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【絵本のススメ】バーバ・ヤガー

はじめに

弟が幼いとき怯えていたもの、それが「バーバ・ヤガー」。

日本の鬼より、アメリカのピエロよりも恐れていたもの。

名前とストーリの濃さは、天下一品。

第二回の絵本のススメは、版画の世界へ。

『バーバ・ヤガー』とは?

ぶん(文)アーネスト・スモール
え(絵)フレア・レント
やく(訳)こだま ともこ
童話館出版

まずは、表紙に注目を。

ニワトリの…あし……?

家になんか、生えとる…しかも…おおきくね?

客観的な視点を養った大人でよかった、とSawaは吐露している。

これが、幼稚園児だと、読み聞かせによっては、涙が必須である。

正体は、「ロシア版 山姥(やまんば)」。

そう、主人公の女の子を食べようとしたのは、ロシア版の山姥だった。

日本のとは、いくつか類似点があるが、圧倒的に異なるてんが一つ。


なんと、個性的な外観なんでしょう(ビフォーアフターのBGM付き)

 なぜ?なぜ、足があるのか?
 
一説では、高倉倉庫の柱がトリの足に似ていたからとか。

ドストライクの着眼点に、私は額を叩いた。

版画調のイラスト

輪郭がはっきりとしている。

貫禄と一種のユーモアさが、色数の少なさをカバーしているのではないか?

植物や花、そして建物が描かれてる。

色分けに、意図的なホラー要素を読み取ってしまう。


バーバ・ヤガーも、根っからの悪者ではない。

落ちの上手さ、そして脳裏は『怖い』で占められる。

 第一回に紹介した『ねえ、どれがいい?』より、文章が長く、起承転結がきっちりしている。

 対象年齢は、7才〜。

 だめだ、弟の鼓膜を揺らしたのは、幼稚園の年長さん、
つまり、4〜5才の頃。刺激が強すぎた。

最後に

 ロシアの民話から、日本訳をされて愛されている作品。

桃太郎の鬼や、日本の山姥では物足りないご家庭のお子さんにぜひ。

ちなみにこの『バーバ・ヤガー』、音楽業界では、『バーバ・ヤーガの小屋』という曲(19世紀ロシアの作曲家 ムソルグスキー)として有名。

では、また。 

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