆フリーゲームとインディーゲームとの違い
フリーゲームとインディーゲームの違いは多岐にわたります。
・作品と製品
・プラットフォームの需要供給
・ウィッシュリスト、ランキング、レビュー
・審査
・メディアと宣伝
・パブリッシャー
・お金
・セール
・翻訳
ざっくり書いてこんな感じです。
本当はもっとあります。
それぞれざっくりと解説できればと思います。

◆作品と製品
作品というのは前項目にも書いた通り、
作者の独自性が強く反映されるものとなります。
もちろん、ユーザの満足度やニーズなどは関係ありません。
自分自身が天才といえば、天才になってしまう。
そんな世界です。

製品というのは、
モノとして売る分、ユーザの満足度やニーズが強く反映されてしまいます。
自分自身が天才だと思い込む人にとってはかなりつらいものになります。
さらに言えば、ユーザの満足度やニーズが売り上げに大きく響いてしまうので、そういった方はギブアップしたり、お気持ちを書いたり、他人の足を引っ張る真似をしてみたりすることがよく見受けられたりします。
ただし、何があろうとも試行錯誤を繰り返す人は強いです。

◆プラットフォームの需要供給
プラットフォームによって当然ながら、需要供給は違います。
…というよりかはフリーゲームサイト自体の需要が一定ジャンルに凝り固まっており、自身に対して適正な評価ができない場合が多いです。
それに加え、Steamではトップ15%が1000本クラスになるので、1000本超えるだけでも上位となります。
なので、1000本入っただけでもすごいことになります。

◆ウィッシュリスト、ランキング、レビュー
Steamにおいてこの記事を書いている人が最も大事にしているものになります。この3つの要素を伸ばすためにインディーゲーム作者やゲーム会社は苦心することになります。

「ウィッシュリスト」というのはほしいものを確保できる機能であり、発売前に貯めると話題の新作に乗ったり、セールのたびに通知が行ったりといろいろと便利な機能ですが、発売後は半分空気と化します。7000以上貯めると話題の新作に乗るといわれていますが、競争が激しいため、もっと貯める必要が今後出てくる可能性が高いです。

「ランキング」に関してはみんなが買っているゲームの上位が見れるものとなります。発売直後はこのランキングが重要で、やはり伸ばすためにみんな苦労します。ランキングに乗ると相乗効果でみんな買っていきます。

「レビュー」に関しては発売後にウェイトを占めるようになります。レビュー10個以上で検索の浮上率がだいぶ変わってきます。発売後のアフターサポートでレビューが増えたりして伸びていく作品も多数見受けられます。なので、発売後からの落下を防ぐには定期的な手入れが必須となります。

◆審査
審査に関してはやはりフリーゲームよりも厳しめとなります。
製品として販売をするため、
その分、規制やらなんやらが増えてきます。

作家性が高い人は表現の自由だなんだといわれることが多いと思いますが、
審査には勝てません。
表現の範囲内で戦うのが義務づけられています。
さらに最近は多様性だのなんだので厳しくなっており、
突き詰めれば突き詰めるほど悲しい結果となります。

◆メディアと宣伝
インディーゲーム作者をしているうちにメディアの方と仲良くなったりそうじゃなかったりします。もちろん、メディアの方々は自分たちのお客さんに対してみてもらえるものをピックアップするため、一方的に取り上げられるなどの不平等感はあったりします。

それを解消する方法として、
お金を払って宣伝をしてもらうという手があります。
ありますが、高いです。
(イベントスポンサーは二桁万円が一般的)

オープニングアニメとかテレビCMとか流したら…と考える方も少なくはないと思いますが、実際は金食い虫であり、なかなか狙った効果が…なんてことも少なくありません。

自分自身のゲームと相談しながら、
自分に合った対処療法をしていくことになります。

ただし、お金がかからなくて、
唯一全員に与えられている1回きりのチャンスといえば、
SteamNextfesになります。
ただし、本当に一回きりなので使うタイミングは見極めたほうが良いです。

◆パブリッシャーとお金・セール・翻訳
そろそろ尺が長くなったのでこちらは専門的な記事を書くことにします。

◆あとがき
こんなに長くなるとは思わなかったので、
数回に分けることになりました。
続けてほしいなどの反響があれば、
続けることにします。
2回目がパブリッシャーとお金・セール・翻訳、
3回目がSteamのそこそこに細かい部分を説明できればと思います。
あとは、こんなのほしいとかあれば。


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