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漫画感想文 #4 あだち充作品(タッチ・H2・クロスゲームしか読んでないけど)

漫画感想文3本目は

あだち充作品

について書こうと思う。とはいえタイトルにも書いたように『タッチ』『H2』『クロスゲーム』しか読んでない。『ラフ』が最高傑作と名高いので、読み次第この記事に追記しようと思う。

読んだ作品それぞれについて少しずつ感想を綴っていこうかなと思いつつ、あだち充作品はもう既に多くの人が解説していたりするのでn番煎じになってしまいそう。まあいいっしょ。ネタバレ注意。

①タッチ

自分が本格的に漫画を読み始めたのは、小2くらいの時に叔母さんがNARUTOとかアイシールドとかを持ってきてくれたのが始まりだったと思うんだけど、タッチは多分それ以前から家にあって読んだことある作品だった、と思う。元々母親が漫画をかなり読む人だったからそれで持っていたんじゃないかと。

当時(小2~4くらい)はジャンプとかの連載中の作品ばっかり読んでいたので完結している作品を読む機会があんまりなくて、その数少ない作品の一つだった。今でこそ色んな作品を読んできたので一概には言えないけれど、当時はタッチが漫画の中で最高傑作だと思っていた。

26巻という丁度いい長さ、急に死ぬ登場人物、王道のような分かりやすいストーリー、可愛いヒロイン(幼馴染なのも高ポイント)、等々シンプルで分かりやすいストーリーで、一作品として非常に綺麗に纏まっている作品だと思う。

何作か読んだ今でこそありふれた展開だな、とかあだち充っぽいな、とか思うけど、読んだ当時は読みやすさと読後感のすっきりさがすごく好きだった記憶。

②H2

これは確かサンデーうぇぶりをインストールした時に、新規インストールボーナスのポイントを全部使って読んだと思う。

H2を読んでるときに思ったのは、途中の心情変化とか関係性、結末の若干すっきりしない感じをあえて全部読者にぶん投げているのかなって所だった。ぶっちゃけ2周くらいしか読んでないから伏線とか細かい描写とか拾い切れていない部分はいっぱいあると思うけど、最終回終わった時の感想は「あーこういう結末か~、まあこうにしかならんよなぁ」って感じだった気がする。

結末だけを思い出して感想書くのはあんまりよろしくないと思うけど、4人の関係性の描写があまりに緻密というか、ともすればじれったい様な印象もあって、タッチよりも文学作品ぽいなって思った記憶がある。ちょっと読み込みが足りないわ、あと3周くらい読みたい。

③クロスゲーム

これはついさっき読み終わったやつで、ピッコマでなぜかホームに来ててそういえば読んでないなと思ったからとりあえず一気読みしてみた。

物語前半で思ったことは、「あ、きっと…これ……🚩………あだち充作品だし…」ってとこだったし、実際そうだった。この作者すぐ人殺すんだから。

作品全体を通して「若葉の死」が絶対にベースにあって、それが登場人物の動きに直接影響を与えていて、更に毎回のようにそのことを匂わせる描写が出てくるから、読んでて常に泣きそうになる感じがあった。他の2作よりも重苦しい感じというか。

あと、主人公が他の作品よりも感情を表に出すシーンが少なかった気がする。冷静さは若葉から貰ったもの、みたいなこと言ってる描写もあったような気がする。その分最終話で「ちゃんと落ち着くところに落ち着いてよかった😭」って感じがあった。

あとこれは気のせいかもしれないけど、展開というか、各ストーリー(2年夏の試合とか3年夏の試合とか)の結末部分の描写が他の作品よりもあっさりしている印象があった。話として盛り上げることよりも、読みやすさとすっきりさを出したかったのかなって印象。あくまで若葉の死をストーリーの主軸においているからこその描き方なのかも、とか思いながら読んでいた。そういう意味で、「国語の問題になりそうな物語」みたいだな、とか思ってた。

まだ1周しか読んでないのでもっと色々考えながらもう1,2周読みたい。

全体的な感想

あだち充作品の凄い所は、個人的に「一気読みしてる感がない」所だと思っていて、いつの間にか1巻読み終わっていて次の巻を読みたくなっているという感覚が強い気がする。表面的に描かれている情報量が少なくて、読者に心情変化とかを察してもらうように描かれている作品だから、サラッと読めてしまうという面はありそう。逆に言えば、余計な事を考えずに世界観に入り込んで流れるように読むのが実は一番正しい読み方なのかもしれない。含みを持たせた描写は多いけれど、難解な描写は全くないから、他の漫画よりも身構えないで身を任せて読んでみるものなのかも。

あと、泣く描写のコマに音をつけないよなって思った。タッチもクロスゲームもそうだったし、その方が悲壮感が伝わりやすいのかな。

あとまあ、あだち充作品の特徴と言えば、「顔がどの作品も一緒」ってとこよね。作者ですら見分けつかないらしいじゃんね。黒髪ロングの可愛いキャラみんな浅倉南なんじゃないか実は。あと可愛い幼馴染が毎回近所に住んでてたまるか。主人公も毎回天賦の才持ってるし、羨ましいったらありゃしないわ。

(追記)クロスゲーム2周目読んでたらどんどん特徴思い出してきたわ。まずおんなじセリフを意図的に使いまわして言葉遊びするところ。これマジで文章問題っぽい。2回目のセリフに線引っ張ってありそう、「この時の○○の心情を答えよ」みたいな。

もう1個は「無言のコマ」がめちゃくちゃ多い。「…」とかすらない横顔だけとかのコマ。これが上手く「行間」みたいな役割を果たしていると思う。

締め

まだ3作しか読んだことない分際だけど、読みながら思ってたことを文章化してみました。こんな話友達にしても読んでる人もいなければ聞いてくれる人もいないので文字に起こすしかなかった。あだち充ワールド、もっと浸かってみたいと思います。まずは『ラフ』読もうかな。

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