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堺市長選挙まで1か月の節目を迎えての思い

元堺市議会議員の野村ともあきです。
6月4日(日)投開票の予定で行われる堺市長選挙まで残り1か月となりました。私たち市民のくらしに大きな影響を与える「市長」を決める選挙です。より多くの方が関心をもたれるよう願います。

基礎自治体であり政令市である堺市は、私たちのくらしに直接的に関わる多くの事業を行っています。上下水道、義務教育、保育、地域福祉、地域経済の振興、道路、公園、消防、地域防災……などなど、どれも当たり前すぎて普段はあまり意識すらしませんが、私たちの生活そのものと言って良い分野です。

政令市である堺市の予算は7,800億円にのぼります。市長はこの予算をどのような分野にどのように割り振るかを決める非常に大きな権限を持っています。市長の考え方ひとつで、私たちの生活は大きく変化するのです。
私は議員をほぼ2期(3期目は、当選直後に市長選に立候補するため辞職しました)務めましたが、市長の権限は恐らく市民の皆さんが考えるよりずっと大きなものだと感じています。

この4年間は私も一市民として堺市の行政を見てきましたが、率直に言って堺市の予算の使い方は首を傾げたくなるようなおかしなものでした。

私が最初に堺市の行政運営に「違和感」のようなものを感じたのは「新型コロナ対策」でした。このコロナ対策に堺市は国からの交付金以外にほとんど独自のお金を使うことなく、さらに実施した事業もうまくいかず予算を使い残しました。有効な政策を打てなかったということです。

次に私が「疑問」を感じたのは堺市の「財政危機宣言」でした。強い疑問を感じた理由は、私が議員をやっていた時には堺市の財政はそれほど悪くないという認識だったからです。それは堺市の財政関係の資料にも「良好」とはっきりと書かれていましたし、総務省が全国一律で定めた財政指標においても「健全」と言える水準で、客観的に見ても「危機ではない」と言える状態でした。

堺市の財政危機宣言はでっち上げられた茶番であったと私は断言します。

財政危機宣言は令和3年に唐突に宣言されましたが、ふたを開けてみれば令和3年度は大幅な黒字でした。決算は一年半遅れで出されるので時間が経ったような気になりますが、危機宣言を出した「その年」が大幅な黒字だったのです。

折しもコロナ禍や物価高騰のまっただ中で、市民のくらしは大きな負担を強いられていました。こういう社会がしんどい時にこそ公共部門である自治体はしっかりお金を使って困っている人を救わなくてはならないのです。
自治体の財政は、企業の会計や個人の家計とは全く異なります。自治体の黒字は私たちがあずけた税金が余ったということであり、住民サービスを行わなかった結果なのです。

事実、堺市は住民サービスをこれでもかというほどカット、あるいはカットしようとしました。代表的なものを挙げるだけでも、高齢者がバスに100円で乗れるおでかけ応援制度、第2子以降の保育料無償化、保育士の充実のための補助金、小学校給食費の無償化、放課後学習支援のマイスタディ事業、泉北高速鉄道の通学定期券購入補助、がん検診の無償化、高齢者歯科健診の無償化、日高少年自然の家の廃止、児童自立支援施設の白紙撤回、枚挙にいとまがないほどです。

繰り返し言いますが、これはコロナ禍や物価高騰で市民が苦しんでいる中でのできごとでした。こんな時こそ、苦しんでいる人や立場の弱い人達に支援の手を差し伸べるのが行政の役割ではないでしょうか。私には信じられない思いです。

私は今こそ、このカットされた住民サービスを元に戻すべきだと思います。元に戻すだけではなく拡充できるものは拡充し、市民を助けるべきです。

先般、発表させていただいた私 野村ともあきの政策の基本方針においては

  • 給食費の無償化の継続と物価高騰支援費の拡充

  • おでかけ応援制度の拡充

  • マイスタディ事業の復活と学校環境の改善

  • 各種健康検診の無償化の継続と対象年齢の拡充

  • 地元企業と市内事業者への徹底的な経済支援

  • 市長給与を50%カットし成果報酬を導入

などを提案させていただきました。

その他にも堺市がやらなければいけないことはたくさんあります。
近日中に他の政策に関してはまとめて発表したいと考えています。

また市役所内や教育委員会内では信じがたい不祥事が続発しています。
控えめに言っても今の堺市役所の中はガタガタだと感じます。組織改革は一刻の猶予もないほど急務です。

「今の堺市は顔が見えない」という声を本当によく耳にします。事実、現市長は市民の前に姿を見せません。
私が腰を抜かすほど驚いたのは、現市長が4年前の就任直後に開催された堺市最大のスポーツ行事である市民オリンピックの開会式を、海外出張を理由に欠席したことです。市内全校区から市民や連合町会長が出席する市民オリンピックを欠席した歴代市長など、私は知りません。

これでは地域のお困りごとも、庁内の課題も見えてこないでしょう。
実際に不祥事が続発し、人の命までもが失われているのです。教育委員会で起きた内申書の採点ミスなどは生徒一人の人生を変えるほどの大きな失態でした。しかし現市長はこれらの一切の不祥事に対して真摯な態度でお詫びすることはありませんでした。
市民として大きな不安と強い憤りを感じます。

私は、今のままの堺市ではダメだと心の底から思います。
日々のくらしの中を誰もが安心して笑顔で過ごし、豊かで便利な生活ができる堺市をつくるため、全力を尽くしたいと思います。

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