2019 F1 Rd.14 イタリアGP FP1/FP2

ティフォシたちは待ちわびていた!
フェラーリはルクレールの勝利を手にしてイタリアに帰ってきました。
彼らを出迎えたのは、気まぐれな雨。

フリー走行1

フリー走行1は強い雨から始まります。ウェットタイアでの走行と路面にできた多くの水溜りにドライバーたちは苦労させられ、アルファロメオのキミ・ライコネンは最終コーナーのパラボリカで、レーシングポイントのセルジオ・ペレスはアスカリ・シケインでスピンを喫することに。

最もドライバーたちを苦しめたのは第1シケイン。ここの走行ラインはアウト・イン・アウトが理想ですがそこは全て水溜り。ピットから出てきたマシンでさえ、冷えたタイアと水溜りのせいで全く減速できません。縁石の上は雨で滑り、コーナーのエイペックス(頂点・先端)付近は水溜り。シケインをスルーするか、スピンをするかのほぼ二択で非常に厳しいコースコンディションです。通常は60km/hまで減速して通過しますが、40km/hまで落としてもマシンの挙動を崩してしまう。ほとんど運任せで走る他ない第1シケインでした。

セッション終了間際になると雨も上がり、コースコンディションも乾き始め、通常のスリックタイアでも走行ができるまで回復。多くのドライバーがコース上に現れました。

TOP3は
シャルル・ルクレール(フェラーリ)
カルロス・サインツ(マクラーレン)
ランド・ノリス(マクラーレン)
と、マクラーレンは健闘しました。

フリー走行2

セッションが始まると路面はほぼドライ。各車スリックタイアを履いてピットを後にします。

しかしそれも開始20分ほどまで。またもや雨が降り出し、コースコンディションは悪化していきます。そのなかでハースのケビン・マグヌッセンがグラベルにはみ出し、第2シケインは砂利で汚されてしまいます。同じタイミングで徐々に雨脚が強くなり、コースコンディションを整えるために赤旗中断。コースの清掃が行われてセッションは再開します。

各車ソフトタイアやミディアムタイアで走行するもラップタイムは2〜3秒ほど遅い状態。油圧計トラブルで走行できなかったノリスを除き、各車のベストラップは序盤のものとなりました。

TOP3は
シャルル・ルクレール(フェラーリ)
ルイス・ハミルトン(メルセデス)
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
ルクレールは今日のセッションで速さを見せました。

ホンダPU勢は速くなったのか?

全てのマシンにスペック4を投入して迎えた今戦。フリー走行2ではレッドブルとトロロッソの4台ともTOP10に入り、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはルクレールから0.372秒差の5番手のタイムが最速でした。

しかしながら、今日の目まぐるしく変わる天候や路面状態を考慮しますと、判断材料があまりにも足りません。確かにタイムは良かったのですし、ストレートの伸びもあり、フェラーリやメルセデスとの差はかなり縮まったように見えます。一方セッション1ではマクラーレン・ルノーが2番手3番手となり、雨でパワーをあまり必要としなくなった場合にこの2台は驚異となります。特にノリスは前戦ベルギーGPではファイナルラップまでアルボンに対して、ドライコンディションでも大きなマージンを築く素晴らしい走りを見せていました。

前戦のクビアトの走りを見る限り、スペック4のパフォーマンスはかなり向上したと考えています。でもまだ、今日のコンディションだけで全てを判断できません。期待はできますが、パワフルだと断言するには時期尚早です。

明日のモンツァの天気は晴れのち曇りの予報なので、ドライ路面を期待できるであろうフリー走行3を見てホンダPUを改めて評価したいと思います。