今年も欲に浸かりました
11月27日の20時、突然、左の脇腹に激痛が走る。
ああ、ついに来たかと絶望する。
節制していたんだけどな、いやたまにモツ煮とかハツの焼き鳥とかビール一口とかやってたか、救いようがないね、とひとしきり後悔する。
東京浴場で身体を温める。
清水湯で湯治を試みる。
内科で尿検査とレントゲン検査をする。
整体で骨盤矯正をする。
湿布を貼ってたくさん寝る。
必死になって手を打つが、どこにいってもなにをしても特に良くはならず、今年は本当に身体の不調が続くなと諦念を持つ。
しかし今日、何事もなかったかのように痛みが消えていた。
尿管結石ではなかったようだ。
年の初めに歯が痛み出して歯医者に行ったら虫歯だった。
検査したら医者が説明をめんどうに思うくらいの虫歯があった。
治療の途中で放置していた歯の神経が死んでいた。
多い時には週に1回通い、最低でも月に1回は行き続け、毎日3回の歯磨きを徹底した。何度も麻酔を打ってそれでも何回か泣いて、何本かの歯は銀色になった。
そうして今日のクリーニングを以て、全ての歯の治療を終えた。
髭の脱毛も始めた。
髭を剃る時間、髭剃りのメンテナンス代、髭剃りの交換、肌への負担、そして見た目。これらを換算したときに脱毛に掛かる費用の方が低くなると見積もれた。
3ヶ月に1回の激痛に耐え、毛嚢炎や照射漏れにも対応し、ついにこちらも残り1回を残すのみとなった。今はなぜか両頬がおたふく風邪のように腫れている。
病院の待合室で、あるいは歯の治療中に、あるいは顔にレーザーを当てられている間に、こんなことばかりを思い出す。
身体に不調をきたしていた時期が長く、イライラすることが多かった。
痛風があり左顎は外れ、風邪や口内炎などの小さな不調も含めれば、無事な時はなかったように思える。
イライラすると世の中のいろんなことが気に食わなくなる。すると文字にしてぶつけたくなる。明け方に見かける吐瀉物のような投げやりな文章が、それ故に今年は多かったような気がする。
書くとわりあい整理が進んで物事を前向きに捉えることができるのはいいことだ。
前向きに考えると事態はすこし良くなる。
うまくいき始めると調子に乗るから長続きはしないのだけど。
自分へ腹が立つことの方が多かった。不調の大抵は生活習慣からきているわけだから、食生活を見直せばいい。けれど本心ではそんな乱れを認めていない。品行方正に生きていると思ってる。だから治らない。
おまけに我慢を始めたら始めたで、食に関する広告や発信ばかりが目につく。
例えば友人と話しをする時、どこかに旅行に行く時、実家へ帰省する時、パーっとストレス解消する時、必ず「食べる」がついてまわる。しかもわりとメインであり、外すことができない。
そうやって数々の言い訳を思いつく。
健康に生きていたいけど好きなものは食べたいし、研鑽に時間を使いたいけど遊びたいし、ニコニコしていたいけどイライラする。
どうしようもない。
ムカつくといえば、整骨院はおかしい。
施術の際にメガネを外したのに、施術後、そのメガネを外した状態の僕に向かって延々と営業をしてくる。
全く見えないから黙っているのだけど、そうすると最初に提示された通院プランがどんどん安くなる。その場でクロージングしたいから見積りはくれない。だからその後は検討のしようもない。
喜怒哀楽、今年も欲に浸って生きていた。
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